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猫は何度から寒いと感じる?寒いときのサイン完全ガイド

猫は何度から寒いと感じる?寒いときのサイン完全ガイド

 

冬が近づくと、愛猫が丸まって寝ている姿を見かけることが増えてきます。「猫は毛があるから寒さに強いはず」と思っていませんか?実は、猫も人間と同じように寒さを感じ、体調を崩すこともあるのです。この記事では、猫が寒いと感じる温度や、寒がっているときのサイン、そして愛猫を寒さから守るための対策について詳しく解説します。

 

猫が寒いと感じる温度は何度から?

 

猫の快適温度は意外と高い

猫にとって快適な室温は、一般的に18〜26度とされています。特に20〜23度が最も過ごしやすい温度帯です。人間よりもやや高めの温度を好む傾向があります。

 

室温が15度以下になると、多くの猫が寒さを感じ始めます。特に10度を下回ると、体温維持が難しくなり、健康リスクが高まります。

 

猫種や年齢によって寒さへの耐性は異なる

すべての猫が同じように寒さを感じるわけではありません。以下のような要因が影響します。

 

寒さに弱い猫

  • 短毛種(シャム、アビシニアン、デボンレックスなど)
  • 子猫(体温調節機能が未発達)
  • 高齢猫(代謝が低下)
  • 痩せている猫(脂肪が少ない)
  • 病気を抱えている猫

比較的寒さに強い猫

  • 長毛種(ペルシャ、メインクーン、ノルウェージャンフォレストキャットなど)
  • 成猫で健康な個体
  • 適度な皮下脂肪がある猫

ただし、長毛種だからといって油断は禁物です。多くの猫は室内飼育で温暖な環境に慣れているため、急な寒さには弱いのです。

 

猫が寒がっているときの7つのサイン

 

愛猫が寒さを感じているかどうかは、行動や様子から読み取ることができます。以下のサインに気づいたら、室温を調整してあげましょう。

 

1. 体を丸めて眠る

猫が体を小さく丸めて、しっぽで鼻先を覆うように寝ているときは、体温を逃がさないようにしている証拠です。暖かいときは体を伸ばして寝ることが多いため、明確な違いがあります。

 

2. 暖かい場所を求めて移動する

こたつ、ストーブの前、日向、飼い主の膝の上など、暖かい場所ばかりを探して移動している場合は、寒がっているサインです。普段はあまり入らない布団の中に潜り込んでくることもあります。

 

3. 毛を逆立てて膨らんで見える

体毛を逆立てることで、毛の間に空気の層を作り、保温効果を高めようとしています。猫が普段より「ふわふわ」「もこもこ」して見えたら、寒さを感じている可能性があります。

 

4. 震えている

明らかな寒さのサインです。体が小刻みに震えている場合は、すぐに暖かくしてあげる必要があります。特に子猫や高齢猫が震えている場合は要注意です。

 

5. 活動量が減る

寒いと代謝を抑えるため、動きが鈍くなります。いつもより遊ばない、動かない、じっとしている時間が長いといった変化が見られたら、寒さが原因かもしれません。

 

6. 食欲が変化する

寒さに対抗するためにエネルギーが必要となり、食欲が増すことがあります。逆に、寒すぎて体調を崩すと食欲が落ちることもあります。

 

7. 耳や肉球が冷たい

猫の耳や肉球を触ってみて、冷たく感じる場合は体が冷えています。通常、これらの部位は適度な温かさがあるはずです。

 

猫は毛で覆われているから寒さに強い?それは誤解です

 

「猫は全身が毛で覆われているから寒さに強い」というのは大きな誤解です。

 

野生の猫と飼い猫は違う

確かに、野生の猫や屋外で生活する猫は、季節に応じて毛の密度を変化させる能力を持っています。冬になると下毛(アンダーコート)が増えて保温性が高まります。

しかし、室内で飼われている猫の多くは、一年中快適な温度の中で生活しているため、季節による毛の変化が少なくなっています。エアコンなどで温度管理された環境では、猫の体が本来持つ体温調節機能が十分に発達しないのです。

 

家猫は暖かい場所を強く求める

室内飼いの猫は、野生の猫と比べて寒さへの耐性が低くなっています。むしろ、暖かい環境に慣れているため、少しの温度低下でも不快に感じやすいのです。

日向ぼっこをしたり、暖房器具のそばに陣取ったりする姿をよく見かけるのは、猫が本能的に暖かさを求めている証拠です。

 

被毛だけでは十分ではない

猫の被毛は確かに保温効果がありますが、それだけで厳しい寒さに耐えられるわけではありません。特に以下のような状況では、被毛の保温効果は限定的です。

  • 室温が10度以下になる
  • 隙間風が入る
  • 床が冷たい(タイルやフローリング)
  • 湿度が高く体が濡れている

 

冬の寒い家で猫が風邪を引く?健康リスクとは

 

寒すぎる環境で猫を飼っていると、様々な健康問題が発生する可能性があります。

 

猫の風邪(猫風邪)

猫も人間と同様に、低温環境では免疫力が低下します。その結果、ウイルスや細菌に感染しやすくなり、いわゆる「猫風邪」を引くことがあります。

 

猫風邪の症状

  • くしゃみ、鼻水
  • 目やに
  • 食欲不振
  • 元気がない
  • 発熱

特に多頭飼いの場合、一匹が感染すると他の猫にも広がりやすいため注意が必要です。

 

泌尿器系のトラブル

寒いと猫は水を飲む量が減る傾向があります。また、トイレに行く回数も減ります。その結果、以下のような泌尿器系の問題が起こりやすくなります。

  • 膀胱炎
  • 尿路結石
  • 腎臓病の悪化

特にオス猫は尿路が細いため、尿路結石による閉塞のリスクが高まります。

 

関節炎の悪化

高齢猫や関節に問題を抱えている猫は、寒さによって関節炎が悪化することがあります。動きが鈍くなったり、ジャンプを嫌がったりする場合は要注意です。

 

低体温症

極端に寒い環境では、低体温症のリスクもあります。体温が35度以下になると、以下のような症状が現れます。

  • 意識がもうろうとする
  • 動かなくなる
  • 呼吸が浅くなる
  • 心拍数が低下する

低体温症は命に関わる危険な状態です。すぐに温めて、獣医師に連絡する必要があります。

 

愛猫を適温にするためにできること

 

猫が快適に冬を過ごせるよう、飼い主ができる対策はたくさんあります。

 

室温管理の基本

 

エアコンやヒーターの活用 室温を18〜23度に保つことを心がけましょう。ただし、暖房を使う際は以下の点に注意してください。

  • 一日中つけっぱなしにするより、タイマー機能を活用する
  • 乾燥対策として加湿器を併用する(湿度50〜60%が理想)
  • 部屋全体が均等に暖まるようにする

温度計の設置 猫が過ごすスペースに温度計を置いて、こまめにチェックしましょう。床に近い場所の温度を測ることが重要です(猫は床に近い高さで生活するため)。

 

猫用の暖房グッズ

 

ペット用ホットカーペット 低温やけどを防ぐサーモスタット機能付きのものを選びましょう。必ず猫が避難できるスペースも確保してください。

 

ペット用こたつ 猫が大好きなこたつ型の暖房器具です。潜り込める安心感と暖かさで、寒い冬も快適に過ごせます。

 

湯たんぽ 電気を使わないエコな暖房アイテムです。タオルでしっかり包んで、適温になるよう調整しましょう。

 

保温性の高いベッド ドーム型やフリース素材のベッドは、猫の体温を逃がしにくく保温効果が高いです。

 

環境の工夫

 

隙間風対策 窓やドアの隙間から冷気が入らないよう、隙間テープなどで対策しましょう。カーテンを厚手のものに変えるのも効果的です。

 

床の冷え対策 カーペットやラグを敷いて、床からの冷気を遮断します。特にフローリングや石材の床は冷たくなりやすいため、対策が必要です。

 

複数の暖かいスポットを用意 猫が自由に暖かい場所を選べるよう、家の中に複数の暖かいスポットを作りましょう。窓辺に日向ぼっこスペースを作るのもおすすめです。

 

猫自身のケア

 

ブラッシング 定期的なブラッシングで毛並みを整えると、被毛本来の保温効果が高まります。特に長毛種は毛玉ができると保温性が下がるため、こまめなケアが大切です。

 

栄養管理 寒い時期は体温維持にエネルギーを使うため、栄養価の高い食事を与えましょう。ただし、運動量が減る冬は肥満にも注意が必要です。

 

水分補給の工夫 猫が水を飲みやすいよう、複数の場所に水飲み場を設置しましょう。ぬるま湯を用意したり、自動給水器を使ったりするのも効果的です。

 

外出時・留守番時の対策

飼い主が外出する際も、猫が快適に過ごせるよう配慮が必要です。

  • エアコンのタイマー機能を活用して、寒くなりすぎないようにする
  • ペット用ホットカーペットなど、安全な暖房器具を使用する
  • 暖かい部屋と涼しい部屋を行き来できるようドアを開けておく
  • 万が一に備えて、見守りカメラで室温をチェックできるようにする

 

外で暮らす猫たちのために私たちができること

 

室内で暮らす愛猫だけでなく、屋外で生活する猫たちにも目を向けてみましょう。冬の凍てつく寒さの中、野良猫や地域猫たちは厳しい環境で生きています。

 

外猫が直面する冬の過酷さ

屋外で暮らす猫たちは、以下のような困難に直面しています。

 

極寒の気温 氷点下になる地域では、凍死のリスクもあります。雪が降れば、体が濡れてさらに体温が奪われます。

 

食料不足 寒い時期は虫や小動物が減り、餌を見つけることが難しくなります。体力を維持するためにはより多くのカロリーが必要なのに、食べ物が少ないという厳しい状況です。

 

水が凍る 寒冷地では水が凍ってしまい、飲み水を確保できないことがあります。

 

安全な寝床の不足 風雪をしのげる暖かい場所が限られています。

 

地域でできるサポート

地域で暮らす猫たちのために、私たちができることがあります。

 

簡易シェルターの設置 発泡スチロールの箱や木箱に毛布を敷いて、雨風をしのげる場所を作ってあげましょう。入口を小さくすることで、保温効果が高まります。

 

給餌活動 地域猫活動に参加したり、TNR活動(捕獲・不妊去勢手術・リターン)を支援したりすることで、野良猫の数を適正に管理しながらサポートできます。

 

水の提供 凍らないよう工夫して、飲み水を提供しましょう。

 

地域猫活動への理解と協力 地域猫活動を行っているボランティア団体への寄付や、活動への理解を示すことも大切なサポートです。

 

保護活動への協力

 

一時預かりボランティア 保護猫団体の一時預かりボランティアとして、寒い冬の間だけでも猫を預かることができます。

 

寄付やボランティア 保護猫団体への寄付(金銭、物資、時間)も大きな支援になります。

 

里親になる もし環境が許すなら、保護猫を家族に迎えることも検討してみてください。

 

車のボンネットチェック

冬場、暖かさを求めて猫が車のエンジンルームに入り込むことがあります。エンジンをかける前に、ボンネットを軽く叩いて音を出す「猫バンバン」を習慣にしましょう。

 

まとめ:愛猫の冬を快適に

 

猫が寒いと感じる温度は15度以下、特に10度を下回ると健康リスクが高まります。「毛があるから大丈夫」という思い込みは捨てて、適切な温度管理を心がけましょう。

 

愛猫が寒がっているサインを見逃さず、室温を18〜23度に保ち、暖房グッズや環境の工夫で快適な空間を作ってあげてください。寒さによる風邪や泌尿器系のトラブルを防ぐためにも、冬の温度管理は重要です。

 

そして、私たちの温かい家の外では、厳しい寒さの中で生きている猫たちがいることも忘れないでください。できる範囲で地域猫へのサポートや保護活動への協力を検討してみてはいかがでしょうか。

 

すべての猫が暖かく安全な冬を過ごせるよう、一人ひとりができることから始めていきましょう。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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