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ハリネズミの飼育費用はいくらかかる?初期費用から月々のコストまで完全解説

ハリネズミの飼育費用はいくらかかる?

 

「ハリネズミを飼いたいけど、実際にどのくらいお金がかかるの?」

そう思って検索しているあなたへ。

この記事では、ハリネズミの飼育費用を初期費用・月々のランニングコスト・医療費・年間総額まで、すべて具体的な数字とともに解説します。

 

動物福祉の視点から、ハリネズミという命を迎えることの現実をお伝えします。

「思ったより安かった」でも「こんなにかかるとは知らなかった」でもなく、正しい知識をもって、最高の出会いをしてほしい。それがこの記事の目的です。


ハリネズミの飼育費用【結論から先にお伝えします】

 

結論から言えば、ハリネズミの飼育にかかる費用は次のとおりです。

  • 初期費用:60,000円〜120,000円前後
  • 月々のランニングコスト:5,000円〜10,000円前後
  • 年間合計(初年度):120,000円〜240,000円前後

ただし、これはあくまでも「平均的な目安」です。

飼育環境のクオリティや、かかりつけ医の有無、突発的な医療費の発生によって、費用は大きく変動します。

以下で、費用の内訳を一項目ずつ丁寧に解説していきます。


ハリネズミを飼う前に知っておきたい基礎知識

 

ハリネズミは「特定動物」ではないが、法律上の注意が必要

日本においてハリネズミの飼育は、原則として許可不要で行えます。

ただし、環境省の「特定外来生物」や「特定動物」には指定されていませんが、輸入・流通に関しては「ワシントン条約(CITES)」の対象種が含まれており、種によっては規制を受ける場合があります。

国内で広く飼育されているのはアフリカピグミーハリネズミ(ヨツユビハリネズミ)であり、この種は現在のところ特定動物・特定外来生物には指定されていません。

しかし、自治体によっては条例で制限しているケースも存在するため、お住まいの市区町村の担当窓口に確認することを強くおすすめします

 

参考:環境省「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」https://www.env.go.jp/nature/intro/

 

ハリネズミの平均寿命と飼育年数

ハリネズミの平均寿命は3〜6年とされています(個体差あり)。

短命に感じるかもしれませんが、その分一頭一頭との時間が濃密です。

飼育費用を考えるうえでは、この寿命を踏まえたライフコスト全体を見据えることが重要です。


ハリネズミの飼育費用①:初期費用の内訳

 

ハリネズミ本体の価格

ハリネズミの購入費用は、購入先・カラー・個体の希少性によって大きく異なります。

 

購入先 価格目安
ペットショップ(量販店) 15,000円〜30,000円
専門ブリーダー 20,000円〜50,000円以上
里親・保護団体 0円〜5,000円(譲渡費のみ)

 

カラーバリエーション(ホワイト、アルビノ、シナモンなど)によっても価格は変動します。

動物福祉の観点では、ブリーダーや保護団体から迎えることを推奨します。ペットショップでの衝動買いは、生体の健康状態や社会化不足のリスクがあるためです。


ケージ・飼育用品の費用

ハリネズミは単独飼育が基本であり、適切な広さのケージが必要です。

環境省が推奨する「動物の適正な飼養・保管方法等に関するガイドライン」においても、飼育スペースの確保は重要な福祉指標のひとつとされています。

 

用品 費用目安
ケージ(60cm以上推奨) 5,000円〜20,000円
回し車(サイレントホイール等) 3,000円〜6,000円
保温器具(パネルヒーター等) 2,000円〜5,000円
サーモスタット 3,000円〜6,000円
床材(初回分) 1,000円〜2,000円
給水器・食器 1,000円〜2,000円
隠れ家(シェルター) 1,000円〜3,000円
砂場・砂浴び用品 1,000円〜2,000円
合計 約17,000円〜46,000円

 

特に保温管理は命に関わる重要事項です。

ハリネズミは冬眠する動物ではなく、気温が低下すると「疑似冬眠(低体温症)」に陥り、最悪の場合死亡することがあります。

サーモスタット付きの保温設備への投資は、「贅沢品」ではなく「必需品」です。


初回の健康診断費用

ハリネズミを迎えたら、必ず最初の1週間以内に動物病院で健康診断を受けてください

初回健康診断の費用目安:3,000円〜7,000円

この段階で、先天性の疾患や寄生虫の有無などを確認できます。

「どうせ元気そうだから」と省略するのは非常に危険です。ハリネズミは体調不良を隠す習性があるため、外見だけでは判断できないことがほとんどです。


初期費用の合計

 

項目 費用目安
ハリネズミ本体 15,000円〜50,000円
ケージ・飼育用品一式 17,000円〜46,000円
初回健康診断 3,000円〜7,000円
その他(キャリーバッグ等) 3,000円〜8,000円
初期費用合計 約38,000円〜111,000円

 

現実的な「無理のない初期費用」として、60,000円〜80,000円程度を用意しておくと安心です。


ハリネズミの飼育費用②:月々のランニングコスト

 

初期費用を支払ったあとも、毎月のランニングコストが発生します。

これを軽視して「あとで買えばいい」と考えるのは、飼育放棄や不適切飼育の原因になりえます。

 

毎月かかる主なコスト

 

項目 月額目安
フード(昆虫食・ドライフード) 1,500円〜3,000円
床材の交換 500円〜1,500円
電気代(保温・照明) 500円〜2,000円
その他消耗品 500円〜1,000円
月額合計(目安) 約3,000円〜7,500円

フード代について詳しく解説

ハリネズミは昆虫食性の動物です。

野生では昆虫・ミミズ・カタツムリなどを食べており、その食性に配慮した栄養バランスが飼育下でも重要です。

 

主なフードの選択肢:

  • ハリネズミ専用フード(市販品):月1,000円〜2,000円前後
  • 昆虫(コオロギ・ミルワームなど):月500円〜1,500円前後
  • 猫用フード(低脂肪・高タンパク)の補助的使用:月500円程度

「安いからと脂肪分の高いフードを与え続ける」と、肥満・脂肪肝のリスクが高まります。食の質は医療費に直結します。


電気代について

保温管理のためのパネルヒーターやエアコン使用による電気代は、季節によって変動します。

特に冬場は室温を20〜28℃に保つ必要があり、月の電気代が1,000〜3,000円増加するケースもあります。


ハリネズミの飼育費用③:医療費(最も重要なポイント)

 

ハリネズミの飼育費用を語るうえで、医療費は絶対に外せない項目です。

 

定期的な健康診断費用

年1〜2回の定期健診が推奨されます。

 

診察内容 費用目安
一般健康診断 3,000円〜7,000円
血液検査 5,000円〜10,000円
レントゲン検査 5,000円〜15,000円
糞便検査 1,000円〜3,000円

 

年間の定期医療費として、15,000円〜35,000円程度を見込んでおくと現実的です。


ハリネズミに多い疾患と治療費の目安

ハリネズミがかかりやすい主な疾患:

 

① ウォブリーヘッジホッグ症候群(WHS)

  • 神経変性疾患で、現時点では根治療法なし
  • 対症療法・緩和ケアに月5,000円〜20,000円以上

② 腫瘍(がん)

  • ハリネズミは腫瘍の発生率が高いとされており、特に口腔内腫瘍(扁平上皮癌)が多く報告されています
  • 外科手術の場合:50,000円〜150,000円以上
  • 緩和ケアの場合:月10,000円〜30,000円

③ 脂肪肝・肥満

  • 食事管理の不備から発症
  • 治療費:5,000円〜30,000円(重症度による)

④ ダニ症・皮膚疾患

  • 治療費:5,000円〜20,000円程度

突発的な医療費として、最低でも50,000円〜100,000円の備えを持っておくことを強くおすすめします。

これは「もしもの保険」ではなく、ハリネズミと暮らす人間としての責任です。


ペット保険の活用

ハリネズミに対応したペット保険は、犬猫に比べると選択肢が非常に少ないのが現状です。

 

2024年時点でハリネズミ対応の保険を提供している主な会社:

  • アニコム損保(「どうぶつ健保はっぴー」)
  • SBIいきいき少短(エキゾチックアニマル対応)

保険料の目安:月800円〜2,500円程度

加入できる年齢に上限があるケースも多く、健康な若いうちから検討することをおすすめします。


ハリネズミの飼育費用④:年間・生涯コストのシミュレーション

 

年間コストのシミュレーション(医療費・突発出費含む)

 

項目 年間コスト目安
フード 18,000円〜36,000円
床材・消耗品 12,000円〜24,000円
電気代(保温) 6,000円〜24,000円
定期健康診断 15,000円〜35,000円
突発的医療費(積立) 30,000円〜60,000円
ペット保険(加入の場合) 9,600円〜30,000円
年間合計 約90,000円〜209,000円

生涯コストの試算(平均寿命4年として)

 

項目 生涯コスト目安
初期費用 60,000円〜111,000円
年間費用×4年 360,000円〜836,000円
生涯合計 約420,000円〜950,000円

 

ハリネズミ1頭と4年間暮らすためのコストは、現実的に50万円前後を想定しておくのが適切です。

「思ったより高い」と感じた方もいるかもしれません。

しかし、これはいのちと向き合うコストです。人間が病気になれば医療費がかかるように、動物の命にも当然コストが発生します。それを最初から受け入れる覚悟があるかどうか——それが、飼育を開始する前に問うべき本質的な問いです。


費用を抑えるために「やっていいこと」「やってはいけないこと」

 

やっていいこと

  • フードを賢く選ぶ:専用フードと昆虫を組み合わせてコストを分散
  • 床材を比較購入:ペットショップよりネット通販が安いケースが多い
  • 電気代節約のための断熱対策:ケージ周りをフリースで囲むなど
  • 保護団体からの迎え入れ:本体費用を大幅に抑えられる

やってはいけないこと

  • 健康診断を省略する:初期費用削減のつもりが後の医療費増加につながる
  • 保温器具を安価なものでごまかす:温度管理の失敗は命に直結
  • 医療費の積立をしない:突発的な出費に対応できず、適切な治療を断念するケースが起きる
  • フードを安さだけで選ぶ:脂肪肝などの慢性疾患を招く

ハリネズミを迎えることは「覚悟」を持つこと

 

ここまで具体的な数字でハリネズミの飼育費用をお伝えしてきました。

ただ、費用だけが飼育を始める・始めないの判断基準ではないとも思っています。

大切なのは、この命を最後まで責任をもって支える意志があるかどうかです。

環境省の調査によれば、年間数万頭ものペットが遺棄・放棄されており、その中には小動物も含まれています。

参考:環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」(令和4年度版)

ハリネズミは犬や猫と違い、行政の引取り対象外であるケースも多く、一度飼育を放棄すると行き場を失うことがあります。

「飼えなくなった」ではなく、「飼えるかどうかを最初に判断する」——そのための情報として、この記事を役立てていただければ幸いです。


ハリネズミを迎える前に確認すべきチェックリスト

 

以下の項目を、飼育開始前に必ず確認してください。

 

費用面のチェック

  • 初期費用として6〜10万円を用意できる
  • 毎月5,000〜10,000円の継続的な出費に対応できる
  • 突発的な医療費として5〜10万円を確保できる、もしくはペット保険に加入できる
  • 4〜6年間の生涯コストを見通せている

環境面のチェック

  • 室温を20〜28℃に年間通じて管理できる
  • ハリネズミに対応している動物病院が近くにある
  • 1日最低30分以上、個体と向き合う時間がとれる
  • 旅行・外出時のケアについて考えている

知識面のチェック

  • ハリネズミの習性・食性・疾患について基礎知識がある
  • かかりつけ医になれるエキゾチック動物対応の獣医師を探している

まとめ:ハリネズミの飼育費用は「命への投資」である

 

この記事でお伝えしてきたことを整理します。

  • 初期費用:60,000円〜120,000円前後
  • 月額ランニングコスト:5,000円〜10,000円前後
  • 年間医療費(定期+突発):45,000円〜100,000円以上
  • 生涯コスト(4年):約50万円前後を目安に

ハリネズミの飼育費用は、決して安くはありません。

でも、その費用の先にあるのは、丸くなったハリネズミが手のひらでそっと動く、あの瞬間です。

針を立てながらも少しずつ心を開いてくれる様子、夜中に回し車を走る小さな足音、手から昆虫をもぐもぐ食べるあの表情——。

それらは、正しく向き合ったときにだけ見せてくれるものです。

費用を知ること、覚悟を決めること、それがハリネズミとの幸せな暮らしの出発点です。


この記事が、あなたとハリネズミの出会いを、より確かなものにするための一助になれば幸いです。

飼育を決めた方も、まだ迷っている方も、「正しく知ること」から始めてみてください。


本記事は動物福祉の観点から作成しており、特定の商品・サービスの購入を推奨するものではありません。医療に関する判断は、必ず資格を持つ獣医師にご相談ください。

参考:環境省「動物の愛護及び管理に関する法律」/ 環境省「動物の適正な飼養及び保管に関する方法等の基準を定める省令」

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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