近年、動物への関心が世の中で高まり、一昔前と比べて随分と動物のネガティブなニュースがメディアに取り上げられていました。

ちょっと前だったら当たり前に行われていたようなことも、世の中の動物への意識が変わり批判を浴びるようになったのが最近でいうと上げ馬神事など。

 

不必要なリスクでしかない壁を馬に登らせる行為と、失敗したら殺処分が待っているという【祭馬が坂を上りきった回数や順序で農業の吉凶を占うという神事】をする必要があるのかという世間の大きな批判があり方針を変えようとしています。

 

 

動物愛護管理法を違反したときの刑罰や罰金の事例は？

正直まだまだ抑制効果のあるような実刑判決はありませんが、まずはどんな前例があるのかを知っていきましょう。

 

悲惨な事件とその結果

 

ここ最近で一番悲惨で凶悪で金儲けのことしか考えていない事件が長野県松本市のペット繁殖場「アニマル桃太郎」で劣悪な環境で犬など約1000頭を飼育し、医師免許がないにも関わらず帝王切開をしたり劣悪な環境で動物を繁殖させたりとありえない規模の事件が。

 

こちらは2021年11月。

動物愛護法の規制が強化されたあとの刑罰を裁判所がどう判断するのか

まだ裁判中です。

裁判の期間中はこの繁殖場の経営者などの容疑者はどのように暮らしているのでしょうか？

調べてみたところこんな情報が。

検察官が自ら捜査する事件については拘置所（こうちしょ）に収容しますが、警察が行う大部分の事件に ついては、留置所を勾留の場所として指定し、起訴後は、拘置所に被告人を移送（いそう）（場所を移すこと）する

 

この事件が発覚してから二年間、拘置所もしくは留置所にいるのでしょうか？

それとものうのうと外を歩いているのでしょうか？

個人的にはもう二度と外に出てこれなくしてほしいのですが、法の限界があります。

こちらの事件はEvaさんが一番詳しいのでこちらの記事など興味がありましたらご覧ください。

https://www.eva.or.jp/naganogyakutai

 

 

この長野県松本市のペット繁殖業者の判決が今後の動物愛護法を左右しかねないと言っても過言ではないです。

法の限界は現状5年以下の懲役または500万円以下の罰金。

動物愛護法ではこのような条文があります。

愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金が科せられます。 また、愛護動物を虐待又は遺棄した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。 

 

聞いた話でソースが怪しいのですがなんとこの事件、最初はみだりに殺し、または傷つけたに該当せずに虐待ということで1年以下の懲役又は100万円以下の罰金であるという話が進められていたそうで、杉本彩さんを中心に署名を集め、みだりに殺していることに該当するように裁判所に提出しています。 

動物を動物と扱わずに繁殖させておいて最高でもこれなわけで、動物を利用してこの人たちは500万円以上を儲けてきています。

ぜひ最大の5年ぶちこんでください。

実際にはこの人たちは無罪を主張したりと意味の分からないやり取りをしているそうで胸糞悪い事件です。

 

 

この前に起きた2018年の福井県の400匹の犬猫工場。

　

　

こちらもニュースになっていました。

結果的に福井地検は、動物愛護法違反（虐待）の疑いで書類送検されていた法人としての業者や、代表者の男性らを不起訴処分としたそうです。

その当時の動物愛護法は例えばケージの広さの管理や人数に対する頭数制限も数字として明確化されておらず、法に触れないと判断されたそうですが…。

腹ただしいことです。

この事件があったから二度と起こらないように動物愛護法の規制がかなり強化されつつあります。

半職業は真面目にやっていたら儲かりにくい職業になりつつあります。

ただし、捕まっても罰金を払っても、何年かぶち込まれるリスクを覚悟で動物愛護法を全く無視している長野県松本市のような繁殖業者もいます。

この規模になると500万円の罰金だろうが安いものですよね。

もっと規制を強めてほしいです。

 

 

一般的な虐待や殺傷の判例

 

上の事件は規模が多すぎて特殊ですが、世間一般で起こりうる事件を紹介します。

2023年に起きた埼玉県の少年による多数の猫の殺害後に学校に乗り込んで教員がナイフで襲われる事件がありました。

　

神戸の酒鬼薔薇聖斗事件を思い出します。

明らかに人為的な殺傷による猫の死骸が見つかったのが4箇所。

その後学校襲撃。

犯罪者の傾向として弱い猫やうさぎなどを殺しているうちに命の感覚がおかしくなりエスカレートして矛先が人間に向かうということが過去にいくつかありました。

 

こちらの事件、おそらくまだ処理中でどうなったかその後が追えませんが18歳未満なので少年法が適応されるのか。

さいたま家裁が少年を少年院送致の保護処分と決めたことが明らかになったのですがそれ以上は分からず。

その場合、猫の殺傷に対する罪はどうなるのか。

追っていかなければなりませんね。

 

 

奈良の虐待死で実刑

 

2017年の奈良市で起きた飼っていた子猫を痛めつけて殺し、死骸を奈良市内の公園に遺棄した事件がありました。

時々ツイッターで虐待されて鼻血を出す子猫と虐待している男の動画が拡散されていた時期がありましたが、多分この人が犯人でしょう。

そんな動画をネットにアップロードして注目を集めるという神経を疑いますが、動物愛護管理法違反だけでなく廃棄物処理法違反の疑いでも逮捕されました。

結果として併合罪による量刑で、懲役1年執行猶予3年。

いやいや、執行猶予があるのもどうかと思うし、懲役1年？？

動物愛護法の規制がまだ強まっていなかった2017年の事件とはいえ、やばすぎないかこれ。

あってはならない判例ができてしまいました。

改正動物愛護法ではこのような軽い系にならないことを願うばかり。

 

 

ボランティアによる大規模な最悪なネグレクト死

　

2020年に発覚した京都府八幡市で起きた事件。

ボランティア業界では有名な増山事件。

いくらでも犬猫を預かってくれる神として崇められた増山氏。

実態は預かった犬猫をキャリーケースから出さずに死亡させていたりとネグレクト死が100匹を超えたそうです。

ボランティアの人達もおそらく分かって預けているだろうと私は思っています。

被害者面してんじゃねーぞと思いながら結局真相は闇の中。

 

動物愛護活動者を称賛することで変な考え方になり起きた事件。

これはソースが個人のアメブロからの発信なので正直わからないことばかりですが裁判所が下した判決は罰金6万円だそう。

嘘！？

いくらなんでもおかしすぎますよ、これ。

たとえ利益を追求してなかったり動物のために始めたことであっても100匹以上の犬猫をネグレクト死させて罰金6万円！？

こういう事件、よっぽど大事でメディアが取り上げない限りどうなったかを追えないのがすごく悔しいところなんですが、おそらく過去の動物愛護法違反の刑罰もこの程度だったのでしょう…

 

 

氷山の一角でまだまだ見えてこない現実

 

たしかに動物愛護法は強制力を持つ事項も増え、年々厳しくなっています。

しかし実態は家の中だとわからない。

殆どが表に出てこない。

逮捕件数は2017年には109件と増えているものの、虐待している人はもっと多いでしょう。

ちなみに福岡で精神障害者が大量の犬猫を自宅で殺しているそうですが、自宅でなくなっていて虐待した証拠がなく罪に問えないから動物愛護センターも警察も動けないそうです。

 

 

まだまだ甘すぎます。

動物を殺すことに快感を覚える人は一定数います。

その人達の抑止力になるのか。

そもそも法律があるから抑止できるのは常識的な物事を判断できる人であり、異常な人は法律があろうがなかろうがあり得ない行動に出ます。

そんな時にどうすればいいのか。

せめて5年ぶちこんでくれ、と個人的に思っています。

そんな人がのうのうと外を歩いているのが許せません。

感情論で語ってしまいましたが殺人事件がなくならないように動物に危害を加える人は必ず今後も出ます。

適切な刑罰を求めます。