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猫が急に膝に乗るようになった!その理由と飼い主が知るべきこと

猫 急に膝に乗るようになった

 

はじめに

 

「今まで全然膝に乗ってこなかったのに、最近急に膝に乗るようになった」——そんな愛猫の変化に気づいた飼い主さんは多いのではないでしょうか。猫の行動が突然変わると、嬉しい反面「何か体調が悪いのかな?」と心配になることもありますよね。

 

この記事では、猫が急に膝に乗るようになった理由を徹底解説します。猫の心理、季節的な要因、健康面での注意点まで、幅広く解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

猫が膝に乗る基本的な理由

 

まず、猫が膝に乗る行動そのものについて理解しておきましょう。

 

温かさを求めている

猫は本来、暖かい場所を好む動物です。猫の平熱は人間より高く、38〜39度程度。そのため、寒さを感じやすく、温かい場所を常に探しています。人間の膝は体温で温かく、猫にとって格好の暖房器具なのです。

 

安心感を得ている

猫は警戒心が強い動物ですが、信頼する相手のそばでは完全にリラックスします。膝の上は飼い主の体温や心臓の音を感じられる特別な場所。そこに乗ることで、母猫に守られていた子猫時代のような安心感を得ているのです。

 

愛情表現の一つ

猫が膝に乗るのは、飼い主への愛情表現でもあります。「あなたのことが好き」「一緒にいたい」というメッセージを、行動で示しているのです。ゴロゴロと喉を鳴らしながら膝に乗ってくるときは、特に幸せを感じている証拠です。

 

急に膝に乗るようになった7つの理由

 

それでは、今まで乗ってこなかった猫が急に膝に乗るようになった具体的な理由を見ていきましょう。

 

1. 季節の変化(寒さ)

最も一般的な理由は、気温の低下です。夏場は膝に乗らなかった猫が、秋から冬にかけて急に膝に乗るようになるケースは非常に多く見られます。

 

猫は気温が20度を下回ると寒さを感じ始め、15度以下になると積極的に暖かい場所を探すようになります。エアコンの設定温度を下げた、暖房をまだつけていない、といった環境の変化が、猫の行動を変えるきっかけになります。

 

対処法: 猫用のベッドや毛布を用意して、他にも暖かい居場所を作ってあげましょう。ただし、膝に乗ってくる時間は貴重なスキンシップの機会でもありますので、可能な範囲で受け入れてあげてください。

 

2. 年齢による変化

猫は年齢とともに性格や行動パターンが変化します。

 

子猫から成猫へ: 生後6ヶ月から1歳頃は、活発で遊びに夢中になる時期。膝に乗るよりも走り回ることを優先します。しかし、成猫になると落ち着いて、飼い主との静かな時間を楽しむようになります。

 

シニア猫の変化: 7歳を過ぎた頃から、猫は徐々にシニア期に入ります。若い頃よりも寒がりになり、体力が落ちてくるため、温かくて安全な場所である飼い主の膝を好むようになります。また、視力や聴力の低下により不安を感じやすくなり、飼い主のそばで安心を求めることも増えます。

 

3. 信頼関係の深まり

猫は時間をかけて人間との信頼関係を築く動物です。飼い始めて数ヶ月、あるいは数年経ってから、ようやく心を開くことも珍しくありません。

 

急に膝に乗るようになったのは、「この人は信頼できる」「一緒にいると安心する」と猫が確信した証拠。特に、保護猫や元野良猫の場合、人間への警戒心を解くのに時間がかかります。膝に乗ってくれるようになったのは、大きな進歩なのです。

 

4. 環境の変化によるストレス

引っ越し、家族構成の変化、新しいペットの導入など、環境が変わると猫はストレスを感じます。そんなとき、信頼できる飼い主の膝は最高の避難場所になります。

 

こんな環境変化に注意:

  • 引っ越しや模様替え
  • 家族の増減(赤ちゃんの誕生、同居人の出入りなど)
  • 新しいペットを迎えた
  • 工事や騒音
  • 来客が増えた

ストレスが原因の場合、膝に乗る以外にも、食欲の変化、過剰なグルーミング、隠れることが増えるなどの行動が見られることがあります。

 

5. 健康上の問題

急な行動変化は、体調不良のサインである可能性もあります。

 

考えられる健康問題:

  • 痛みや不快感: 関節炎、歯の痛み、内臓の不調などがあると、安心できる場所でじっとしていたくなります
  • 視力・聴力の低下: 感覚が衰えると不安になり、飼い主のそばにいたがります
  • 甲状腺機能亢進症: シニア猫に多い病気で、不安感や落ち着きのなさを引き起こします
  • 認知症: 高齢猫は認知機能が低下することがあり、不安から飼い主にしがみつくようになります

注意すべきサイン:

  • 食欲不振や体重減少
  • トイレの回数や排泄物の変化
  • 被毛のつやがなくなる
  • 普段と違う鳴き方をする
  • 歩き方がおかしい
  • 過度に膝から降りたがらない

これらの症状が見られる場合は、早めに獣医師に相談しましょう。

 

6. 発情期や妊娠

避妊・去勢手術をしていない猫の場合、ホルモンバランスの変化が行動に影響します。

 

メス猫: 発情期には甘えん坊になり、普段以上に飼い主にべったりすることがあります。また、妊娠すると安全な場所を求めて飼い主のそばにいたがります。

 

オス猫: 発情期には逆に落ち着きがなくなることが多いですが、個体によっては甘えが増すこともあります。

繁殖の予定がないのであれば、猫の健康と生活の質のために、適切な時期に避妊・去勢手術を検討しましょう。

 

7. 学習と習慣化

猫は賢い動物で、「膝に乗ると良いことがある」と学習します。

たとえば、膝に乗ったときに:

  • 優しく撫でてもらえた
  • おやつをもらえた
  • 温かくて気持ち良かった
  • ゆっくり休めた

こうしたポジティブな経験が積み重なると、「膝に乗る=良いこと」という関連付けができ、習慣化していきます。何かのきっかけで一度膝に乗ってみたら快適だった、という経験が行動変化につながることもあるのです。

 

猫の品種による傾向

 

猫が膝に乗る頻度は、品種によっても傾向があります。

 

膝に乗りやすい品種:

  • ラグドール: 名前の通り「ぬいぐるみ」のように抱っこを好む
  • バーミーズ: 非常に人懐っこく、常に飼い主のそばにいたがる
  • ペルシャ: 穏やかな性格で、静かに膝の上で過ごすことを好む
  • スコティッシュフォールド: 甘えん坊で人との触れ合いを楽しむ

独立心が強い品種:

  • ベンガル: 活発で運動を好み、じっと座っているのが苦手
  • アビシニアン: 好奇心旺盛で探検を好む
  • ロシアンブルー: 飼い主には忠実だが、べったりするタイプではない

ただし、これはあくまで傾向です。同じ品種でも個体差は大きく、育った環境や経験によって性格は大きく変わります。

 

膝に乗る猫への正しい対応

 

やって良いこと

 

1. ゆっくり撫でる: 猫が好む部位(頭、顎の下、耳の後ろなど)を優しく撫でましょう。ゴロゴロと喉を鳴らすのは気持ち良いサインです。

 

2. 静かに過ごす: 猫は静かな環境を好みます。大きな音を立てたり、急に動いたりしないようにしましょう。

 

3. 猫のペースに合わせる: 猫が降りたいときは無理に引き止めず、自由にさせてあげてください。

 

4. 膝掛けや毛布を使う: 猫の爪から服や肌を守りつつ、猫にとってもより快適になります。

 

やってはいけないこと

 

1. 無理に抱き上げる: 猫が自分から乗ってくるのを待ちましょう。無理に抱くと信頼関係が損なわれます。

 

2. 大きな音を立てる: 掃除機をかけたり、大声で話したりすると、猫は驚いて二度と膝に乗らなくなるかもしれません。

 

3. 強く撫でる: 猫の皮膚は敏感です。力を入れすぎないようにしましょう。

 

4. 急に立ち上がる: 猫が膝に乗っているときは、ゆっくり動くか、猫が降りるまで待ちましょう。

 

膝に乗る頻度が過度な場合

 

猫が四六時中膝に乗りたがり、離れると鳴き続けるような場合は、分離不安の可能性があります。

 

分離不安のサイン:

  • 飼い主の姿が見えないと大きな声で鳴く
  • 飼い主の後をずっとついてまわる
  • 飼い主がいないときに破壊行動をする
  • 過度なグルーミングで毛が薄くなる
  • 食欲不振や嘔吐

対処法:

  • 少しずつ一人で過ごす時間に慣れさせる
  • 遊びを充実させて精神的な刺激を与える
  • キャットタワーや隠れ家など、安心できる居場所を増やす
  • 重度の場合は獣医師や行動療法の専門家に相談

 

膝に乗らない猫を乗せたい場合

 

逆に「もっと膝に乗ってほしい」と思う飼い主さんも多いでしょう。

 

猫を膝に誘うコツ:

1. タイミングを見極める: 猫がリラックスしている時間帯、特に食後や遊びの後が狙い目です。

2. 魅力的な環境を作る: 膝の上に柔らかいブランケットを置いたり、適度な温度を保ったりしましょう。

3. おやつで誘導: 最初はおやつを使って膝の上に来るように誘導し、徐々に慣れさせます。

4. 無理強いしない: 猫が嫌がったらすぐに解放しましょう。ポジティブな経験として記憶させることが重要です。

5. 短時間から始める: 最初は数秒でも膝に乗ったら褒めて、徐々に時間を延ばしていきます。

 

ただし、猫にも性格があります。どうしても膝に乗らない猫もいますし、それはそれで個性として受け入れることも大切です。膝に乗らなくても、近くにいることで愛情を示している可能性もあります。

 

猫種以外の個体差要因

 

膝に乗る行動には、品種以外にもさまざまな要因が影響します。

 

社会化の時期: 生後2〜7週間の社会化期に人間との良好な接触があった猫は、人懐っこくなりやすい傾向があります。

過去の経験: 保護猫や元野良猫で、人間から虐待を受けた経験がある場合、信頼関係を築くのに時間がかかります。

性別: 一般的にオス猫の方が甘えん坊な傾向がありますが、個体差の方が大きいです。

去勢・避妊手術: 手術後はホルモンバランスが安定し、性格が穏やかになることが多く、飼い主への依存度が高まることがあります。

 

まとめ:猫の気持ちを理解して幸せな関係を

 

猫が急に膝に乗るようになった理由は、寒さ、年齢、信頼関係の深まり、環境変化、健康問題など、さまざまな可能性があります。

 

最も重要なポイント:

  1. 季節の変化や年齢による自然な行動変化である可能性が高い
  2. 信頼関係が深まった証拠として喜んで良い
  3. ただし、他の症状を伴う場合は健康チェックが必要
  4. 猫のペースを尊重し、無理強いしない
  5. 過度に依存している場合は分離不安の可能性も

 

猫が膝に乗ってくるのは、飼い主への信頼と愛情の表れです。その貴重な時間を大切にしながら、猫の健康と幸せを第一に考えた生活を心がけましょう。

 

もし行動変化とともに体調面での心配な症状がある場合は、迷わず動物病院を受診してください。早期発見・早期治療が、愛猫の健康寿命を延ばすことにつながります。

 

猫との暮らしは、お互いを理解し合うことで、より豊かで幸せなものになります。膝に乗ってくる愛猫との時間を、存分に楽しんでくださいね。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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