保護猫がベッドの下から出てこないときの理由と対処法
保護猫を迎えたけれど、ずっとベッドの下に隠れて出てこない…。
迎えた猫が威嚇したり怖がったりで全然仲良くなれない…。
そんな悩みを抱えていませんか?
家族に迎えたのに思い描いていたペットとの生活とは違い、人に怯えて姿を見せてくれないと不安になりますよね。
しかし、これは猫にとって自然な行動であり、時間をかけて信頼関係を築いていくことで解決できることがほとんどです。
この記事では、保護猫がベッドの下から出てこない理由と、そのときに飼い主ができる正しい対応について詳しく解説します。
なぜ保護猫はベッドの下から出てこないのか?
1. 環境の変化によるストレス
猫は、環境の変化に敏感でその環境に馴染むまでに個体差がありますが時間がかかります。
特にビビリな性格の猫ほど本来の姿をなかなか見せてくれません。
新しい家に来たばかりの猫にとって、知らない匂い・音・人間はすべて不安の種。
安心できる場所を探し、人の目につかず、人の手が届かないベッドの下に隠れてしまうのです。
2. 過去の経験による警戒心
野良猫出身など、猫の生い立ちによって警戒心の強さは異なります。
外で虐待のような行為をされたり人間不信の経験がある場合、人の気配に敏感に反応し、出てこなくなることも多いです。
野良猫生活が長く、人慣れしていない猫ほど時間がかかる傾向にあります。
3. 自分の縄張りを確認中
猫は縄張り意識が強い動物です。
新しい環境に入ったとき、まずは安全な隠れ場所から周囲を観察し、自分の縄張りを少しずつ確認していきます。
その最初のステップが「ベッドの下やタンスの裏など人の目に見えないところに隠れる」ことが多いです。
私の家では全く警戒心がなかった2025年に保護したスティちゃん。
新しいお家ではさっそくタンスの裏に隠れてしまってなかなか出てこず大変な思いをしました(汗)
迎える時はケージを用意しておくことが無難です。
4. 体調不良や不安のサイン
迎え入れた猫というよりは普段からともに暮らしている猫の話にはなりますが、長期間まったく出てこない場合、体調不良の可能性も考えられます。
猫はギリギリまで体調不良を隠します。
食欲や排泄の有無を確認し、異変があれば動物病院の受診を検討しましょう。
多少費用はかかりますが血液検査で内臓の数値に異常がないかなど感覚だけでなく数値で把握しておけば飼い主も安心できます。
保護猫がベッドの下に隠れる期間はどのくらい?
一般的に、
1. 過去の経験
– 人間との良い経験があるか
– トラウマの程度
– 社会化の時期と環境
2. 年齢
– 子猫:比較的早く慣れる傾向
– 成猫:警戒心が強く時間がかかる
– 高齢猫:環境変化への適応が困難
3. 性格
– 内向的な性格
– 警戒心の強さ
– 人懐っこさの程度
保護猫がベッドの下から出てこないときの正しい接し方
1. 無理に引っ張り出さない
「出てきてほしい」と思う気持ちから、嫌がっているのに手を伸ばして無理やり引っ張り出すのは逆効果です。
猫にとって隠れ場所は安全地帯。
その安全を奪う行為は信頼関係を壊してしまいます。
時間が必ず解決するのでゆっくり見守りましょう。
心が落ち着くまではケージで飼育して、 徐々にケージ外で過ごす時間を過ごしていくと隠れなくなります。
ただし、捕まえられず威嚇してくる猫はケージから出してしまうと後々大変なので心を鬼にしてしばらくケージで人馴れさせましょう。
2. 静かな環境を整える
大きな音や急な動きは猫を怖がらせます。
最初の数日はテレビや掃除機の音を控え、落ち着いた空間を作ってあげましょう。
家族の出入りも少ない部屋を用意すると安心しやすいです。
猫を迎えたらテンションが上がってたくさんよしよししたい気持ちになりますが、まずは猫が環境に馴染むまでにそっとしておくことが一番の近道です。
3. ご飯やおやつを近くに置く
食べ物は猫との距離を縮める重要なきっかけになります。
ベッドの下から少し出れば届く距離にフードを置くことで、「外に出るといいことがある」と学習してくれます。
迎えたての頃は緊張してなかなかご飯を食べない子もいます。
3日くらい食べない場合も多いのですが、食べ始めるとここは安心できる場所だと理解して少しずつ警戒心が薄れます。
4. 匂いで安心させる
猫は匂いで安心します。
飼い主の使ったタオルや衣類をベッドの近くに置いてあげると、人間の匂いに慣れてくれることがあります。
5. 声をかけ続ける
目を合わせず、優しく声をかけるだけでも猫は安心します。
「ここにいても大丈夫」と伝えるように、日常的に話しかけてあげましょう。
ベッドの下から出てくるまでの時間
猫の性格や過去の経験によって異なりますが、数日で出てくる猫もいれば、数週間以上かかる猫もいます。
焦らず、猫のペースに合わせて待つことが大切です。
特に保護猫は「時間をかけること」が何よりの解決策となります。
元々保護主の家で甘えん坊だった猫は高確率ですぐに出てくるようになりますし、時間がかかっても必ず人前に姿を表すようになります。
生粋の野良猫は手強いのでまた別の記事で対策を書いていきます。
やってはいけないNG行動
- 無理やり捕まえて抱っこする
- ベッドの下をほうきや手でつつく
- 大声を出す、騒がしくする
- すぐに他の猫や犬と接触させる
これらの行為は猫の不信感を強め、さらに隠れる時間を長引かせてしまいます。
信頼関係を築くのには時間がかかるけれど壊れるのは一瞬という言葉があります。
猫も同様に自分の嫌なことをされると心を開かないようになるので無理やりな行動は避けましょう。
すでにやってしまって嫌われてしまった自覚のある人も、今日からやらないようにして信頼を再構築できるようにしましょう。
保護猫が安心して暮らせる環境づくり
1. 隠れ場所を用意する
ベッドの下以外にも安心できる隠れ場所(猫ハウスやキャットタワーのボックスなど)を作ってあげると、徐々に行動範囲が広がります。
2. フェロモングッズ
またたびなど、猫をリラックスさせるフェロモン製品を使うと安心効果が期待できます。
保護猫の不安をやわらげるサポートになります。
3. 遊びで距離を縮める
猫じゃらしや羽根のおもちゃを使って、隠れたままでも遊べるようにすると、楽しい体験を積み重ねられます。
なんやかんやでこれが一番効果的です。
触れない猫でもおもちゃで遊ぶのは好きという子もいます。
触れなかった子が数年後に触れる様になったという体験談の多くはこういった地道に猫を喜ばせる行動を積み重ねてきた結果です。
4. トイレや水の位置を工夫する
隠れ場所から近い位置にトイレや水を置くことで、猫が安心して生活できるようになります。
まとめ:焦らずに信頼関係を築こう
保護猫がベッドの下から出てこないのは、怖がっているのではなく「安心できる場所を探している」だけです。
無理に出さず、猫のペースを尊重しながら「安心できる環境」と「優しい接し方」を続けることで、少しずつ心を開いてくれるでしょう。
時間はかかりますが、その分信頼関係は強いものになります。あなたの愛情と根気が、猫にとって最大の安心につながります。
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