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保護猫カフェの運営は難しい?リアル体験談とやめておくべきこと

保護猫カフェを経営したい。

そういう相談と見学を以前からたくさん受けておりましたが、基本的に私が伝えるのは保護猫カフェの経営はとても難しいこと。

利益を出しながら運営するのはウルトラGの難易度で、お金だけを見るととてもじゃないけれど手を出してはいけないビジネス。

それでも継続するために、私が失敗から学んで新たなスタイルで運営した方法を公開します。

 

 

保護猫カフェのビジネスとしておさえておきたいポイント

 

 

そもそもビジネスとは。

語りだすとやばいボリュームの記事ができてしまうほど色々お伝えしたいのですが、利益を出さなければ継続できないのが事業です。

では、なぜあの保護猫カフェはお客さんが少ないのに継続できているのか。

それは入場料だけでなくほかの支援や事業があるから。

もしくは赤字だけれど猫のために貯金を切り崩してやっているか。

 

 

世間一般のビジネスが成功する秘訣は、

①口コミだけで繁盛する店

②広告宣伝効果が高く、広告を出せば出すほど儲かるビジネスモデル

③高単価、一撃必殺商品を持つ

 

 

のどれかに当てはまることが多いです。

ビジネス初心者、そして保護猫カフェならみんなが応援してくれるという甘い考えの人は①で継続できるだろうと考えるんです。

実際はお客さんなんて来ないですよ、そんなに。

10年前の猫カフェという存在が珍しかったときは、猫好きな人が各地の猫カフェを巡っていたり、一度猫カフェを体験したいなと思って行く人は多かったです。

基本的に一度きりのお客様がほとんどで、昔はこの一度きりのお客様が検索して調べてお店に来てくださいました。

今はというと、そこら中に猫カフェがあるので一度きりの方もあまり来ません。

いや、あんたの運営方法が下手なだけだろって思ってるでしょ?

マジで来ません。

近隣の猫カフェ数店舗に話しを聞きに行きましたが、黒字になった月がないとか当たり前。

本当にこの記事に辿り着いたあなたが思っている以上に人は来ないんです。

 

 

猫カフェの話でなく、世間一般の話をすると①のビジネスモデルになるには相当な努力と腕前と運が必要です。

どれだけ美味しい料理を提供していても口コミが広がらないことのほうが多いし、テレビで取り上げられて大爆発するような運も必要だし、近所にあるような個人の飲食店で長年継続されているお店は本当にすごいなと思います。

 

 

②の広告を出せば出すほど儲かるモデルが猫カフェに当てはまるかというと、これも一度きりのお客様は来られますがそこからリピーターになってくださる方はものすごく少ないです。

そもそも入場料など単価が安いビジネスで広告宣伝しようとすると、相当な反応がないと広告費を回収できません。

②のビジネスモデルで儲かるのは、【整骨院など治療院】【ペットショップ、宝石屋など単価が高い商材】【進学塾】といった、利益率や単価が高いケースですね。

 

 

③の高単価、一撃必殺商品は②の話とも被りますが、事業の軸として一つ持っておくのは大事かなと思っています。

もう一度言いますが、低単価で広告宣伝効果の薄い保護猫カフェというビジネスモデル、本当に本当に儲かりません。

自分が食っていけたらいいわ、と思っているでしょ?

自分も食っていけないし、下手したら自分の貯金を切り崩さないといけないし、猫がいるから簡単にやめられないし。

それでもやりたいなら、続きを読んでください。

 

 

保護猫カフェが赤字にならないために

 

 

基本的に売上が上がることは芸能人が紹介してくれたり、テレビ取材が来たりとラッキーパンチがない限りはありえません。

人の多い東京に出店しても全然お客様が来ずにすぐに辞めた知り合いもいましたが、初月だけ黒字であとはずるずると赤字が続いたそうです。

初月の開店ボーナスタイムの売上を上回ることはものすごく難しいです。

初月で赤字なら即撤退を考えてもいいと思っています。

 

 

売上が期待できないならば、まずは固定費を0に近づけること。

一番大きな金額になるであろう家賃をどうするか。

私は2023年に借りていたテナントを撤退して一軒家に引っ越し、一室を猫の部屋にして運営することにしました。

余談ですが、カフェメニューをつけて飲食として運営するならば基本的にその家に住んではいけません。

食品衛生責任者講習で詳しく説明されますが、住む場所とお店は完全に分けてくださいとなります。

例えば1階が飲食店、2階が住居で手洗い場、キッチンが私用と事業用で完全に分けられるような場合は可能ですが、普通の一軒家やマンションの一室で住みながら飲食店や料理教室をするというのは法律の側面から観ると難易度が高いです。

 

 

猫との触れ合い単体の事業や物販との組み合わせなど食品を提供しないのであれば、自宅の一室を改築して猫部屋にして猫カフェとして運営するのは動物愛護管理法として特に住み込み不可という記載はないので今のところ問題はありません。

家族の理解が得られるかどうかは各自それぞれの環境次第でしょうが、家賃を0に近い数字で抑えられたら高確率で継続できます

安い中古物件を購入してしまうのもありですね。

私の場合、借りていたテナントの家賃が17万円ちょっとで9年間支払い続けたので、、、

計算するのも嫌になりますが、普通にそれなりの中古物件買えましたね。

まあ、駅前のテナントで運営していたのでそれなりのメリットもあり、一概に失敗とも言えませんがせめて半分くらいに抑えたかったです(汗)

家賃0円だと、一人単価1200円、月20日営業で一日3人来たら3600円×20日で72000円の売上。

そこからご飯代や医療費などが経費として差っ引かれますが仮に自宅の一室で副業としてやるなら悪くはないかなと。

 

 

そしてもう一点。

猫を抱え込みすぎないこと。

高齢の猫が増えると医療費もかさみます。

できるだけレギュラー店員猫は少なくして、随時里親希望の猫を中心に運営すること。

かわいすぎて愛着が湧いてしまう気持ちは重々承知ですが、私が失敗したなと思うのは下手にたくさんの猫がいるとフットワークが重くなります。

2,3匹ならマンションを引っ越してとか色々手段があるのですが、13匹もいたらやめる時にどうするか選択肢が限られます。

基本的に事業はいつか終わりがあるので辞め時を常に見据えながら辞めた時に猫をどうするかを準備する必要があります。

 

 

猫カフェ入場料以外の飛び道具を持とう

 

 

私がまだ継続できているのはSNSによる発信力と通販事業の売上があるからです。

寄付が集まると考えている方、実はなかなか集まりませんが一つポイントとして挙げると人は行動している人に支援します。

行動していないのに、今からやります、やりたいですという発信では全然支援は集まりません。

猫カフェの運営から始めるのではなく、自宅で1匹から保護活動を始めて協力してくれる人が集まって、その延長で保護猫カフェを始めるという流れのほうがリスクは軽減できますね。

 

 

猫カフェのお客さんが0人で売上が0でも継続できるような他の組み合わせを。

固定費が少なければそれも実現可能性は高まります。

月5万円でも自力で稼げるような何かを持っているか持っていないかで変わってきます。

お金を稼ぐというのは今のこのご時世なかなか難易度が高いことでもあり、副業が禁止されていない会社が増えて勤めながら事業の軸をつくるチャンスでもあります。

得意不得意があるのでこれがおすすめというのは人それぞれですが、突き詰めてみてください。

 

 

まとめ

 

 

希望に満ち溢れたオープン前の準備期間。

オープンしてみたら思った以上にお客様が来ない。

同じような失敗を皆様にはしてもらいたくありませんが、失敗もまた経験でもあります。

ただし、猫が行き場を失うことがないようにだけお願いします。

 

 

白いたい焼き屋を今出店したら儲かると思いますか?

誰も買いませんよね。

マリトッツォ専門店が近所にできたら儲かると思いますか?

もうブームは過ぎ去りましたね。

正直なところ、猫カフェも10年前と今とでは全然集客の難易度が違います。

やるのであれば、固定費を0に近づけて、たとえ猫カフェの売上が0でもほかで利益を生み出す軸を作ること。

私もまだまだ頑張ります。

やれることを積み重ねていきましょう。

 

 

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参加しやすいものにぜひ協力してください!

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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