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鳥インフルエンザによる鶏の殺処分を減らすには。2023年1700万羽の卵ショックの反省を

鳥インフルエンザで鶏の殺処分を減らすには

2023年、鳥インフルエンザが猛威をふるい、過去最高となる1700万羽の鶏が殺処分されました。
国内で飼育されている鶏卵用の鶏は1億羽以上と言われているので1〜2割の間の鶏が人間の手によって殺処分されたことになります。

異常なこの数字、減らすことはできるのでしょうか。

 

卵ショックから学ぶこと

 

卵の値段が高騰。
卵が足りない
そんなニュースばかりでしたが鶏の命に関して取り上げられる報道はごくわずか。
日本人が鳥インフルエンザに感染した人が数人出たからその地域の人1700万人殺処分しましたとなったら国際的な問題になりますよね。
鶏だとならない。
どれだけ命が軽視されて卵を産むためのモノ扱いされているのか。

 

卵の値段が高騰するのも鶏の命が簡単に殺処分されるのもどちらもいけないということで農林水産省の方針で2023年から新たに対策をしていきます。
元々は1羽でも感染が確認されたらその業者の全ての鶏を殺処分していました。
なので一回の殺処分が10万とか100万とか考えられない数字の処分数になるわけです。

 

今後は分割管理という考え方になり、鶏舎群を別農業のみなすことにより全羽殺処分対象ということではなくなるようです。

 

鳥インフルエンザの全羽殺処分をなくす

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230303-OYT1T50357/ より引用

 

条件としては100万羽を超える養鶏場をいくつかの鶏舎に分け、それぞれの担当の人、車両や道具、卵などを他の鶏舎で使わずに独立させていくことで人を通しての感染を防ぐことができ、養鶏場全体での殺処分をしなくなっても良いとのこと。

2022年12月、青森県三沢市の東北ファームで発生した鳥インフルエンザにより139万羽の殺処分がありましたが、分けることによってこの天文学的な数の殺処分はしなくてもよくなります。

 

なぜワクチンを接種しないのか

 

鶏用の鳥インフルエンザのワクチンは存在します。
なぜ使わないのか。
私は当初コストの問題かなと思ってました。
人件費とワクチン代とで一羽につき仮に500円かかるとすると100万羽で5億円。
とんでもない金額ですし、大量の鶏を接種したかどうか管理するのも大変なのでしないのかなと。

KSBのニュースによりますと、インフルエンザワクチンは感染を完全に防ぐものではなく発症を抑えるものであり、予防接種をすると症状が出づらく、鳥インフルエンザの発生を見逃す可能性があるからとのこと。
なるほど。

 

殺処分はする人も地獄を見る

鳥インフルエンザの感染による鶏の殺処分の担当は基本的に自衛隊です。
139万羽もいる鶏を一羽一羽ケージから出して袋に詰め込み炭酸ガスで窒息死させていく。
鶏がものすごい悲鳴をあげるようでその声が本当に精神的に辛いそうです。
自衛隊に入った人もまさか自分がこのような業務を担当するとは思わなかったでしょう。

 

その後焼却するか埋めて殺処分完了。
2023年は一体どのくらいの量の鶏が地面に埋められているのか。
鶏には本当に申し訳ないばかりだし、人間もこのことについて向き合っていく時代になってきています。

 

殺処分は防げても残る課題

 

これで殺処分数は減るね〜、よかったね〜。
本当によかったのか。
上の動画で出てきますがバタリーケージで暮らす鶏にとっては生きている方が地獄なのかもしれない飼育環境。

 

卵をスーパーで買うときにどの会社の卵と意識したことはありますか?
シャンプーや化粧品は皆さんメーカーを意識して買うことはあるでしょうが卵になると安い卵を優先的に選んでませんか?
安い卵は飼育環境が過酷だから生産性が上がり安価で供給できています。

 

日本人にとって食生活で切っても切れない関係にある卵。
日々消費するモノなので10個200円が10個400円に上がると困るかもしれません。
私自身、卵は大好きな食材なのでやめろと言われるとかなり辛いです。
食べたいけれど鶏には健康的で自由に歩ける環境で育ってほしい。
なので平飼い卵とパッケージに書かれているものを優先して選びます。

 

平飼い卵でも千差万別で実際に現場に行ってみないと分からないことばかりです。
しかし、完全に把握する時間もないしハードルを上げると買い物がストレスになります。
まずはスーパーで平飼いの卵をたまにでいいので買ってみる。
そんな行動をする人が増えればいいなと思っています。

ちなみにイオンは近年動物福祉を意識した商品の展開をしています。

 

イオンの平飼い鶏には専用の運動場も

 

鶏の殺処分の話は卵の流通価格のことばかり取り上げられたのが本当に残念な世の中だなと感じましたが、徐々に時代が変わるはず。
人間の都合だけでなく動物の幸せも重視した社会を。
皆でつくっていきましょう。
誰かが頑張っても変わりません。
一人ひとりの小さな選択の変化が大きな波をつくり出します。

 

 

平飼い卵をもっと広げて鶏の飼育環境改善を!

おいしい平飼い卵のプリンを食べて皆に伝えてほしいです!

 

ハッピープリン 平飼い卵使用のきぶん屋オリジナル商品

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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