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猫のマイクロチップ義務化とは?知らないと損する5つのポイント【2026年最新】

猫のマイクロチップ義務化とは

 


「うちの猫にマイクロチップって必要なの?」 「義務化って言うけど、罰則はあるの?」 「費用はいくらかかる?痛みはある?」

 

猫を飼っている方なら、一度はこんな疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。

2022年6月1日、改正動物愛護管理法が施行され、ブリーダーやペットショップなど犬猫販売業者によるマイクロチップ装着が義務化されました。 そして既存の飼い主にも、努力義務として装着が求められています。

「努力義務だから、やらなくていいか」と思っていませんか?

でも少し待ってください。 マイクロチップは単なる「法律のルール」ではありません。 愛猫が迷子になったとき、災害で離ればなれになったとき——その命をつなぐ、最後の砦になりえるものです。

 

この記事では、猫のマイクロチップ義務化に関する5つのポイントを中心に、費用・手続き・メリット・デメリットまで、この記事一本で完全に理解できるよう徹底解説します。


マイクロチップ義務化の概要と法的背景

 

義務化はいつから?どの範囲が対象?

2022年6月1日施行の改正動物愛護管理法により、マイクロチップの装着・登録が義務付けられました。

対象は大きく2つに分かれます。

  • 販売業者(ブリーダー・ペットショップ等):マイクロチップの装着と登録が義務
  • 既存の一般飼い主:装着と登録が努力義務

「努力義務」という言葉は、一見すると「やらなくてもいい」と聞こえるかもしれません。 しかし環境省は、できる限り装着するよう強く推奨しています。 将来的には義務化の範囲が拡大される可能性も、専門家の間では指摘されています。

 

マイクロチップとは何か?

マイクロチップとは、直径約2mm・長さ約12mmの小さなガラス製のカプセルです。 その中に15桁の固有番号(ISO規格)が書き込まれており、専用のリーダーで読み取れます。

この番号を環境省の指定登録機関「AIPO(公益社団法人日本獣医師会)」に登録することで、飼い主情報と紐付けられます。

電池不要・半永久的に機能する点が、迷子札や首輪との大きな違いです。

 

ポイント: マイクロチップは「識別番号を体内に埋め込む装置」であり、GPS機能はありません。位置情報の追跡はできない点は注意が必要です。


現状の問題|迷子・遺棄される猫の数は今も深刻 

 

データで見る、日本の猫の現実

環境省の統計によると、2022年度に全国の動物愛護センターに収容された猫の数は約9万頭に上ります(犬・猫合計では約17万頭)。

そのうち、返還・譲渡されずに殺処分された猫は約1.5万頭(2022年度・環境省調べ)。

以前と比べれば数字は減少傾向にあります。 しかしそれでも、毎年1万頭以上の命が失われているのが現実です。

 

迷子猫が帰れない理由

収容された猫が飼い主のもとに戻れる「返還率」は、犬に比べて猫は著しく低いのが現状です。

その理由は明確です。

  • 首輪や迷子札を付けていない猫が多い
  • 猫は犬と違い、飼い猫と野良猫の外見上の区別がつきにくい
  • マイクロチップが未装着のため、身元確認ができない

マイクロチップが装着されていれば、収容された猫を動物愛護センターや動物病院でスキャンするだけで、飼い主への連絡が可能になります。

実際、マイクロチップを装着した猫の返還率は未装着の猫より大幅に高いというデータが、複数の自治体調査から示されています。

 

災害時における迷子問題

東日本大震災・熊本地震・令和元年台風15号など、日本は繰り返し大規模災害に見舞われています。 こうした緊急時に飼い主と離れてしまったペットの多くが、マイクロチップ未装着のため身元不明のまま保護されたケースが多数報告されています。

マイクロチップは「もしも」のときの命綱です。


よくある疑問Q&A|猫のマイクロチップで気になること全部答えます

 

Q1. マイクロチップは猫にとって痛くないの?

 

A. 一瞬の痛みはありますが、その後は通常通りです。

装着は専用の注射器を使い、首の後ろの皮下に埋め込みます。 感覚としては通常のワクチン注射とほぼ同程度と言われており、ほとんどの猫が特に気にせず過ごしています。

麻酔は通常不要ですが、ストレスを感じやすい猫や攻撃性が高い猫の場合、鎮静剤を使うこともあります。獣医師と相談してから決めましょう。

 

Q2. 費用はどのくらいかかる?

 

A. 装着料金は動物病院によって異なりますが、目安は3,000〜10,000円程度です。

内訳の目安は以下の通りです。

 

項目 費用の目安
マイクロチップ装着料 2,000〜8,000円
登録料(AIPO) 1,000円
合計 約3,000〜10,000円

 

自治体によっては補助金・助成制度を設けているところもあります。 お住まいの市区町村の動物愛護担当窓口や公式サイトで確認してみてください。

 

Q3. 登録はどこでするの?

 

A. 環境省が指定する登録機関「AIPO」で行います。

公益社団法人日本獣医師会(AIPO)が運営する「犬と猫のマイクロチップ情報登録」サイトから、オンラインで登録できます。

手順は後ほど詳しく説明します。

 

Q4. 既に別の登録機関に登録している場合は?

 

A. AIPOへの移行登録が必要です。

マイクロチップを以前から装着していて、JPCAD(日本ペット情報登録センター)などの旧来の登録機関に登録していた場合、AIPOへの移行登録が必要です。 移行登録料は1,050円(税込)です(2024年時点)。

 

Q5. 室内飼いでもマイクロチップは必要?

 

A. 室内飼いでも装着を強く推奨します。

「うちの猫は外に出さないから大丈夫」——そう思っている方は多いかもしれません。 しかし、室内飼いの猫でも次のようなリスクがあります。

  • 窓やドアの隙間からの脱走
  • 引っ越しや来客時のパニック逃亡
  • 地震・台風などの災害時における脱走

迷子になってからでは遅いのです。


マイクロチップの装着手順と登録方法|実践ガイド

 

STEP1:かかりつけの動物病院に相談する

まずはかかりつけの動物病院に「マイクロチップを入れたい」と相談しましょう。 マイクロチップの装着は獣医師のみが行える医療行為です。

このとき確認しておきたいことは以下の通りです。

  • 費用の総額(装着料+登録料)
  • 登録手続きを病院側が代行してくれるかどうか
  • 高齢猫や持病がある場合の注意事項

STEP2:マイクロチップを装着してもらう

診察台で、専用の注射器を使って首の後ろの皮下にチップを挿入します。 所要時間は数秒〜1分程度です。

装着後は正しく埋め込まれているかを、獣医師がリーダーで確認してくれます。

 

STEP3:AIPOに登録する

装着後は15桁のマイクロチップ番号飼い主情報を登録機関に申請します。

登録の流れ:

  1. AIPO公式サイト(https://reg.aipo.jp)にアクセス
  2. 新規登録フォームに必要事項を入力(マイクロチップ番号・飼い主情報・猫の情報)
  3. 登録料(1,000円)を支払う
  4. 登録完了・登録証が発行される

なお、多くの動物病院では登録の代行サービスを提供しています。 手続きが不安な方は、病院にお任せするのが一番スムーズです。

 

STEP4:登録情報が変わったら必ず更新する

引っ越しや電話番号変更の際には、AIPOの登録情報を速やかに更新することが重要です。 情報が古いままでは、迷子になった際に連絡が届きません。

変更手続きもAIPOのサイトからオンラインで行えます。


マイクロチップのメリット・デメリット

 

マイクロチップのメリット

 

① 迷子になっても身元確認ができる

動物愛護センターや動物病院にはリーダーが設置されており、収容されたその日に飼い主への連絡が可能です。

 

② 首輪・迷子札と違い、外れない・消えない

首輪は脱走時や野外で引っかかって外れることがあります。 マイクロチップは体内に埋め込まれているため、紛失・破損の心配がありません。

 

③ 半永久的に機能する

電池不要で、猫の一生涯にわたって機能します。 一度装着すれば、メンテナンスも不要です。

 

④ 万が一の所有権証明になる

猫の盗難や、誰かに無断で「野良猫として保護」されてしまうケースでも、マイクロチップが所有者の証明になります。

 

⑤ 災害時の身元確認に役立つ

避難所や一時保護施設でのスキャンにより、飼い主と離れた猫の早期返還を助けます。


マイクロチップのデメリット

 

① 装着時に軽い痛みや不快感がある

ほとんどの場合は一瞬ですが、敏感な猫には多少のストレスになることがあります。

 

② 稀に合併症リスクがある

非常にまれですが、以下のような合併症の可能性があります。

  • チップの移動(首から離れた場所に移動する)
  • 挿入部位の炎症・感染
  • 腫瘍形成(極めて稀)

装着後に異常を感じたら、すぐに動物病院に相談しましょう。

 

③ GPS機能はない

マイクロチップは位置情報追跡装置ではありません。 「リアルタイムで猫の居場所がわかる」という誤解が多いですが、あくまで「スキャンして初めて身元がわかる」仕組みです。

 

④ スキャンできる施設が限られる

動物愛護センターや動物病院にはリーダーがありますが、一般の人がリーダーを持っていることはほとんどありません。 猫を拾った一般市民が直接確認することはできないため、拾得者に動物病院や保護施設への連絡を依頼する必要があります


実体験エピソード|マイクロチップが命をつないだ日 

 

ある飼い主の体験談

東京都内在住のAさん(40代・女性)は、3年前に愛猫「みかん」を失いました。

引っ越しの当日、業者が玄関を開けた瞬間、みかんが外に飛び出してしまったのです。 必死に探しましたが、翌日も翌々日も見つからず——。

「もう会えないかもしれない」と諦めかけた5日目、一本の電話が鳴りました。

区の動物愛護センターからでした。

「みかんちゃんを保護しています。マイクロチップで身元が確認できました」

Aさんは涙をこらえきれなかったと言います。

「マイクロチップがなかったら、みかんは野良猫として処理されていたかもしれない。 あの子を守ってくれたのは、1年前に何気なくしておいた装着の判断でした」


このような話は、決して珍しいものではありません。 日本全国で、マイクロチップがあったことで「再会できた」ケースは毎年数千件に上ると言われています。

マイクロチップは、「もしも」の日のための静かな約束です。


注意点|装着前・装着後に必ず確認しておくこと

 

注意点① 高齢猫・病気の猫は事前に獣医師に相談

マイクロチップ装着自体は軽微な処置ですが、高齢猫や心臓疾患・腎臓疾患を抱えた猫は、麻酔やストレスのリスクを慎重に考える必要があります。 必ず事前に獣医師と相談し、健康状態を確認してから装着しましょう。

 

注意点② 既存のチップが入っている場合は確認を

保護猫や譲渡された猫の場合、すでにマイクロチップが入っていることがあります。 装着前に獣医師にスキャンしてもらい、重複装着を避けましょう

 

注意点③ 登録情報の管理は飼い主の責任

マイクロチップは装着すれば終わりではありません。 以下の変更時には必ずAIPOの登録情報を更新してください。

  • 引っ越し(住所変更)
  • 電話番号・メールアドレスの変更
  • 猫が亡くなった場合(死亡届の提出)
  • 飼い主が変わった場合(譲渡・里親への変更)

登録情報が古いままでは、迷子になっても連絡が届きません。 定期的に情報を見直す習慣をつけましょう。

 

注意点④ マイクロチップだけに頼らない

マイクロチップは非常に有効なツールですが、首輪と迷子札との併用が最も効果的です。

一般の方がリーダーを持っていることはほぼないため、首輪に迷子札(電話番号入り)をつけておけば、近所の方が拾ってくれた時点ですぐに連絡してもらえます。

「二重の安全網」として、マイクロチップと迷子札を組み合わせることを強く推奨します。


社会的視点|動物福祉の未来とマイクロチップの役割

 

世界はどう動いているか

マイクロチップの義務化は、日本だけのことではありません。

  • EU(欧州連合):犬のマイクロチップ装着を多くの国で義務化済み
  • オーストラリア:州によって犬猫ともに義務化
  • イギリス:2024年から猫のマイクロチップ義務化が施行
  • 韓国:犬のマイクロチップ装着を義務化

日本は先進国の中でも、ペットの適切な管理という観点でやや遅れをとっていた部分がありましたが、今回の法改正はその大きな一歩です。

 

殺処分ゼロに向けた取り組みとの連動

日本では多くの自治体が「殺処分ゼロ」を目指した取り組みを進めています。

東京都・大阪府・神奈川県などの大都市圏では、動物愛護センターでの収容数は減少しつつあり、マイクロチップの普及とも連動した効果が期待されています。

マイクロチップは単なる「身元確認ツール」ではありません。 返還率の向上 → 収容数の減少 → 殺処分数の減少という連鎖を生む、動物福祉政策の根幹を担う仕組みです。

 

飼い主の「責任」という視点から

動物愛護管理法では、ペットの飼い主に対して「終生飼養の義務」が定められています。 猫を飼うということは、その命が尽きるまで責任を持つということです。

マイクロチップは、その責任を「見える形にする」手段のひとつです。

「うちの猫に何かあっても自分でわかる」ではなく、「他の人が見つけたときにも、私の猫だとわかるようにしておく」——それが責任ある飼い主の姿勢といえるでしょう。


まとめ|愛猫への責任ある選択を

 

この記事では、猫のマイクロチップ義務化について、以下の5つのポイントを中心に解説しました。

  1. 義務化の概要:2022年6月施行の改正動物愛護管理法により、販売業者は義務、一般飼い主は努力義務
  2. 現状の深刻さ:毎年1万頭以上の猫が返還されず、マイクロチップ装着で返還率は大幅に向上
  3. 費用と手順:装着費用は3,000〜10,000円程度、AIPOへの登録は1,000円、動物病院で代行可能
  4. メリットとデメリット:迷子対策・所有権証明に有効、ただしGPS機能はなく首輪との併用が理想
  5. 社会的役割:殺処分ゼロへの取り組みと連動し、動物福祉の根幹を担う制度

マイクロチップは、装着すること自体よりも「その存在を知っていること」「登録情報を最新にしておくこと」が大切です。

愛猫が今日も元気にそばにいるからこそ、「もしも」の備えを今のうちにしておきましょう。

法律だから、というだけではありません。 あなたの猫が、あなたのもとに帰ってこられるようにするために。


まだ猫のマイクロチップを装着していない方は、ぜひ今日、かかりつけの動物病院に相談してみてください。 それが、愛猫への最もシンプルで確かな愛情表現です。


参考情報・出典

  • 環境省「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針」
  • 環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(令和4年度版)」
  • 公益社団法人日本獣医師会(AIPO)「犬と猫のマイクロチップ情報登録」
  • 改正動物愛護管理法(令和元年法律第39号)

この記事は動物福祉専門ライターが執筆・監修しています。医療的な判断については必ず獣医師にご相談ください。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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