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身近な環境問題と今日から始められる取り組み|無理なく続けられるエコライフのヒント

環境問題 例 身近

 

 

はじめに

 

「環境問題」と聞くと、地球温暖化や南極の氷が溶けるといった遠い世界の話に感じるかもしれません。しかし、実は私たちの日常生活のすぐそばに、さまざまな環境問題が存在しています。

 

毎日の買い物、食事、通勤・通学、家での過ごし方など、何気ない行動の一つひとつが環境に影響を与えています。そして同時に、その一つひとつの行動を少し変えるだけで、環境への負荷を減らすことができるのです。

 

この記事では、私たちの身近にある環境問題の具体例と、今日から無理なく始められる取り組みをご紹介します。「自分一人が変わっても何も変わらない」と思うかもしれませんが、あなたの小さな行動が周りに影響を与え、やがて大きな変化につながっていくのです。

 

 

身近な環境問題にはどんな種類があるのか

 

私たちの周りには、さまざまな環境問題が存在しています。まずは、日常生活で関わりの深い環境問題について見ていきましょう。

 

1. プラスチックごみ問題

コンビニやスーパーで買い物をするたびに手にするビニール袋、お弁当の容器、ペットボトル。これらのプラスチック製品は便利な反面、分解されるまでに数百年以上かかると言われています。

 

海に流れ着いたプラスチックごみは、海洋生物に誤飲されたり、細かく砕けてマイクロプラスチックとなって生態系に影響を与えたりしています。実際、海岸を散歩すれば、漂着したペットボトルや食品パッケージを目にすることも少なくありません。

 

日本国内でも、河川や海岸でのプラスチックごみ問題は深刻化しており、私たちが出したごみが最終的に環境を汚染しているのです。

 

 

2. 食品ロス

日本では年間約522万トン(2020年度推計)もの食品が廃棄されています。これは、毎日大型トラック約1,430台分の食品を捨てている計算になります。

 

家庭での食べ残し、賞味期限切れによる廃棄、スーパーやコンビニでの売れ残り商品など、まだ食べられるのに捨てられる食品は非常に多いのが現状です。食品を作るためには、水や電気、輸送のための燃料など多くの資源が使われています。食品ロスは、これらの資源を無駄にすることにもつながっています。

 

 

3. エネルギー消費と温室効果ガス

家庭やオフィスでのエアコン、暖房、照明、家電製品の使用などによって、私たちは日々エネルギーを消費しています。日本の電力の多くは火力発電に依存しており、電気を使うことで間接的に二酸化炭素を排出しています。

 

また、自動車での移動も温室効果ガスの排出源です。通勤や買い物での車の利用、配送による輸送など、私たちの便利な生活は多くのエネルギー消費に支えられているのです。

 

 

4. 水質汚染

家庭から排出される生活排水も、身近な環境問題の一つです。洗剤、シャンプー、食器洗い用洗剤などに含まれる化学物質は、適切に処理されなければ河川や海を汚染します。

 

また、調理で使った油をそのまま流すと、水質汚染の原因になるだけでなく、下水道管の詰まりなどのトラブルにもつながります。私たちが毎日使う水が、環境に影響を与えていることを意識する必要があります。

 

 

5. 大気汚染

工場や自動車からの排気ガス、暖房器具の使用などによって、大気中に有害物質が放出されます。特に都市部では、PM2.5や光化学スモッグなどの問題が発生することがあります。

 

これらは呼吸器系の健康被害を引き起こすだけでなく、植物の成長にも悪影響を及ぼします。身近なところでは、交通量の多い道路沿いの植物が弱っている様子を見かけることもあるでしょう。

 

 

6. 生物多様性の減少

都市開発や森林伐採によって、多くの生物が住処を失っています。かつては身近に見られた昆虫や野鳥が減少し、地域の生態系バランスが崩れつつあります。

自宅の庭や近所の公園、河川など、私たちの身近な環境でも生物多様性の変化を感じることがあるのではないでしょうか。

 

 

7. 資源の枯渇

スマートフォンやパソコン、家電製品などには、レアメタルと呼ばれる希少な金属が使われています。これらの資源は限りがあり、大量生産・大量消費を続ければいずれ枯渇してしまいます。

「もったいない」という考え方を忘れ、まだ使えるものでも新しいものに買い替える習慣は、資源の無駄遣いにつながっています。

 

 

個人ができる環境への取り組みとは

 

環境問題と聞くと「大きな問題すぎて自分には何もできない」と感じるかもしれません。しかし、日常生活の中でできることはたくさんあります。ここでは、すぐに始められる具体的な取り組みをご紹介します。

 

 

プラスチック削減のための取り組み

 

マイバッグ・マイボトルの活用

買い物の際にマイバッグを持参することで、レジ袋の使用を減らせます。最初は忘れることもあるかもしれませんが、玄関やバッグに常に入れておく習慣をつければ自然と使えるようになります。

また、マイボトルを持ち歩けば、ペットボトル飲料を買う頻度が減ります。最近では、マイボトルへの給水ができる場所も増えてきました。おしゃれなデザインのボトルを選べば、持ち歩くのも楽しくなるでしょう。

 

過剰包装を避ける

買い物をする際、必要以上に包装されていない商品を選ぶことも大切です。野菜や果物は、できるだけバラ売りのものを選び、個別包装されたものを避けるなどの工夫ができます。

また、オンラインショッピングでは、配送時の梱包材削減をアピールしている店舗を選ぶのも一つの方法です。

 

 

食品ロスを減らすための工夫

 

計画的な買い物

買い物に行く前に冷蔵庫の中身をチェックし、必要なものだけをリストアップすることで、無駄な買い物を防げます。特売だからといって必要以上に買い込むと、結局使い切れずに捨てることになりかねません。

 

適切な保存方法

食材を正しく保存することで、鮮度を長く保つことができます。野菜は新聞紙に包んで冷蔵庫に入れる、パンは冷凍保存するなど、食材に応じた保存方法を知っておくと便利です。

 

食べきりレシピの活用

冷蔵庫に残っている食材を使い切るレシピを検索したり、残り物をアレンジして新しい料理にしたりする工夫も効果的です。最近では、余った食材を入力するとレシピを提案してくれるアプリもあります。

 

フードシェアリングサービスの利用

賞味期限が近い食品を割引価格で購入できるアプリや、余った食材をシェアするサービスも登場しています。これらを活用することで、食品ロスの削減に貢献できます。

 

 

エネルギー消費を減らす日常の習慣

 

照明の工夫

使っていない部屋の電気はこまめに消す、LED電球に交換するなど、照明に関する小さな工夫の積み重ねが省エネにつながります。自然光を上手に取り入れることで、日中の照明使用を減らすこともできるでしょう。

 

冷暖房の適切な使用

エアコンの設定温度を夏は28度、冬は20度を目安にすることで、電力消費を抑えられます。また、扇風機やサーキュレーターを併用して空気を循環させると、効率よく部屋を快適にできます。

カーテンやブラインドを活用して断熱性を高める、窓に断熱シートを貼るなどの工夫も効果的です。

 

家電の使い方の見直し

冷蔵庫は壁から適切な距離を取って設置し、詰め込みすぎないようにする。洗濯機はまとめ洗いをする。食器洗い機は食器をまとめて洗う。こうした日々の使い方の工夫で、消費電力を減らすことができます。

また、使っていない家電のプラグをコンセントから抜くことで、待機電力をカットできます。

 

 

移動手段の見直し

 

公共交通機関や自転車の活用

近距離の移動は徒歩や自転車、少し遠い場所へは公共交通機関を利用することで、自動車による温室効果ガスの排出を減らせます。健康増進にもつながり、一石二鳥です。

 

エコドライブの実践

車を運転する場合は、急発進・急ブレーキを避ける、適切な速度で走行する、不要な荷物を積まないなど、エコドライブを心がけることで燃費が向上します。

 

 

水の使い方を意識する

 

節水の習慣

歯磨き中は水を止める、シャワーの時間を短くする、洗い物をする際は水を流しっぱなしにしないなど、水の無駄遣いを減らす習慣を身につけましょう。

 

環境に優しい洗剤の選択

洗剤を選ぶ際は、生分解性の高い環境に優しい製品を選ぶことも大切です。また、洗剤の使用量を適切にすることで、水質汚染を減らすことができます。

 

油の適切な処理

調理で使った油は、新聞紙や専用の凝固剤で固めて可燃ごみとして捨てるか、自治体の回収に出すなど、適切に処理しましょう。絶対に排水口に流してはいけません。

 

 

ごみの分別とリサイクル

 

正しい分別

自治体のルールに従って、燃えるごみ、燃えないごみ、資源ごみ、粗大ごみなどを正しく分別することが基本です。リサイクルできるものを可燃ごみとして出してしまうと、資源の無駄になります。

 

リサイクルショップやフリマアプリの活用

まだ使えるけれど不要になった衣類や家具、家電などは、リサイクルショップに持ち込んだり、フリマアプリで売ったりすることで、ごみを減らせます。誰かにとっては必要なものかもしれません。

 

コンポストで生ごみを堆肥に

庭やベランダがある場合、コンポストを使って生ごみを堆肥化する方法もあります。ごみの量を減らせるだけでなく、家庭菜園の肥料としても活用できます。

 

 

買い物の際の選択

 

長く使えるものを選ぶ

価格だけでなく、品質や耐久性も考慮して商品を選ぶことで、買い替えの頻度が減り、結果的に資源の節約になります。修理して長く使える製品を選ぶのも良いでしょう。

 

地産地消を心がける

地元で生産された食材を選ぶことで、輸送にかかるエネルギーを削減できます。また、新鮮な食材が手に入り、地域経済の活性化にもつながります。

 

環境認証マークのある商品を選ぶ

FSC認証(持続可能な森林管理)、MSC認証(持続可能な漁業)、エコマークなどの環境認証を受けた商品を選ぶことで、環境に配慮した生産を支援できます。

 

 

自然との触れ合い

 

グリーンカーテンや家庭菜園

ベランダや庭でゴーヤやアサガオなどを育ててグリーンカーテンを作ると、夏の日差しを遮り、室温の上昇を抑えられます。家庭菜園で野菜を育てれば、食の楽しみも広がります。

 

地域の清掃活動への参加

近所の公園や河川の清掃活動に参加することで、地域の環境美化に貢献できます。また、活動を通じて環境問題への意識が高まり、地域の人々とのつながりも生まれます。

 

 

全部をこなす必要はない|無理なく続けられることから始めよう

 

ここまでさまざまな取り組みをご紹介してきましたが、すべてを一度に実践する必要はありません。むしろ、最初から完璧を目指して挫折してしまうよりも、できることから少しずつ始める方が長続きします。

 

 

自分に合った取り組みを見つける

生活スタイルや住環境、家族構成などによって、取り組みやすいことは人それぞれ異なります。例えば、以下のように考えてみてください。

  • 通勤・通学で電車を使っている人は、マイボトルを持ち歩くことから始めるのが簡単かもしれません。
  • 料理が好きな人は、食品ロスを減らす工夫や、地元の食材を使った料理に挑戦するのが楽しく続けられるでしょう。
  • 買い物が趣味の人は、エコバッグを何種類か揃えて、その日の気分で使い分けることで、環境への取り組みとショッピングの楽しみを両立できます。

 

小さな成功体験を積み重ねる

まずは一つだけ、今日から変えられることを選んでみましょう。例えば「今日の買い物ではレジ袋をもらわない」「今夜のお風呂はシャワーの時間を1分短くする」など、本当に小さなことで構いません。

それができたら、次は別の取り組みを一つ追加してみる。こうして少しずつ習慣を増やしていくことで、無理なく環境に優しい生活が身についていきます。

 

「完璧」を目指さない

時には疲れていてエコバッグを忘れることもあるでしょう。忙しくてレトルト食品を多用する日もあるかもしれません。それは決して悪いことではありません。

大切なのは、「環境に配慮した選択を続けよう」という意識を持ち続けることです。できなかった日があっても自分を責めず、「明日からまた意識しよう」と思えることが、長く続けるコツです。

 

家族や友人と一緒に楽しむ

一人で取り組むよりも、家族や友人と一緒に始めると、モチベーションが維持しやすくなります。「今月はどれだけペットボトルを減らせたか」を競い合ったり、「環境に優しいお店を見つけた」と情報交換したりすることで、楽しみながら続けられます。

子どもがいる家庭では、一緒にごみの分別を学んだり、家庭菜園に挑戦したりすることで、次世代への環境教育にもつながります。

 

 

「自分一人が変わっても」という疑問への答え

 

「自分一人が頑張っても、地球規模の環境問題には何の影響もないのでは」と感じる人もいるかもしれません。確かに、一人の行動が直接的に地球環境を大きく変えるわけではありません。

しかし、あなたの行動は必ず周りに影響を与えます。そして、その影響は思っている以上に大きなものなのです。

 

 

行動は言葉よりも強い影響力を持つ

あなたがエコバッグを持ち歩き、マイボトルを使い、ごみを丁寧に分別する姿を、家族、友人、同僚は見ています。あなたが特に何も言わなくても、その行動自体が「自分もやってみようかな」という気持ちを他の人に芽生えさせるのです。

ある調査では、職場で一人が環境に配慮した行動を始めると、同じ部署の人々にもその行動が広がることが分かっています。これを「社会的伝染」と呼びます。

 

 

消費者の選択が市場を変える

個人の買い物の選択も、実は大きな影響力を持っています。多くの消費者が環境に優しい商品を選ぶようになれば、企業はそうした商品の開発・販売に力を入れるようになります。

実際、レジ袋有料化やプラスチックストロー廃止などの動きは、環境意識の高い消費者の声が企業や行政を動かした結果です。「自分一人の声では変わらない」のではなく、一人ひとりの声が集まって大きな変化を生み出すのです。

 

 

小さな変化が文化を作る

数十年前は、ごみの分別やリサイクルは一般的ではありませんでした。しかし、今では多くの人が当たり前のように実践しています。これは、少数の人々が始めた取り組みが徐々に広がり、社会の常識となった結果です。

あなたが今日始める小さな行動が、将来の「当たり前」を作る一歩になるかもしれません。次の世代の子どもたちが「昔はこんなこともしていなかったんだ」と驚くような、より良い社会を作ることができるのです。

 

 

自分自身の変化を実感する喜び

環境への取り組みを続けることで得られるのは、地球環境への貢献だけではありません。自分の生活が少しずつ変わっていく実感、無駄を減らしてシンプルになっていく暮らしの心地よさ、そして「自分にもできることがある」という自己効力感は、人生を豊かにしてくれます。

節約にもつながり、健康的になり、心もすっきりする。環境に優しい生活は、結局のところ自分に優しい生活でもあるのです。

 

 

まとめ|今日からできる一歩を踏み出そう

 

環境問題は確かに大きく複雑な課題ですが、その解決の鍵は私たち一人ひとりの日常にあります。プラスチックごみ、食品ロス、エネルギー消費、水質汚染など、身近な環境問題はたくさんありますが、それぞれに対して個人ができることがあるのです。

 

大切なのは、すべてを完璧にこなそうとするのではなく、自分にできる範囲で無理なく始めること。マイバッグを持つ、食べ残しを減らす、照明をこまめに消す、水を無駄にしない。どんな小さなことでも構いません。

そして、「自分一人が変わっても」と思わずに、その一歩を踏み出してください。あなたの行動は必ず周りに影響を与え、小さな波紋が広がるように、じわじわと社会を変えていきます。

 

今日、この記事を読み終えたら、何か一つだけでも実践してみませんか。それが、より良い地球環境への第一歩となります。私たち一人ひとりの選択が、未来を作っていくのです。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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