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子犬が家に来た初日にやること完全ガイド|絶対NGな行動と正しい迎え方

子犬が家に来た初日にやること

 

子犬が家に来た初日は、飼い主にとっても子犬にとっても、一生忘れられない特別な日です。

しかし、この「初日」の過ごし方が、その後のしつけや信頼関係に大きく影響することをご存知でしょうか。

「かわいいから抱っこしたい」「家族みんなで構いたい」という気持ちは自然なことです。 ですが、その行動が子犬に深刻なストレスを与えている可能性があります。

 

本記事では、動物福祉の観点から、子犬を迎えた初日にやるべきことと、絶対にやってはいけないNG行動を、根拠のあるデータとともに詳しく解説します。

この記事を読めば、子犬との最初の一日を安心・安全に過ごせるようになります。


子犬が家に来た初日に起こること|まず子犬の気持ちを理解しよう

 

子犬を迎える前に、まず「子犬の視点」に立つことが重要です。

生後数週間〜数ヶ月の子犬は、母犬や兄弟犬から引き離され、知らない場所、知らない匂い、知らない人間の中に突然放り込まれます。 これは子犬にとって、想像を絶するストレスです。

 

子犬のストレスサインを知っておく

初日に子犬が示すストレスサインは以下の通りです。

  • 体を小さく丸めてじっとしている
  • 尻尾を股の間に挟む
  • 過剰に吠える、または全く声を出さない
  • 食事や水を摂らない
  • 嘔吐・下痢をする
  • あくびを繰り返す(カーミングシグナルの一種)

特に「あくび」は緊張や不安のサインであることが多く、見落としがちなポイントです。

子犬が初日にこれらのサインを示すのはごく自然なことですが、対応を誤ると慢性的なストレスや問題行動につながることがあります。

 

環境省のデータが示す子犬の現状

環境省の「動物愛護管理をめぐる状況」(令和5年度版)によると、犬の飼育頭数は全国で約710万頭と推計されています。

一方、同省のデータでは、飼い主が「しつけや行動の問題」を理由に手放すケースが、引き取り件数の一定割合を占めていることが示されています。

 

こうした問題行動の多くは、迎え入れた初期の段階での対応ミスが引き金になっているとされています。 つまり、初日の過ごし方は、その後の「一生」に直結する重要な分岐点なのです。


子犬が家に来た初日にやること|7つのステップ

 

では具体的に、子犬を迎えた初日に何をすればよいのでしょうか。 以下の7つのステップを順番に実践してください。

 

ステップ1:静かな環境を整える

子犬が到着する前に、居住スペースを整えておくことが最優先です。

テレビや音楽は消し、来客はできるだけ避けます。 子犬専用のスペース(クレートやサークル)を用意し、その中に柔らかい毛布やペットシーツを敷いておきましょう。

 

ポイント:クレートは「閉じ込める場所」ではなく「安心できる巣穴」

最初からドアを開けておき、子犬が自分から入れるようにしておくのがベストです。 無理に入れようとすると、クレートに対して恐怖心を持つことがあります。

 

ステップ2:まずそっとしておく(最初の1〜2時間)

子犬が家に到着したら、最初の1〜2時間はできるだけそっとしておくことが大切です。

自分のペースで環境を探索させ、飼い主はそばにいるだけにとどめましょう。 子犬が自分から近づいてきたら、低い声でやさしく話しかけ、無理に抱き上げないようにします。

 

ステップ3:水と食事を与える

子犬が少し落ち着いてきたら、清潔な水と少量の食事を用意します。

食事はブリーダーやペットショップで与えていたものと同じフードを用意するのが理想的です。 急に食事内容を変えると消化器系への負担になるため、フードを変える場合は1〜2週間かけて少しずつ切り替えます。

初日は緊張から食欲がない場合があります。無理に食べさせる必要はありませんが、水だけは必ず飲めるようにしておいてください。

 

ステップ4:排泄場所を教える

子犬は頻繁に排泄します。成犬に比べ膀胱が小さく、2〜3時間おきにトイレが必要なことも珍しくありません。

指定のトイレスペースにペットシーツを敷き、子犬が排泄しそうなタイミング(食後・睡眠後・遊んだ後)にそっとトイレに誘導します。

排泄に成功したら、穏やかな声で褒めましょう。 この「成功したら褒める」というパターンを初日から繰り返すことで、トイレトレーニングの基礎ができます。

 

ステップ5:名前を呼ぶ練習を始める

初日から名前を優しく呼びかけることを始めましょう。

子犬が名前を呼ばれたときに反応できるようになることは、今後のしつけの根本です。 名前を呼んで子犬がこちらを見たら、すぐに穏やかに褒めます。

怒るときに名前を使わないことが重要で、名前は「良いこと」と結びつけるのが基本です。

 

ステップ6:動物病院の情報を確認する

子犬を迎えた初日のうちに、近くの動物病院の場所と診療時間を確認しておきましょう。 特に夜間救急に対応している病院をリストアップしておくことをおすすめします。

子犬は免疫力が低く、急な体調変化が起きることがあります。 事前に「かかりつけ医」を決めておくことで、いざというときに慌てずに対応できます。

また、ブリーダーやショップから受け取ったワクチン接種の記録を確認し、次回の接種スケジュールを把握しておくことも大切です。

 

ステップ7:就寝環境を整える

初日の夜は、多くの子犬が「遠吠え」や「鳴き続ける」という行動をします。 これは不安や孤独によるもので、ごく自然なことです。

対策として、子犬の寝床にブリーダーや元の環境の匂いがついたタオルなどを入れてあげると、安心感を与えることができます。 クレートをベッドの近くに置いて、飼い主の気配を感じさせることで落ち着く子犬も多いです。

 

夜泣き対策:時計の音が落ち着きを与えることも

心拍音に近い秒針の音が、母犬の鼓動を思い出させると言われています。 布に包んだ時計をクレート近くに置くという方法を試す飼い主もいます。


子犬が家に来た初日に絶対NGな行動10選

 

次に、初日に絶対にやってはいけない行動を具体的に解説します。 「良かれと思ってやってしまった」という行動が、実は子犬を傷つけていることがあります。

 

NG①:みんなで一斉に構いすぎる

子供や家族全員が一斉に子犬を囲んで触ろうとするのは、最もよくあるNG行動の一つです。 子犬にとって、複数の人間が同時に自分に向かってくることは恐怖そのものです。

  • ✕ 子供たちが「かわいい!」と一斉に飛びかかる
  • ✕ 親戚や友人を初日から呼んで見せる
  • ✕ みんなで交互に抱っこする

→ 初日は家族の中でも最小人数で対応し、静かに過ごすことを心がけましょう。

 

NG②:無理やり抱っこする

子犬が嫌がっているのに無理やり抱き上げることは、信頼関係を壊す最悪の行為です。

子犬は抱っこに慣れていない場合、身体的な拘束を危険と感じてパニックになることがあります。 初日は、子犬が自分から近づいてきたときだけ触れるようにしましょう。

 

NG③:大きな声・騒音を出す

犬の聴覚は人間の4倍以上の周波数範囲を持ちます。

大きなテレビの音、子供の甲高い声、ドアを勢いよく閉める音なども、子犬には相当なストレスになります。 初日は家全体を「静かな環境」に保つよう心がけてください。

 

NG④:お風呂に入れる

子犬を迎えた当日にシャンプーするのは避けましょう。

体力がまだ安定していない子犬にとって、入浴は体温低下や感染リスクの観点から危険な場合があります。 また、強いシャンプーの匂いは嗅覚が敏感な子犬にとって大きなストレスになります。

シャンプーは環境に慣れてから、獣医師に相談した上で行うのが安全です。

 

NG⑤:長時間外出する

子犬を迎えた初日に、用事があって長時間留守にするのは避けてください。

一人で知らない場所に取り残された子犬は、強い分離不安を感じます。 どうしても外出が必要な場合でも、できるだけ短時間にとどめ、帰宅時は落ち着いて接するようにしましょう。

 

NG⑥:叱る・罰を与える

子犬が粗相をしたり物をかじったりしても、初日に叱ることは絶対に避けてください。

子犬は何が悪いのかまだ理解できていません。 叱ることで「この場所は怖い」「この人間は怖い」という刷り込みが起こり、信頼関係の構築が困難になります。

 

動物行動学の研究では、「罰による訓練(ペナルティベーストレーニング)」は長期的に攻撃性や不安を高めることが示されています。 初日は、問題行動が起きても「環境で防ぐ(噛んでほしくないものを片付ける等)」という発想で対応しましょう。

 

NG⑦:他の動物と無理に会わせる

すでに犬や猫がいる家庭では、初日から同じ空間に入れることは避けてください。

縄張り意識を持つ先住動物と、不安定な新入りの子犬を突然会わせることは、双方にとって危険です。 まずは匂いだけを交換する(使ったタオルなどを嗅がせる)ところから始め、徐々に距離を縮めましょう。

 

NG⑧:食事を過剰に与える

かわいさのあまり、おやつを大量に与えてしまうのもNGです。

子犬の胃腸はデリケートで、突然の食事変化や過食は嘔吐・下痢を引き起こします。 初日の食事は、ブリーダーやショップで指示された量を守ることが基本です。

 

NG⑨:ワクチン前に外に連れ出す

ワクチン接種が完了していない子犬を外に連れ出すことは、非常に危険です。

パルボウイルス感染症やジステンパーなどのウイルス性疾患は、ワクチン未接種の子犬には致命的になることがあります。 日本獣医師会では、ワクチンの基礎免疫(通常3回接種)が完了してから外出を開始することを推奨しています。

 

NG⑩:「初日だから特別扱い」を続けること

初日だからといって、ルールなしに何でも許してしまうのも長期的には問題です。

ソファに乗ることを許可するのか、食卓の横で待機させるのかなど、家のルールを最初から一貫して決めておくことが重要です。 最初に許したことを後から禁止するのは、犬に混乱を与えます。

動物福祉の観点からも、「一貫したルール」は子犬の安心感と自信につながります。


子犬を迎える前日までに準備すべきもの

 

子犬が家に来た初日を上手く過ごすためには、「迎える前」の準備が欠かせません。

 

必須グッズリスト

  • クレート(移動用キャリーと兼用できるものがおすすめ)
  • サークル(子犬専用スペースの確保)
  • ペットシーツ(多めに用意)
  • フードボウルと水飲みボウル
  • 子犬用フード(ブリーダー・ショップと同じものを用意)
  • 柔らかいベッドや毛布
  • 首輪と迷子札(脱走防止のため必須)
  • トイレスペース用のトレー

環境整備のチェックリスト

  • 電気コードを噛めない位置に移動・保護する
  • 誤飲の危険がある小物(ボタン、輪ゴム等)を片付ける
  • ゴミ箱にフタをする
  • 脱走できる隙間をふさぐ
  • 階段やベランダの安全柵を設置する
  • 観葉植物を高い場所へ移動(犬に有毒なものも多い)

環境省の「飼い主のためのペットフード・安全ガイドライン」では、ネギ類・チョコレート・ブドウ・人工甘味料(キシリトール)などが犬に有毒であると明示されています。 これらが届く場所にないか、必ず確認しておきましょう。


動物福祉から見た「初日の重要性」

 

近年、日本でも「動物福祉(Animal Welfare)」への意識が高まっています。 2022年に施行された改正動物愛護管理法では、動物の「5つの自由」に基づいた飼育が求められるようになりました。

 

動物の5つの自由(Five Freedoms)

イギリス・ファームアニマルウェルフェアカウンシルが提唱したこの基準は、世界的な動物福祉の指標です。

  1. 飢えと渇きからの自由(適切な食事・水の提供)
  2. 不快からの自由(適切な環境・休息場所の確保)
  3. 痛み・傷害・疾病からの自由(予防・早期治療)
  4. 正常な行動を発現する自由(適切な空間・社会性の確保)
  5. 恐怖と苦悩からの自由(精神的苦痛を与えない)

初日のやるべきことと、NGな行動は、まさにこの「5つの自由」を軸として考えることができます。 子犬に正しい初日を提供することは、飼い主としての義務であり、同時に豊かな関係性の第一歩でもあります。

 

「かわいがること」と「動物福祉」は違う

多くの飼い主が「かわいがること」と「動物の福祉を守ること」を混同しています。

抱っこしたい、遊びたいという気持ちは愛情表現ですが、子犬が望んでいない状況でそれを行うことは、子犬にとっての「福祉」にはなりません。

本当の意味での愛情とは、子犬の気持ちを読み取り、それに寄り添うことです。

初日の適切な接し方を学ぶことは、動物福祉の入り口であり、すべての飼育の基礎です。


2日目・3日目以降の過ごし方

 

初日を無事に乗り越えたら、2日目以降も焦らず子犬のペースに合わせることが大切です。

 

2日目:少しずつ慣れさせる

子犬が少し落ち着いてきたら、短い時間で名前を呼ぶ練習や、手からおやつを与えることを始めましょう。

手からおやつをもらう体験は「人間の手=良いもの」という学習につながります。 これは噛み癖防止や人馴れにも非常に効果的です。

 

3日目以降:かかりつけ医への受診

子犬を迎えてから3〜5日以内に、かかりつけの動物病院を受診することをおすすめします。

健康診断・寄生虫検査・ワクチンスケジュールの確認を一度に行うことができます。 また、今後のしつけや食事についても相談できるため、早期に信頼できる獣医師と関係を築くことが重要です。


よくある質問(FAQ)

 

Q:初日から名前を教えていいですか?

 

はい、問題ありません。ただし、優しい声でゆっくりと呼びかけるようにしてください。 名前を呼んで子犬が反応したら、すぐに穏やかに褒めることを繰り返します。

 

Q:初日に遊んでもいいですか?

 

子犬の様子を見ながら、短時間なら問題ありません。 ただし、こちらから無理に誘うのではなく、子犬が遊びたいサインを出してきたときに応じる形にしましょう。 初日は基本的に「休息優先」です。

 

Q:夜泣きが激しい場合はどうすればよいですか?

 

夜泣きはほとんどの子犬に起こる自然な反応です。 対応方法は飼い主の方針によって異なりますが、無視し続けるのではなく、子犬が安心できる環境を整えることが先決です。

声をかけすぎると「泣けば来てくれる」という学習が強化される場合もあるため、落ち着いたタイミングで短く声をかける方法が推奨されることもあります。 心配な場合は、かかりつけの獣医師や動物行動の専門家に相談しましょう。

 

Q:マイクロチップはいつ入れればよいですか?

 

2022年6月の動物愛護管理法改正により、ブリーダーやペットショップから購入した犬にはマイクロチップの装着が義務化されています。

すでに装着済みの場合は、所有者情報を変更する手続きが必要です。 未装着の場合は、動物病院で装着できます(費用は数千円程度が目安)。 迷子や災害時の身元確認に不可欠な処置ですので、早めに対応しましょう。


まとめ|子犬が家に来た初日は「何もしないこと」が最大の愛情

 

子犬を迎えた初日の過ごし方を、改めて整理します。

 

✅ 初日にやること

  • 静かな環境を整え、そっとしておくことが最優先
  • 水・食事・トイレの環境を整える
  • 名前を優しく呼ぶ練習を少しずつ始める
  • 動物病院の情報を確認しておく
  • 夜は安心できる寝床を用意する

❌ 絶対にやってはいけないNG行動

  • 過剰に構う・無理やり抱っこする
  • 叱る・罰を与える
  • 大声や騒音を出す
  • ワクチン前に外に出す
  • 他のペットと無理に会わせる

子犬が家に来た初日は、飼い主がたくさん「してあげること」よりも、「しないこと」の方が大切です。

静かに、穏やかに、子犬が自分のペースで新しい環境に慣れるのを見守ること。 それが、最高の「おもてなし」であり、動物福祉に基づいた正しい迎え方です。

子犬との最初の一日が、長く豊かな関係性の礎になることを、心から願っています。


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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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