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猫が怒られた後に甘える?鳴く?その理由と猫の気持ちを徹底解説

猫 怒られた後 甘える? 鳴く?

 

 

猫を飼っていると、イタズラをして叱った後の猫の反応に戸惑うことはありませんか?「怒られたのに甘えてくる」「鳴きながら近づいてくる」など、猫の行動は予想外で複雑です。この記事では、猫が怒られた後にどんな行動をとるのか、その理由と正しい対処法について詳しく解説します。

 

猫が怒られた後に見せる代表的な行動パターン

 

猫を叱った後、猫たちは様々な反応を見せます。まずは代表的な行動パターンを見ていきましょう。

 

1. 甘えてくる猫

怒られた直後にもかかわらず、飼い主の足元にすり寄ってきたり、膝の上に乗ってきたりする猫がいます。この行動は一見矛盾しているように見えますが、猫なりの理由があります。

 

この甘える行動には、いくつかの意味が込められています。一つは「関係を修復したい」という気持ちです。猫は飼い主との関係が悪化することを本能的に避けようとします。もう一つは「不安を和らげたい」という心理です。叱られることで猫も不安やストレスを感じており、飼い主との接触を通じて安心感を得ようとしているのです。

 

2. 鳴きながら近づいてくる猫

「ニャーニャー」と鳴きながら飼い主に近づいてくる猫もいます。この鳴き声は、猫が何かを伝えようとしているサインです。

 

猫の鳴き声には様々な意味があります。怒られた後の鳴き声は、「なぜ怒られたのか分からない」という困惑や、「許してほしい」というアピール、あるいは「お腹が空いた」「遊んでほしい」といった本来の要求を改めて伝えようとしている場合もあります。猫は人間の言葉を理解しているわけではないので、叱られた理由と自分の行動を結びつけられないことが多いのです。

 

3. 逃げていく猫

叱られた瞬間にさっと逃げて、しばらく姿を見せなくなる猫もいます。これは最も分かりやすい反応と言えるでしょう。

逃げる行動は、猫が飼い主の怒りや大きな声に驚いたり、恐怖を感じたりしたことを示しています。特に警戒心の強い猫や、過去にトラウマを持つ猫は、この反応を示しやすい傾向があります。隠れた後、数時間経ってから何事もなかったかのように現れることもあれば、丸一日ほど警戒し続けることもあります。

 

4. じっと見つめてくる猫

叱った後、少し離れた場所からじっとこちらを見つめている猫もいます。この行動も猫なりのコミュニケーションです。

猫が見つめてくる理由は複数考えられます。飼い主の機嫌を伺っているのかもしれませんし、次にどう行動すべきか様子を見ているのかもしれません。また、単純に「何が起きたのか分からない」と混乱している可能性もあります。

 

5. イタズラを繰り返す猫

中には、叱られたにもかかわらず、同じイタズラを繰り返す猫もいます。これは猫が反省していないわけではなく、叱られたことと自分の行動が結びついていないためです。

猫は犬と違い、時間差のある叱責を理解できません。イタズラから数分経ってから叱っても、「なぜ怒られているのか」が分からないのです。また、飼い主の反応自体が面白くて、わざとイタズラを繰り返す遊び好きな猫もいます。

 

なぜ猫は怒られた後に甘えたり鳴いたりするのか?

 

猫の性格によって反応は異なりますが、多くの猫が怒られた後に甘えたり鳴いたりするのには、猫なりの理由があります。

 

猫は叱られた理由を理解していない

最も重要なポイントは、猫は人間のように「悪いことをした」という認識を持ちにくいということです。カーテンを登る、テーブルの上の物を落とす、夜中に走り回るなど、飼い主にとってはイタズラでも、猫にとっては本能的な行動や遊びの一環であることがほとんどです。

 

そのため、叱られても「なぜ怒られたのか」が分からず、ただ飼い主の声のトーンや雰囲気が変わったことに反応しているだけなのです。甘えてくるのは反省の気持ちではなく、不安を解消したいという欲求の表れと言えます。

 

不安やストレスを感じている

大きな声で叱られたり、急に飼い主の態度が変わったりすると、猫は不安やストレスを感じます。猫は環境の変化に敏感な動物なので、飼い主の機嫌が変わるだけでも大きなストレスになり得ます。

 

甘えたり鳴いたりする行動は、このストレスを和らげるための行動です。飼い主に触れることで安心感を得たり、鳴き声でコミュニケーションを取ろうとしたりしているのです。

 

飼い主との絆を確認したい

猫は独立心が強い動物ですが、同時に飼い主との絆も大切にしています。叱られることで「飼い主との関係が悪くなったのではないか」と不安を感じる猫もいます。

 

甘える行動は、飼い主との絆を再確認し、関係が変わっていないことを確かめようとする行動でもあります。特に飼い主と強い絆を持つ猫ほど、この傾向が強く見られます。

 

注目を引きたい

猫の中には、飼い主の注目を引くために様々な行動をとる子もいます。叱られたことで一時的に飼い主の注目を集められると学習すると、わざと叱られるような行動をとることもあります。

 

甘えたり鳴いたりすることで、「こっちを見て」「かまって」とアピールしているのです。特に普段あまり構ってもらえない猫は、叱られることも含めて飼い主とのコミュニケーションの機会と捉えることがあります。

 

猫の性格別・怒られた後の反応パターン

 

猫の性格によって、怒られた後の行動は大きく異なります。それぞれの性格タイプと典型的な反応を見ていきましょう。

 

甘えん坊タイプ

飼い主が大好きで、いつもそばにいたがる甘えん坊な猫は、怒られた後すぐに甘えてくることが多いです。叱られても飼い主から離れることはなく、むしろ積極的に接触を求めてきます。

 

このタイプの猫は、飼い主との関係を何よりも大切にしているため、関係が悪化することを本能的に避けようとします。「ごめんね」というよりも「まだ好きでいてくれる?」と確認しているような行動とも言えます。

 

警戒心が強いタイプ

もともと警戒心が強い猫や、人見知りの猫は、叱られると一目散に逃げていくことが多いです。ベッドの下やクローゼットの中など、お気に入りの隠れ場所に籠もって、しばらく出てこないこともあります。

 

このタイプの猫は、飼い主を恐れているわけではなく、驚きや恐怖から身を守ろうとしているだけです。時間が経てば自然に戻ってくるので、無理に探し出したり、さらに叱ったりしないことが大切です。

 

好奇心旺盛タイプ

遊び好きで好奇心旺盛な猫は、叱られてもあまり気にせず、すぐに他のことに興味を移します。また、同じイタズラを繰り返すことも多く、飼い主を困らせることがあります。

 

このタイプの猫にとって、イタズラは単なる遊びの延長です。叱られたことよりも、目の前の面白いものや動くものに夢中になってしまうのです。悪気はまったくなく、ただ楽しいことをしたいだけなのです。

 

マイペースタイプ

自分のペースを大切にする猫は、叱られても特に反応を示さないことがあります。飼い主の様子を横目で見ながら、のんびりと毛づくろいを始めたり、昼寝を続けたりします。

 

このタイプの猫は、飼い主の感情に左右されにくく、自分の時間を大切にしています。無関心に見えるかもしれませんが、これも一つの個性です。

 

猫を飼うということ:イタズラを楽しむ心の余裕

 

猫を飼う上で大切なのは、猫のイタズラを完全に防ぐことは不可能だと理解することです。むしろ、ある程度のイタズラは猫の本能的な行動の一部であり、健康で活発な証拠でもあります。

 

イタズラは猫の本能

猫のイタズラの多くは、実は本能的な行動です。高い場所に登るのは、野生時代に木の上で休息をとっていた名残です。物を落とすのは、狩猟本能の表れで、動くものを追いかけたり、捕まえたりする練習をしているのです。

 

夜中に走り回るのは、猫が本来薄明薄暮性の動物で、明け方と夕暮れ時に活発になる習性があるためです。爪とぎは爪の健康を保つための必要な行動であり、マーキングの意味もあります。

このように、飼い主にとってはイタズラに見える行動も、猫にとっては自然で必要な行動なのです。

 

イタズラを楽しむ精神的余裕が必要

猫を飼うということは、基本的にイタズラされるものだと思って、そのイタズラを楽しむくらいの精神的余裕が必要です。完璧を求めすぎると、飼い主も猫もストレスを抱えてしまいます。

 

大切な物は猫の手の届かない場所にしまう、イタズラされて困る場所には入れないようにするなど、環境を整えることで、多くのトラブルは防げます。そして、猫のイタズラを「困ったこと」としてだけ捉えるのではなく、「可愛い一面」「個性」として受け入れる心の余裕を持つことが、猫との幸せな生活につながります。

 

カーテンを登る姿を写真に収めたり、物を落とす瞬間を動画で撮影したりして、後から笑い話にできるくらいの気持ちで接するのがおすすめです。

 

猫との信頼関係を大切に

頻繁に叱りすぎると、猫との信頼関係が損なわれる可能性があります。猫は飼い主を親のような存在として見ていますが、同時に対等なパートナーとしても接しています。

 

イタズラを防ぐために叱るよりも、イタズラしにくい環境を作ったり、正しい行動を褒めて伸ばしたりする方が、長期的には効果的です。猫との信頼関係を築くことで、猫も飼い主の生活リズムや気持ちを理解し、共存しやすくなります。

 

猫を効果的に叱る方法と注意点

 

とはいえ、危険な行動や本当に困る行動はやめさせる必要があります。猫を効果的に叱る方法を知っておきましょう。

 

現行犯で叱ることが基本

猫を叱る際の最も重要なポイントは、イタズラの現場を押さえて、その場で叱ることです。猫は時間差のある因果関係を理解できないため、後から叱っても効果がありません。

 

イタズラの現場から数分経っただけでも、猫は叱られている理由が分からなくなります。「今、まさにしている行動がダメなんだ」と伝えるためには、現行犯での対応が不可欠です。

 

叱り方のコツ

効果的な叱り方にはいくつかのコツがあります。

 

短く低い声で叱る:「ダメ」「コラ」など短い言葉を、低めのトーンで言います。大声で怒鳴る必要はありません。むしろ、落ち着いた低い声の方が猫には効果的です。

 

手を叩く音で注意を引く:猫がイタズラをしている時に、パンと手を叩く音で注意を引く方法も有効です。大きな音に驚いて、その行動をやめることがあります。

 

霧吹きを使う:カーテンに登るなど特定のイタズラに対しては、霧吹きで軽く水をかける方法もあります。ただし、やりすぎると猫にストレスを与えるので注意が必要です。

 

やってはいけない叱り方

猫を叱る際に、絶対にしてはいけないことがあります。

 

体罰は厳禁:叩いたり、蹴ったりする体罰は絶対にしてはいけません。猫は体罰の意味を理解できず、ただ飼い主を怖い存在として認識してしまいます。信頼関係が崩れるだけでなく、猫に大きなトラウマを与えることになります。

 

長時間叱り続けない:猫は人間の長い説教を理解できません。長時間叱り続けても、猫にとってはただの不快な時間になるだけで、何も学習しません。

 

名前を呼びながら叱らない:自分の名前と叱られることを関連付けてしまうと、名前を呼んでも来なくなる可能性があります。叱る時は名前を呼ばず、「ダメ」などの言葉だけを使いましょう。

 

猫が怒られた後に取るべき飼い主の対応

 

猫を叱った後、飼い主がどう対応するかも重要です。適切な対応で、猫との関係を良好に保ちましょう。

 

すぐに普段通りに接する

叱った後は、いつまでも不機嫌な態度を続けないことが大切です。猫がイタズラをやめたら、すぐに普段通りの優しい態度に戻りましょう。

 

猫は飼い主の機嫌の変化に敏感です。長時間冷たい態度を続けると、猫は不安を感じ、ストレスを溜めてしまいます。短く叱ったら、あとはいつも通りに接することで、猫も安心できます。

 

甘えてきたら受け入れる

猫が怒られた後に甘えてきた場合、それを拒否する必要はありません。むしろ、優しく受け入れてあげることで、猫は安心し、飼い主との信頼関係も深まります。

 

「叱った後に甘やかしたらダメなのでは?」と心配する人もいますが、猫は犬とは異なり、そのような学習パターンを持ちません。甘えてきた時は素直に応えてあげて大丈夫です。

 

逃げた猫は無理に探さない

叱られて逃げた猫を無理に探し出したり、隠れている場所から引っ張り出したりするのはやめましょう。猫は自分のペースで落ち着くまで時間が必要です。

 

無理に接触しようとすると、さらに怖がらせてしまい、信頼関係を損なう可能性があります。猫が自分から出てくるまで待ち、出てきたら優しく接してあげましょう。

 

根本的な解決策を考える

同じイタズラが繰り返される場合は、叱るだけでなく、根本的な解決策を考えることが重要です。

例えば、カーテンに登るなら、キャットタワーなど登っても良い場所を用意する。物を落とすなら、落とされて困る物は片付ける。夜中に走り回るなら、寝る前にたっぷり遊んでエネルギーを発散させるなど、環境や生活習慣を見直すことで、多くの問題は解決できます。

 

猫種による性格の違いと反応の傾向

 

猫種によっても、怒られた後の反応には特徴があります。もちろん個体差はありますが、一般的な傾向を知っておくと参考になります。

 

社交的な猫種

アメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドなど、人懐っこく社交的な猫種は、怒られた後も比較的すぐに甘えてくる傾向があります。飼い主との関係を大切にするため、距離を置かれることを嫌います。

 

独立心の強い猫種

ノルウェージャンフォレストキャットやロシアンブルーなど、独立心の強い猫種は、叱られると距離を置くことが多いです。自分のペースを大切にするため、しばらく一人になりたがります。

 

活発な猫種

ベンガルやアビシニアンなど、活発で好奇心旺盛な猫種は、叱られてもあまり気にせず、すぐに他のことに興味を移します。エネルギーが有り余っているため、イタズラも多くなりがちです。

 

まとめ:猫との幸せな共同生活のために

 

猫が怒られた後に甘えたり、鳴いたり、逃げたりする行動は、猫の性格や状況によって様々です。重要なのは、猫は人間のように「反省」という概念を持たず、ただ本能や感情に従って行動しているということを理解することです。

 

猫を飼うということは、ある程度のイタズラは避けられないものとして受け入れ、それを楽しむくらいの精神的余裕が必要です。完璧を求めすぎず、猫の個性を尊重しながら、共に生活する方法を見つけていくことが、猫との幸せな共同生活の秘訣です。

 

叱る時は現行犯で短く、その後はすぐに優しく接する。そして何より、イタズラを防ぐための環境づくりと、猫との信頼関係を大切にする。この基本を守れば、猫も飼い主も快適に暮らせるはずです。

 

愛猫の個性を理解し、その子に合った接し方を見つけることで、より深い絆が生まれます。猫のイタズラも、後から振り返れば愛おしい思い出になるものです。今日も、猫との楽しい時間を大切にしてください。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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