アニマルウェルフェアとブロイラー:知られざる鶏肉の真実と私たちにできること
スーパーで当たり前のように手に取る鶏肉。安価で身近な食材として、私たちの食卓を支えています。しかし、その鶏肉がどのように生産されているか、多くの方はご存じないかもしれません。実は、日本のブロイラー(肉用鶏)の飼育環境には、世界から見ても大きな課題があるのです。
本記事では、「アニマルウェルフェア ブロイラー」というキーワードを通じて、日本の鶏肉生産の現実と世界との違い、そして私たち消費者ができることについて詳しく解説します。
アニマルウェルフェアとは何か
アニマルウェルフェア(Animal Welfare)とは、「動物福祉」と訳され、家畜が生まれてから死ぬまでの間、できる限りストレスなく、動物本来の行動をとることができる飼育環境を提供しようという考え方です。
国際獣疫事務局(WOAH、旧OIE)は、アニマルウェルフェアを「動物が生活及び死亡する環境と関連する動物の身体的及び心理的状態」と定義しています。日本も加盟するこの国際機関では、家畜の「5つの自由」を基本原則として掲げています。
家畜の5つの自由
- 飢えと渇きからの自由 – 適切な栄養と水分
- 不快からの自由 – 快適な環境
- 痛み、傷害、病気からの自由 – 予防と治療
- 正常な行動を表現する自由 – 適切な空間と仲間
- 恐怖や苦悩からの自由 – 精神的苦痛の回避
欧米では1960年代からこの概念が広まり、現在ではEU指令として飼養管理の方法が法律で規定されています。しかし、日本では2023年に農林水産省が初めて「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」を策定したものの、具体的な数値基準や罰則規定はなく、世界と比べて大きく遅れているのが現状です。
ブロイラーとは:効率を追求した品種改良
ブロイラー(Broiler)とは、食肉専用に品種改良された肉用鶏の総称です。自然界の鶏は成鶏に達するまで約4〜5ヶ月かかりますが、ブロイラーは約50日という驚異的な速さで出荷体重に達します。
この急激な成長は、徹底した育種改変の結果です。日本では平均2.94kgで出荷されますが、欧米では2kg程度で出荷されるのに対し、日本ではより大きく太らせてから出荷する傾向があります。
急激な成長がもたらす健康問題
この異常なスピードでの成長は、鶏たちに深刻な身体的負担をもたらします。
イギリスの研究によれば、ブロイラーの約30%は体を支えることが困難で歩行に問題を抱え、3%はほとんど歩行不能な状態になると報告されています。また、心臓にも負担がかかり、100羽に1羽は心臓疾患で死亡するとされています。
さらに衝撃的なのは、「ブロイラーの1/4は、一生の1/3を慢性的な疼痛の中で生きているだろう」という指摘です。わずか50日という短い生涯の中で、彼らは常に痛みと苦しみを抱えているのです。
日本のブロイラー飼育密度:世界と比べてどうなのか
日本における過密飼育の実態
日本では環境省が「動物の愛護及び管理に関する法律」に基づき、家畜の飼育環境に関する基準を示しています。
ブロイラーの場合、1羽あたり0.05〜0.06平方メートル(およそA4用紙1枚分)というのが現状の“目安”とされています。
つまり、1坪(約3.3㎡)に50〜60羽がひしめく環境が“適正”とされているのです。
この密度では、鶏が羽ばたくことはもちろん、自由に歩くことすらできません。床一面は糞尿で湿り、換気も十分でないため、呼吸器疾患や皮膚病に苦しむ個体も少なくありません。
それでも法律上は「問題なし」とされているのが、日本の現状です。
世界の基準との比較
では、世界ではどうでしょうか。
ブラジルでは、ブロイラーの福祉プロトコルにおいて、飼育密度の上限として39kg/㎡を推奨しています。これは日本の一般的な飼育密度よりもはるかに低い数値です。
インドでは、大手養鶏企業が契約農家に対して飼育密度の上限を1㎡あたり9羽程度としています。日本の16羽前後と比べると、およそ半分の密度です。
ヨーロッパでは、EU指令によってアニマルウェルフェアに配慮した飼育密度が法律で定められており、より広いスペースが確保されています。
このように、日本のブロイラー飼育密度は国際的に見ても極めて高く、動物福祉の観点から大きな問題があると言わざるを得ません。
日本に基準がない理由
日本には法的な飼育密度の上限がありません。また、企業レベルでも飼育密度の上限を設けている例はほとんど知られていません。
農林水産省の「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」には、一羽あたりに必要な飼養スペースなどの具体的な記述や罰則規定がないため、実効性に欠けるのが現状です。
照明管理の問題:24時間点灯の鶏舎
もう一つの深刻な問題が、照明管理です。
2014年度の飼養実態アンケート調査によると、ブロイラー農家の68.1%が暗期の設定をしていないことが明らかになりました。つまり、鶏たちは一日中照明の下で暮らしているのです。その理由は、餌をよく食べて早く太らせるため。しかし、鶏にとっては一時も気が休まる時がありません。
国際獣疫事務局(WOAH)の動物福祉基準「アニマルウェルフェアと肉用鶏生産方式」には、「各24時間の間に、当該肉用鶏の休息を可能にする適切な継続した暗期が設けられるものとする」と明記されています。しかし、日本国内では守られていないのが実態です。
暗期を設けないことは鶏に悪影響を及ぼします。1日20時間以上の照明にさらされた鶏は腸の機能不全につながります。逆に暗期を設けることは鶏の免疫システムを助け、死亡率の低下にもつながることが研究で示されています。
密集飼育がもたらす深刻なリスク
鳥インフルエンザの拡大リスク
過密飼育は、鳥インフルエンザなどの感染症拡大のリスクを高めます。
鳥インフルエンザは、野生の水鳥の腸管に存在するインフルエンザウイルスが野鳥を経由して家禽に感染し、家禽集団の中で感染を繰り返すことで病原性の高い「変異株」が出現します。
密閉された鶏舎に数万羽が密集している環境では、一旦ウイルスが侵入すると急速に感染が広がります。実際、日本では2023〜2024年シーズンに複数の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生し、大量の殺処分が行われました。
換気が不十分で密集した環境は、ウイルスの伝播を容易にし、感染症のリスクを大幅に高めるのです。
抗生物質耐性菌(AMR)の発生
もう一つの深刻な問題が、薬剤耐性菌(AMR: Antimicrobial Resistance)の発生です。
過密飼育では鶏がストレスを抱え、病気にかかりやすくなります。そのため、予防的に大量の抗生物質が使用されることがあります。この不適切な抗菌剤の使用により、抗生物質が効かない薬剤耐性菌が発生し、畜産物等を介して人に伝播する可能性が指摘されています。
WHO(世界保健機関)は2015年、薬剤耐性に関するグローバル・アクション・プランを採択し、2050年には薬剤耐性菌による死亡者数が年間1,000万人に達し、がんによる死亡者数を上回ると警告しています。これは「サイレントパンデミック」と呼ばれています。
日本でも2016年に「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」が策定され(2023年に改訂)、人医療、動物医療、環境の垣根を超えた「ワンヘルス・アプローチ」での対策が進められています。
農林水産省は2013年に「畜産物生産における動物用抗菌性物質製剤の慎重使用に関する基本的な考え方」を公表し、適切な飼養衛生管理による感染症の予防や、必要最小限の抗菌剤使用を推奨しています。
しかし、根本的な解決には、過密飼育を改善し、鶏が健康的に暮らせる環境を整えることが不可欠です。アニマルウェルフェアに配慮した飼育は、薬剤使用量の削減にもつながり、公衆衛生上も重要な意味を持つのです。
敷料管理の問題と足の疾患
日本のブロイラー養鶏で敷料(床に敷くノコクズなど)を交換している農場はわずか3.5%に過ぎません。一般的に、雛を出荷するまで敷料の交換は行われず、日齢が経つにつれて敷料は糞を吸収し、どんどん汚れていきます。
敷料の状態が悪化すると、ブロイラーの足の裏(趾蹠)に細菌が侵入し、炎症が生じたり、黒く焼け爛れた塊が現れることがあります。この趾蹠皮膚炎(FPD)は、鶏に疼痛や発熱ストレスを与え、歩行困難をもたらします。
日本国内の調査では、8,985羽中、正常(スコア0)が13.1%、軽度(スコア1)が33.3%、中度(スコア2)が33.4%、重度(スコア3)が20.2%という高い発症率が報告されています。この病変は既に7日齢から発生し、日齢とともに重度になっていくことが明らかになっています。
欧米ではこの趾蹠皮膚炎がアニマルウェルフェアの指標の一つとして考えられていますが、日本ではまだ十分な対策が取られていません。
熱中症による死亡
密閉された鶏舎は、夏場の熱中症リスクも高めます。
2016年8月、山形県の4養鶏場で4,270羽のブロイラーが熱中症で死亡したことが報道されました。県によると、山形県内では毎年熱中症で3,000〜5,000羽のブロイラーが死んでいるとのことです。
鶏舎には人間の家のようなエアコンはなく、窓の開け閉めや換気扇で温度管理を行っているだけです。その上、異常なほどの過密飼育が行われているため、熱暑に耐えられずに死んでいく鶏がいるのは当然かもしれません。熱中死はブロイラー経営農家では珍しいことではなく、経験していない生産者はほとんどいないでしょう。
世界の動き:ベターチキンコミットメント
欧米では、ブロイラーのアニマルウェルフェア向上を目指す「ベターチキンコミットメント(Better Chicken Commitment)」という国際的な基準が広がっています。
この基準には以下のような項目が含まれます:
- より成長が遅い品種の使用
- 飼育密度の上限設定(1㎡あたりの飼育羽数や重量を制限)
- 自然光の導入
- 止まり木や藁などの環境エンリッチメント(鶏がつつける素材)の設置
- 適切な暗期の確保
- より人道的な屠殺方法
クラフト・ハインツ、ネスレ、ユニリーバ、ダンキンドーナツ、バーガーキングなど229の企業がブロイラーの飼育環境や飼育密度、遺伝的選択、屠殺方法などの動物福祉基準を公表しています。
ケンタッキー・フライド・チキンも英国、アイルランド、ドイツ、オランダ、ベルギー、スウェーデンにおいて、成長の遅い品種の導入や飼育密度の改善など6つの主要目標を2026年までに達成すると発表しました。
しかし、日本企業にはこうした兆しがほとんど見られません。多くの肉用養鶏場が深夜も電気を煌々とつけているような、前時代的な考えで養鶏を続けているのが現状です。
アニマルウェルフェアに考慮した鶏肉はどこで購入できるか
では、私たち消費者は、アニマルウェルフェアに配慮した鶏肉をどこで購入できるのでしょうか。
平飼いや放牧の鶏肉
日本でも、アニマルウェルフェアに配慮した鶏肉を生産する農場は少数ながら存在します。
米沢郷牧場「まほろばライブファーム」(山形県)
- 25年前から抗生物質を一切使わない平飼い飼育
- 2014年に日本初の肉鶏飼育でのアニマルウェルフェア認証を取得
- オンラインショップで購入可能
地鶏の活用 日本農林規格(JAS規格)で定義される「地鶏」は以下の条件を満たす必要があります:
- 在来種の血液百分率が50%以上
- 28日齢以降、1㎡あたり10羽以下で飼育
- 75日以上飼育して出荷
地鶏は一般的なブロイラーよりも飼育期間が長く、飼育密度も低いため、相対的にアニマルウェルフェアに配慮されていると言えます。
生協や有機食品店
生協(パルシステムなど) パルシステムなどの生協では、産直鶏で抗生物質を添加しない飼育に取り組んでいます。「コア・フード」などのブランドで、できるだけ薬剤に頼らず健康的な飼育を目指した鶏肉を扱っています。
自然食品店 全国の自然食品店では、アニマルウェルフェアに配慮した鶏肉を扱っている店舗があります。店舗に問い合わせて確認することをお勧めします。
外資系ホテルやレストラン
外資系の高級ホテル(ヒルトン、マリオット・インターナショナルなど)や一部のレストランでは、アニマルウェルフェアに配慮した食材の使用を表明しています。
ただし、アニマルウェルフェアに配慮した鶏肉は、従来のブロイラーに比べて価格が高くなる傾向があります。これは、飼育期間が長く、飼育密度が低いため、生産コストが高くなるためです。
購入時のポイント
アニマルウェルフェアに配慮した鶏肉を選ぶ際は、以下の点に注目しましょう:
- 飼育方法の表示 – 「平飼い」「放牧」「地鶏」などの表示
- 抗生物質の使用 – 「抗生物質不使用」「薬剤不使用」などの表示
- 認証マーク – アニマルウェルフェア認証などの第三者認証
- 生産者情報 – 飼育方法や理念を公開している生産者
現状では、アニマルウェルフェアに配慮した鶏肉を購入できる場所は限られていますが、消費者の関心が高まれば、取り扱い店舗も増えていくはずです。
日本の現状と課題
世界最低ランクの評価
世界動物保護協会(WAP)が発表した2020年の動物保護指数(API)では、日本の総合評価はEランク、特に畜産動物の保護に関する法規制はGランクと最低評価で、G7で最下位となっています。
認知度の低さ
NPO法人アニマルライツセンターが2024年に実施した調査によると、日本人の約75%が「アニマルウェルフェア」という言葉を知らないと答えています。認知度は徐々に上がっているものの、まだ一般に広く知られているとは言えない状況です。
また、「肉用の鶏(ブロイラー)が、早く成長するように品種改変されており、その結果、病気になりやすくなっていることを知っていますか?」という質問に対する「知らない」割合の減少は、前年からわずか0.75%にとどまりました。
これは、ブロイラーの問題について、日本ではほとんど改善や啓発が進んでいないことを示しています。
法整備の遅れ
日本では、アニマルウェルフェアに関する法律がなく、罰則もないため、強制力が働きません。
2023年7月に農林水産省が公表した「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」は国として初めての指針ですが、一羽あたりの飼養面積や設備内容などの具体的な規定や記述がなく、あくまで「推奨事項」にとどまっています。
また、アニマルウェルフェアに配慮した飼育への転換を支援する補助金制度もないため、生産者の取り組みが進まない原因となっています。
贈収賄事件の背景
2021年には、大手鶏卵生産業者が元農林水産相に500万円を渡し、アニマルウェルフェアの国際基準への反対意見の取りまとめを働きかけたとして、収賄罪で起訴される事件が発生しました。
これは、日本の畜産業界の一部が、アニマルウェルフェアの国際基準を「ビジネスの脅威」と捉え、積極的に阻止しようとしていたことを示しています。世界の潮流に逆行する由々しき問題でした。
ニーズが増えれば現状も変わっていく
消費者の力で世界を変える
アニマルウェルフェア先進国のスウェーデンでは、バタリーケージと放牧の鶏の比較写真を見た消費者たちが先に変わり、そこから徐々に改善が進んでいきました。最終的には選ぶ権利を持っている消費者のパワーが、社会を変えたのです。
環境ジャーナリストの枝廣淳子氏は次のように述べています
「例えば卵なら4種類の養鶏方法があることをまず知る。ふだんは無理でも誕生日のケーキを焼くときは、アニマルウェルフェアにつながる卵を使う。近くに希望する商品が売っていないとしたら、置いてほしいと店に働きかける。そして周りにも伝えていく。それができると必ず変わっていくはずです。そうやって消費者の選ぶ力で世の中を変えていくことが大切なのです」
企業の動き
日本でも、一部の先進的な企業が動き始めています。
キユーピーは2018年に「アニマルウェルフェアに関するグループポリシー」を制定し、アニマルウェルフェアの概念に沿った調達の考え方を示しています。2023年には「平飼いたまごのマヨネーズ」を発売しました。
大手スーパーでも、平飼い卵の販売を開始する店舗が増えています。消費者が手に取りやすいアニマルウェルフェア商品の選択肢が、少しずつですが広がっています。
グローバル企業のプレッシャー
グローバルに展開している国内企業は、国際的な投資家や取引先からの要求もあり、率先してアニマルウェルフェアを進めています。
2023年にはOECD(経済協力開発機構)の「多国籍企業行動指針」が改訂され、アニマルウェルフェアについての記述が加わりました。また、食品業界におけるアニマルウェルフェアの取り組みを評価するBBFAW(Business Benchmark on Farm Animal Welfare)では、日本企業も評価の対象とされています。
今後、アニマルウェルフェアが多くの企業の経営課題となり、ステークホルダーから対応を求められる日が日本においても遠からずやってくるでしょう。
東京五輪・大阪万博での基準
2020年東京オリンピック・パラリンピックでは、アニマルウェルフェアを含むJGAP制度を用いて調達食材の認証が行われました。
また、2025年大阪・関西万博では、農林水産省が公表した「アニマルウェルフェアに関する新たな指針」の中の「実施が推奨される事項」が食材調達基準として定められています。
このようなイベントでは特例的に調達食材に基準が設けられますが、一般流通している畜産品に対しては強制力が働きません。しかし、こうした取り組みが社会の関心を高め、徐々に基準が浸透していく可能性があります。
私たちにできること
では、私たち一人ひとりには何ができるのでしょうか。
1. 知ることから始める
まずは、自分が食べている鶏肉がどのように生産されているか、現状を知ることが第一歩です。この記事で紹介したような情報を家族や友人と共有し、対話することも大切です。
2. 選択を変える
完全に切り替えるのが難しくても、たまには少し高くてもアニマルウェルフェアに配慮した鶏肉を選んでみる。その小さな選択の積み重ねが、市場を変えていきます。
3. 声を上げる
近くのスーパーや飲食店に、アニマルウェルフェアに配慮した商品を置いてほしいと要望する。企業に問い合わせて、取り組み状況を尋ねる。消費者の声は、確実に企業に届きます。
4. SNSで発信する
自分が知ったことや選んだ商品について、SNSで発信する。情報を広めることで、より多くの人に知ってもらうことができます。
5. 政治に働きかける
選挙で動物福祉に配慮した政策を掲げる候補者を選ぶ。議員に対して、アニマルウェルフェアの法整備を求める意見を送る。民主主義社会では、市民の声が政策を動かします。
まとめ:持続可能な未来のために
アニマルウェルフェアは、単に動物への優しさの問題ではありません。
過密飼育や不適切な飼育環境は、鳥インフルエンザなどの感染症リスクを高め、薬剤耐性菌の発生を促進します。これらは、最終的に人間社会全体の健康と安全を脅かす問題です。
また、動物に配慮する倫理観は、人への配慮にもつながります。研究では、動物への虐待行為が、人間同士の虐待行為や家庭内暴力、児童虐待などと関連していることが報告されています。
アニマルウェルフェアに配慮した飼育は、長期的には生産性の向上にもつながります。先進的にアニマルウェルフェアに取り組んでいるヨーロッパ各国では、家畜の死亡率が下がったという報告がされています。
日本のブロイラー生産における現状は、世界から大きく遅れています。しかし、変化の兆しは確実にあります。
消費者である私たちが問題を正確に知り、改善の意思を持つこと。そして、日々の選択を通じて、より良い社会を作っていくこと。それこそが、持続可能な未来への第一歩なのです。
アニマルウェルフェアに配慮した鶏肉は、今はまだ選択肢が限られていますが、ニーズが増えれば市場は必ず応えます。一人ひとりの小さな選択が、やがて大きな変化を生み出していくのです。
参考資料
- 農林水産省「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」
- 国際獣疫事務局(WOAH)「アニマルウェルフェアと肉用鶏生産方式」
- NPO法人アニマルライツセンター各種調査レポート
- 世界動物保護協会(WAP)動物保護指数
- WHO「薬剤耐性に関するグローバル・アクション・プラン」
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