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犬の目やにが多い原因とケア方法|獣医師も推奨する正しい対処法を徹底解説

犬の目やにが多い原因とケア方法

 


この記事でわかること

  • 犬の目やにが多い原因(生理的なものと病気のサイン)
  • 犬種別リスクと注意すべき症状
  • 自宅でできる正しい目やにケア方法
  • 動物病院に行くべきタイミング
  • 予防のための日常習慣

犬の目やにが多い…それは「正常」?「異常」?

 

愛犬の目の周りに目やにがついていて、「これって大丈夫なのかな?」と心配になったことはありませんか?

実は、目やに自体は犬にとって自然な生理現象です。
人間と同様に、目に入ったホコリや老廃物を体外に排出するための大切な機能のひとつ。
しかし、量が多い・色がおかしい・目を気にして掻いているといったサインがある場合は、何らかのトラブルが起きている可能性があります。

 

環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」でも、ペットの健康管理において目・耳・皮膚などの日常的な観察が飼い主の義務として明記されています。
つまり、目やにのチェックは「愛情」であると同時に、飼い主としての責任でもあるのです。

 

この記事では、犬の目やにが多い原因から正しいケア方法まで、獣医師の監修情報や公的データをもとに徹底的に解説します。
「目やにが多いけど何をすればいいかわからない」と感じているすべての飼い主さんに、読み終わった後に迷いなく行動できる情報をお届けします。


犬の目やにが多い原因|生理的なものから病気まで全解説

 

犬の目やにが多い原因は、大きく分けて「生理的なもの」と「病的なもの」に分類されます。
まずはそれぞれの違いを正確に理解することが、適切なケアへの第一歩です。

 

生理的な目やに:心配しなくていいケース

朝起きたときに少量の目やにがついている場合は、多くの場合で正常の範囲内です。
目やには医学的には「眼脂(がんし)」と呼ばれ、涙液・粘液・老廃物・剥がれた細胞などが混合したものです。

 

正常な目やにの特徴

  • 量が少ない(少量)
  • 色が透明〜薄い茶色または白っぽい
  • 目を気にするそぶりがない
  • 起床後に少しついている程度

この程度であれば、日常的なケアを継続しながら様子を見ることで十分対応できます。

ただし、「いつもより多い気がする」という感覚は侮れません。
飼い主さんが日頃から愛犬の目を観察しているからこそ気づける変化です。
その感覚を大切にしてください。

 

病的な目やに:注意が必要な7つの原因

犬の目やにが多い原因として、以下の病的なケースが考えられます。
それぞれを正確に知ることで、早期発見・早期治療につながります。

 

① 結膜炎(けつまくえん)

最も多い原因のひとつが結膜炎です。
細菌・ウイルス・アレルギー・異物などが原因で結膜(まぶたの内側の粘膜)が炎症を起こします。
目が赤い・目やにが黄色や緑色になる・目を細めているといった症状がサインです。
特に子犬や免疫が落ちているシニア犬は注意が必要です。

 

② 角膜炎・角膜潰瘍

角膜(目の表面を覆う透明な膜)が傷ついたり炎症を起こした状態です。
目を頻繁にこする・涙が多い・光を嫌がるといった様子が見られます。
放置すると視力に影響が出る可能性があり、早期の受診が必要です。

 

③ ドライアイ(乾性角結膜炎)

涙の分泌が不足することで目が乾燥し、粘り気のある目やにが増えます。
乾燥による代償反応として、粘液性の目やにが多量に分泌されることが特徴です。
シー・ズーやブルドッグなどの短頭種に多く見られます。

 

④ 逆さまつ毛(睫毛乱生・睫毛重生)

まつ毛が内側に向かって生え、角膜を刺激することで目やにが増えるケースです。
特に目が大きい犬種や皮膚のたるみが多い犬種に見られます。
継続的な刺激は角膜炎の原因にもなります。

 

⑤ アレルギー性疾患

花粉・ハウスダスト・食べ物などへのアレルギー反応として、目やにが増えることがあります。
目だけでなく、皮膚のかゆみ・くしゃみ・鼻水なども同時に見られることが多いです。
近年は犬のアレルギー疾患が増加傾向にあり、日本獣医師会の報告でも皮膚・アレルギー疾患は犬の来院理由の上位に入っています。

 

⑥ 緑内障・白内障などの眼科的疾患

眼圧の上昇による緑内障では、目やにの増加のほかに目の充血・角膜の濁り・痛みを伴います。
白内障は目やにと直接関係しないことも多いですが、眼内の変化が二次的な炎症を引き起こすこともあります。

 

⑦ 鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)

涙は鼻涙管を通じて鼻へ排出されますが、この管が詰まると涙があふれ出し、目やにや涙やけの原因になります。
特にトイプードルやマルチーズなど小型犬で多く見られる問題です。


犬種別|目やにが多くなりやすい犬種とそのリスク

 

すべての犬が同じリスクを抱えているわけではありません。
犬種の特性によって目やにが多くなるリスクは大きく異なります。

 

短頭種(ブラキセファリック犬種)

パグ・フレンチブルドッグ・シー・ズー・ペキニーズなどの短頭種は、
鼻が短いことで解剖学的に鼻涙管が圧迫されやすく、涙が正常に排出されにくい構造を持っています。

また、目が大きく突出しているため、異物が目に入りやすく、角膜が傷つくリスクも高いです。
この犬種を飼っている場合は、目やにのケアを毎日のルーティンにすることを強くおすすめします。

 

小型犬(特に白色・淡色系)

トイプードル・マルチーズ・ビション・フリーゼ・シーズーなどは、
被毛が白いため「涙やけ」が目立ちやすく、目やにの変化も視覚的に確認しやすい反面、ケアを怠ると皮膚炎の二次被害が起きやすいです。

涙に含まれるポルフィリン(鉄を含む色素)が酸化することで、目の下が赤茶色に変色する涙やけは、放置すると皮膚が炎症を起こします。

 

大型犬・垂れ耳犬種

ゴールデンレトリーバー・ラブラドール・コッカースパニエルなどは、
アレルギー体質の個体が多く、アレルギー性の結膜炎から目やにが増えるケースがあります。
耳の問題(外耳炎)と目の問題が同時に起きることも珍しくありません。


危険なサイン|すぐに動物病院へ行くべき目やにの特徴

 

「様子を見る」と「病院へ急ぐ」の判断基準を明確にしておくことは、愛犬を守るうえで非常に重要です。

以下のいずれかに該当する場合は、48時間以内に動物病院を受診することを強くおすすめします。

  • 目やにの色が黄色・緑色・茶色(膿性)
  • 目が赤く充血している
  • 目をしきりに前足でこすっている
  • 目が開けにくそう・目を細めている
  • 片目だけ異常に目やにが多い
  • 目やにの量が急激に増えた
  • 角膜が白く濁っている・傷がある
  • 顔をこすりつける行動が増えた

特に緑色・黄色の目やには細菌感染のサインである可能性が高く、放置すると症状が悪化します。
「少し様子を見てから」という判断が、治療を複雑にしてしまうケースは少なくありません。

動物病院の受診費用が心配な方は、ペット保険の活用も検討してみてください。


自宅でできる!犬の目やにケアの正しいやり方

 

ここからは、自宅で安全にできる目やにケアの具体的な手順を解説します。
間違った方法はかえって目を傷つけることがあるため、正しい知識を持って行いましょう。

 

目やにケアに必要なもの

  • 滅菌ガーゼ(コットンも可。ティッシュは繊維が目に入るためNG)
  • 生理食塩水または犬用アイウォッシュ(水道水は刺激になる場合がある)
  • 使い捨て手袋(衛生管理のため)

市販の犬用ウェットシート(目やに専用)も便利ですが、成分表示を確認し、アルコールや強い防腐剤が含まれていないものを選びましょう。

 

目やにの取り方|手順と注意点

 

ステップ1:手を清潔に洗う
ケアを始める前に必ず石けんで手を洗い、できれば使い捨て手袋を着用します。

 

ステップ2:愛犬をリラックスさせる
無理に目を触ろうとすると、犬が嫌がって動き、かえって目を傷つける危険があります。
穏やかに声をかけ、体を安定させてから始めましょう。

 

ステップ3:ガーゼを湿らせる
生理食塩水または犬用アイウォッシュでガーゼを適度に湿らせます。
水道水は塩素が含まれているため、目への刺激が心配な場合は使用を避けましょう。

 

ステップ4:目頭から目尻に向けてやさしく拭く
目やにが固まっている場合は、湿らせたガーゼを当てて30秒ほど柔らかくしてから、
内側から外側(目頭→目尻)に向けてやさしく拭き取ります。
こするのではなく、そっとなでるように。

 

ステップ5:使用済みガーゼは捨てる
同じガーゼを繰り返し使うと、細菌を広げる原因になります。
1枚のガーゼは1回の使い切りを徹底してください。

 

ステップ6:ケアが終わったらご褒美を
目のケアを嫌なことと覚えさせないよう、終わった後は必ず褒めておやつをあげましょう。
これにより、次回のケアがスムーズになります。

 

NG行為まとめ

  • 爪で目やにをこすり取る(角膜を傷つける危険があります)
  • 同じガーゼ・コットンを両目に使いまわす
  • 人間用の目薬を使う(成分が犬に合わない場合があります)
  • 強くこする(黒目を傷つける可能性があります)
  • ティッシュを使う(繊維が目に残る)

犬の目やに予防のための日常習慣

 

ケアと並行して、目やにを増やさないための予防習慣を取り入れることも大切です。

 

食事と栄養管理

食事のバランスが免疫力に影響し、アレルギーや感染症のリスクに直結します。
オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)を含む食事は、目の炎症を抑える効果が期待されています。
フィッシュオイルを含むドッグフードや、獣医師と相談のうえでサプリメントを活用するのも一つの選択肢です。

また、食物アレルギーが原因で目やにが多い場合は、
アレルゲンを特定するために除去食試験が必要になることもあります。
これは獣医師の指導のもとで行うことを前提としてください。

 

生活環境の見直し

  • ハウスダスト対策:こまめな掃除・空気清浄機の使用
  • 花粉の多い時期の散歩後:顔・目周りをタオルで優しく拭く
  • シャンプー時の注意:目に洗剤が入らないよう目の周りを避ける
  • エアコンの乾燥対策:加湿器を使い室内の湿度を50〜60%に保つ

特に乾燥した環境はドライアイを悪化させるため、季節を問わず室内の湿度管理は重要です。

 

定期的な健康診断と眼科チェック

日本では、犬の健康診断の頻度について環境省のガイドラインでも定期的な健康確認が推奨されています。
7歳以上のシニア犬は年2回、成犬は年1回の健康診断を目安にしましょう。
眼科専門の動物病院では、スリットランプや眼圧計を使った詳細な検査も受けられます。

目やにが慢性的に多い場合は、一般健診に加えて眼科的な精密検査を検討する価値があります。

 

被毛のカットと管理

目の周りの毛が長い犬種(シー・ズー・マルチーズ・ポメラニアンなど)は、
毛が目に触れることで慢性的な刺激を与え、目やにが増える原因になります。
定期的なトリミングで目の周りをスッキリさせることも、立派な目やに予防です。

目の周りの毛が長い犬は、1〜2ヶ月に1回を目安にトリミングを行い、
日常的に毛が目に入っていないか確認する習慣をつけましょう。


動物病院ではどんな検査・治療が行われる?

 

「病院に行く前に何が行われるのか知りたい」という飼い主さんのために、
動物病院での眼科診察の流れを簡単に紹介します。

 

一般的な検査内容

  • シルマーティアテスト:涙の分泌量を測定(ドライアイの診断に使用)
  • フルオレセイン染色検査:角膜の傷の有無を確認
  • 眼圧測定:緑内障の診断に使用
  • スリットランプ検査:前眼部の細かい観察
  • 細菌培養・感受性試験:膿性目やにの原因菌を特定

主な治療法

  • 点眼薬(抗生物質・ステロイド・人工涙液など)
  • 内服薬(抗アレルギー薬・免疫抑制剤など)
  • 外科的処置(逆さまつ毛の矯正・鼻涙管の洗浄など)
  • 食事療法(食物アレルギーが原因の場合)

治療期間は原因によって大きく異なります。
軽度の結膜炎であれば1〜2週間の点眼で改善することが多い一方、
慢性的なドライアイや緑内障は長期的な管理が必要になります。


犬の目やに問題と動物福祉の関係

 

犬の目やにが多いことを放置することは、
単に「見た目の問題」ではなく、愛犬の生活の質(QOL)を大きく損なう問題です。

目の痛みや不快感は、犬のストレスレベルを高め、
行動の問題(攻撃性の増加・食欲低下・睡眠の乱れ)を引き起こすこともあります。

動物福祉の観点では、「5つの自由(Five Freedoms)」という国際的な基準があります。

  • 飢えと渇きからの自由
  • 不快からの自由
  • 痛み・傷病・疾病からの自由
  • 正常な行動を発現する自由
  • 恐怖と苦悩からの自由

この3番目「痛み・傷病・疾病からの自由」に目の健康管理は直接含まれます。
日常的な目やにのケアと定期的な健康チェックは、この自由を守るための実践的な行動です。

環境省が定める「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」においても、
適切な医療を受けさせることが飼い主の責務として明示されています。
目やにのケアは愛情表現であるだけでなく、社会的責任の履行でもあることを忘れないでください。


よくある質問(FAQ)

 

Q:目やにを毎日取らないといけませんか?

 

目やにの量が少なければ毎日でなくても構いませんが、
短頭種や涙やけが起きやすい犬種は毎日のケアを習慣にすることをおすすめします。

 

Q:目やにの色が茶色いのは大丈夫ですか?

 

透明〜薄い茶色は正常範囲内のことが多いです。
ただし、濃い茶色・黄色・緑色に変化した場合は受診を検討してください。

 

Q:目やにが多い犬に人間用の目薬を使っても大丈夫ですか?

 

おすすめしません。

人間用の目薬には犬に不適切な成分が含まれていることがあります。
必ず犬用の点眼薬を使用するか、獣医師に処方してもらってください。

 

Q:子犬のうちから目やにが多いのですが、問題ありますか?

 

子犬は免疫が未発達なため、結膜炎などにかかりやすい時期です。
生後数ヶ月の間に目やにが多い場合は、念のため受診して原因を確認することをおすすめします。


まとめ

 

犬の目やにが多い原因は、生理的なものから結膜炎・ドライアイ・アレルギー・鼻涙管閉塞・逆さまつ毛など、多岐にわたります。
大切なのは、「いつもと違う」という飼い主さんの感覚を大切にすること

毎日のケアで取り除けるものもあれば、動物病院での診察が必要なものもあります。
どちらも「愛犬の目を守るための行動」という点では同じです。

日々の観察・正しいケア・定期的な健康診断の3つを継続することが、
愛犬が快適に・健やかに暮らすための基本となります。

動物福祉の視点から見ても、目の健康を守ることは飼い主としての責任であり、
愛犬との信頼関係を深める大切な時間でもあります。


今日から、愛犬の目やにを毎朝チェックする習慣を始めてみてください。
その小さな習慣が、大きな病気の早期発見につながります。

「なんか最近目やにが多い気がする」と感じたら、この記事を参考にしながら、
まずは動物病院に電話一本かけてみることから始めましょう。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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