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猫が叫ぶように鳴く、うるさい時の原因と対処法完全ガイド

猫 叫ぶように鳴く うるさい

 

 

愛猫が突然叫ぶように大きな声で鳴き始めたら、飼い主としては心配になりますよね。特に夜中に激しく鳴かれると、近所への迷惑も気になってしまいます。猫が叫ぶように鳴くのには必ず理由があります。この記事では、猫が激しく鳴く原因と、それぞれの状況に応じた具体的な対処法を詳しく解説していきます。

 

猫が叫ぶように鳴く主な原因

 

1. 発情期による鳴き声

未去勢・未避妊の猫が叫ぶように鳴く最も一般的な原因が発情期です。特にメス猫の発情期には、独特の大きな鳴き声を出します。オス猫も近くに発情期のメス猫がいると、激しく鳴くことがあります。

 

特徴:

  • 低く唸るような、または高く叫ぶような声
  • 夜間に特に激しくなる
  • 数日から2週間程度続く
  • 落ち着きがなくなる、スプレー行動が見られる

対処法: 繁殖を考えていない場合は、去勢・避妊手術を検討しましょう。手術は生後6ヶ月頃から可能で、発情期の鳴き声だけでなく、将来的な病気の予防にもつながります。かかりつけの動物病院で相談してみてください。

 

2. 痛みや体調不良のサイン

猫が突然叫ぶように鳴き始めた場合、体のどこかに痛みや不調を抱えている可能性があります。猫は痛みを隠す動物として知られていますが、我慢できないほどの痛みがある時は声に出して訴えます。

 

疑われる病気:

  • 泌尿器系の疾患(膀胱炎、尿路結石など)
  • 関節炎や骨の痛み
  • 歯周病や口内炎
  • 消化器系のトラブル
  • 甲状腺機能亢進症(特に高齢猫)
  • 認知症(シニア猫)

対処法: 以下のような症状が見られたら、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。

  • トイレに何度も行くが尿が出ない、または少量しか出ない
  • 食欲不振や嘔吐が続く
  • 体の一部を触ると嫌がる、怒る
  • 歩き方がおかしい、動きたがらない
  • 急に痩せてきた、または水を大量に飲むようになった

病院では血液検査、尿検査、レントゲン検査などを通じて原因を特定します。痛みや病気が原因の場合、適切な治療を受けることで鳴き声も落ち着くことがほとんどです。自己判断せず、獣医師の診断を仰ぐのが最も確実で安全な方法です。

 

3. ストレスや不安による鳴き声

猫は環境の変化に敏感な動物です。ストレスを感じると、叫ぶように鳴いて不安を訴えることがあります。

 

ストレスの原因として考えられること

  • 引っ越しや模様替えなどの環境変化
  • 新しい家族(人間や他のペット)の加入
  • 飼い主の生活リズムの変化
  • 工事や騒音などの外部刺激
  • トイレや食事場所の変更
  • 留守番時間の増加

対処法: ストレスの原因を特定し、可能な限り取り除くことが重要です。

  • 環境を整える: 猫が安心できる隠れ場所を複数用意する。高い場所に登れるキャットタワーなども有効です
  • フェロモン製品の活用: 猫用のフェロモンスプレーやディフューザーを使用すると、リラックス効果が期待できます
  • 遊びの時間を増やす: 一日15分程度、猫じゃらしなどで積極的に遊んであげましょう。運動不足やエネルギーの発散不足もストレスの原因になります
  • 生活リズムを保つ: 食事や遊びの時間をできるだけ一定に保つことで、猫は安心感を得られます
  • 段階的な変化: 環境を変える必要がある場合は、急激にではなく徐々に慣らしていくようにしましょう

 

家庭内でストレスの原因を一つずつ確認し、排除していくプロセスが大切です。複数の原因が重なっている場合もあるので、焦らず丁寧に対応しましょう。

 

4. 高齢猫の認知症や不安

7歳以上のシニア猫、特に10歳を超えた高齢猫が夜中に叫ぶように鳴く場合、認知症の可能性があります。

 

認知症のサイン

  • 夜中に徘徊したり、意味もなく大声で鳴く
  • 飼い主の顔を忘れたような行動
  • トイレの場所を間違える
  • 同じ場所をグルグル回る
  • 昼夜逆転の生活

対処法

  • 日中の活動量を増やし、夜にぐっすり眠れるようにする
  • 夜間は薄暗い照明をつけておく
  • 獣医師に相談し、サプリメントや薬の処方を検討する
  • 優しく声をかけ、不安を和らげてあげる

高齢猫の場合は、認知症以外にも甲状腺機能亢進症や高血圧などの病気が隠れている可能性があるため、定期的な健康診断が重要です。

 

5. 要求や注意を引きたい時の鳴き声

猫は賢い動物で、「鳴けば要求が通る」と学習すると、叫ぶように鳴いて飼い主の気を引こうとすることがあります。

 

よくある要求

  • お腹が空いた、おやつが欲しい
  • 遊んで欲しい、構って欲しい
  • ドアを開けて欲しい
  • トイレが汚れている

対処法: 要求鳴きに応じてしまうと、猫は「鳴けば願いが叶う」と学習してしまいます。以下の対応を心がけましょう。

  • 無視する: 鳴いている時は反応せず、静かになった時に要求に応える
  • 規則正しい生活: 食事や遊びの時間を決め、猫が予測できるようにする
  • 環境エンリッチメント: 一人でも遊べるおもちゃや、窓の外が見える場所を用意する
  • トイレは常に清潔に: トイレが汚れていると鳴いて訴えることがあります。こまめな掃除を心がけましょう

ただし、普段鳴かない猫が急に鳴き始めた場合は、要求鳴きではなく体調不良の可能性が高いので注意が必要です。

 

6. 繁殖能力を失った後の混乱

去勢・避妊手術を受けた後でも、しばらくの間はホルモンの影響で鳴くことがあります。通常は数週間から1ヶ月程度で落ち着きます。

 

保護猫がトライアル中に叫ぶように鳴く場合

 

保護猫団体からトライアル中の猫が激しく鳴く場合、多くの飼い主さんが不安になります。「この子とうまくやっていけるだろうか」「正式に迎えても大丈夫だろうか」と心配になるのは当然のことです。

 

トライアル中の猫が鳴く理由

新しい環境に来たばかりの保護猫は、大きなストレスを抱えています。

  • 知らない場所、知らない人への不安
  • 以前の環境や仲間への名残
  • 狭い空間(シェルターやケージ)から広い空間への戸惑い
  • 生活リズムの変化

 

保護団体に確認すべきこと

トライアル中に猫が叫ぶように鳴く場合、保護団体に以下のことを詳しく聞いてみましょう。この情報を得ることで、心の安心を得られます。

 

確認するポイント

  • シェルターや預かり宅では普段どうだったか
  • 他の猫や人にはどう接していたか
  • 以前のトライアル先があれば、そこではどうだったか
  • 鳴き癖があることは把握されていたか
  • 通常、新しい環境に慣れるまでどのくらいの日数がかかるか
  • 同じような状況から落ち着いた例はあるか

多くの保護団体は、猫の性格や癖を把握しています。「この子は最初の1週間は鳴きますが、2週間目から落ち着いてきますよ」など、具体的な見通しを教えてもらえることも多いです。

 

トライアル期間中の対応

 

最初の1週間

  • 静かで安全な一部屋から始める
  • 無理に触ろうとせず、猫のペースを尊重する
  • 隠れ場所を十分に用意する
  • 低めの声で優しく話しかける

2週間目以降

  • 徐々に行動範囲を広げる
  • 短時間の遊びを取り入れる
  • ルーティンを確立する

経過観察のポイント

  • 鳴く頻度や声の大きさは減ってきているか
  • 食欲や排泄は正常か
  • リラックスした様子が見られるか
  • 飼い主に興味を示すようになったか

 

多くの保護猫は、新しい環境に慣れるまで2週間から1ヶ月程度かかります。個体差はありますが、日数が経つにつれて徐々に落ち着いてくることがほとんどです。焦らず、猫のペースで慣れてもらうことが大切です。

 

もし1ヶ月経っても全く改善が見られない、または悪化している場合は、保護団体や獣医師に相談しましょう。猫の性格と家庭環境の相性が合わない可能性もあり、その場合は無理せず、その猫にとってより良い環境を探すことも一つの選択肢です。

 

夜中に叫ぶように鳴く場合の特別な対処法

 

猫が夜中に激しく鳴くのは、飼い主にとって特に辛い問題です。近所迷惑も気になりますし、睡眠不足にもなってしまいます。

 

夜鳴き対策

 

日中の過ごし方を見直す

  • 夕方から夜にかけて、しっかり遊んであげる
  • 狩猟本能を満たす遊びを取り入れる(追いかける、捕まえる、食べる)
  • 日中の刺激を増やし、退屈させない

夜の環境整備

  • 寝る前に少量の食事を与える
  • 快適な寝床を複数用意する
  • 夜間用の自動給餌器を活用する
  • 遮光カーテンで外の刺激を減らす

飼い主の対応

  • 鳴いても反応しない(反応すると学習してしまう)
  • 耳栓を使用して飼い主自身の睡眠を確保する
  • 別の部屋で寝ることも検討する

ただし、高齢猫の夜鳴きや、突然始まった夜鳴きは病気のサインの可能性があるため、まずは動物病院で検査を受けることが重要です。

 

動物病院での検査について

 

猫が叫ぶように鳴く原因を特定する最も確実な方法は、動物病院での検査です。特に以下のような場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 突然鳴き始めた
  • 鳴き方がいつもと明らかに違う
  • 他の症状(食欲不振、嘔吐、排尿異常など)を伴う
  • 高齢猫(7歳以上)
  • 鳴きながら苦しそうにしている

 

病院で行われる主な検査

 

基本的な検査

  • 身体検査(触診、聴診など)
  • 血液検査(腎臓、肝臓、甲状腺機能など)
  • 尿検査
  • レントゲン検査

必要に応じて行う検査

  • 超音波検査
  • 血圧測定
  • 眼底検査
  • より詳細な血液検査

 

検査の結果、病気が見つかれば適切な治療を開始できます。何も異常が見つからなかった場合でも、「病気ではない」という安心感を得られることは大きなメリットです。その上で、ストレスや環境的な要因に焦点を当てた対策を講じることができます。

 

近所への配慮と防音対策

 

猫の鳴き声が大きく、近所迷惑が心配な場合は、以下のような対策も検討しましょう。

  • 防音カーテンや吸音パネルの設置
  • 窓の隙間をなくす
  • 事前に近隣に状況を説明しておく(「一時的なものです」と伝える)
  • 鳴き声が激しい時間帯の窓の開閉に注意する

ただし、防音対策はあくまで対症療法です。根本的な原因を取り除くことが最も重要です。

 

まとめ:猫の声に耳を傾けて

 

猫が叫ぶように鳴くのは、何かを伝えようとしているサインです。飼い主として大切なのは、その声に耳を傾け、原因を見極めることです。

 

対応の優先順位

  1. まずは健康チェック: 病気や痛みの可能性を排除するため、動物病院での検査を受けましょう。これが最も確実で安全な方法です。

  2. 環境とストレスの見直し: 医学的な問題がなければ、家庭内でストレスの原因を一つずつ確認し、排除していきます。急がず、丁寧に対応することが大切です。

  3. 保護猫の場合は団体に相談: トライアル中の猫が鳴く場合は、保護団体に以前の様子や通常の適応期間を詳しく聞きましょう。この情報により心の安心を得られ、見通しを持って対応できます。

  4. 生活習慣の改善: 日中の活動量を増やす、遊びの時間を作る、規則正しい生活リズムを作るなど、日常生活の中でできることから始めましょう。

  5. 根気強く向き合う: すぐに改善しなくても焦らないでください。特に保護猫や環境変化後の猫は、落ち着くまで時間がかかることがあります。

 

猫の鳴き声がうるさいと感じる時、イライラしてしまうこともあるかもしれません。でも、猫は言葉を話せない分、鳴き声で必死に何かを伝えようとしています。その声の意味を理解し、適切に対応することで、猫も飼い主も快適に暮らせるようになります。

 

一人で悩まず、獣医師や保護団体、経験豊富な猫飼いさんなど、周囲の助けを借りながら、愛猫との信頼関係を深めていってください。猫の問題行動の多くは、適切な対応により改善します。諦めずに向き合うことで、必ず解決の糸口が見つかるはずです。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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