猫スペースきぶん屋 猫スペースきぶん屋

バタリーケージとエンリッチドケージの違い。どちらも廃止すべき?

鶏

アニマルウェルフェアへの関心が高まりつつあります。
動物にも幸せに生きる権利を。
卵を産んでくれる鶏の飼育環境も問題になっていて、バタリーケージというケージが世界的に廃止になりつつあります。
代わりにエンリッチドケージの導入をする国や、平飼いを進めていく国が増えています。

どう違うのかとこれからの課題と。

 

代わりのエンリッチドケージとはどんなもの?

 

まず日本で一番使われているバタリーケージについて。

 

鶏のバタリーケージ

広さはB4〜A4サイズの用紙くらいのケージです。
ほぼ身動きが取れません。
下は金網で、足が間に入ってしまい骨折する鶏も多数います。
バタリーとは鳥籠を積み重ねたり並べたりという意味です。
階段状に積み重ねられ、下の鶏に糞が落ちないようにしています。

 

日本では94%がケージで鶏を飼育しています。
やっと最近議論され始めましたが農水省の元大臣の汚職事件など畜産業者からの圧力や政治とカネの問題もあります。
EUでは鶏の動物福祉が守られていないとして2012年からバタリーケージが廃止されました。
11年も前のことです。

 

メリットは詰め込むことで面積あたりの生産性と従業員一人当たりの管理頭数が増え人件費が抑えられるなどとにかく値段の面で安い卵が生産されます。
安いことは最大のメリットではないのか。
その意見も間違ってないし、動物福祉を優先させるという意見も間違ってません。
ここで対立してしまうと前に進みませんがまずは多くの人にこの事実を知ってもらいたいのです。

 

バタリーケージが廃止されて代わりに使われているのがエンリッチドケージ。

 

エンリッチドケージ

バタリーケージよりも少し広く、止まり木や砂浴び場を付けたケージです。
従来のケージよりも動けることで行動欲求を満たす環境が作れ、生産性もあまり変わらないとも言われていたり、生産コストは高くなるとも言われています。

バタリーケージの広さの平均は470平方センチメートル。
エンリッチドケージのEU規定の広さは750平方センチメートル。
正直まだ狭く感じますが身動きがほぼ取れないバタリーケージよりはマシです。

高さが20センチ以上。
これはもっと高い数値規定を設けてほしいです。
ちゃんと立っている鶏は40センチくらいの身長で20センチだとほぼずっと中腰の状態。
そしてやはりケージなので網の間に足が挟まり骨折して死んでいく鶏もいたり、砂浴び場が人工芝で本当の砂浴びができなかったりと問題が起きています。
とはいえ平飼い飼育でも問題は起こるし私たちが卵を食べる限り鶏には問題は起きてしまうものですが線引きをどこで引くかが大事ですよね。

 

この条件で鶏の動物福祉は守られるのか。
EUの出した答えはノーで、2020年に卵の約半分が平飼い放牧飼育に。
2021年にはエンリッチドケージの廃止の議論がされています。
鶏の動物福祉を求める少数派の意見の方が多数派に変わるのが時間の問題でしょう。

 

ケージ飼育にノーを

 

国としてケージ飼育にノーを突きつけたのがスイス。
ケージ飼育0%を達成しています。

 

大手企業も大きな変化をもたらしています。
アメリカのマクドナルドは卵を平飼い卵を使用すると宣言。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC013UV0R00C23A8000000/ より引用

 

大手企業の卵の移行 日本経済新聞社より引用
大手企業の卵の移行 日本経済新聞社より引用

 

マクドナルドは工業畜産の代表的だった一番残酷な企業だと思ってましたがまさかの!
アメリカは国内で一気に話が進んでいて、2021年時点でケージフリー卵が約30%。
なんとここから2025年までに66%を目指すそうです。
変化が早すぎる。
変わるのに20年かかる問題だと思ってましたがスピード感が違いますよね。
世界ではそこまで動物福祉について考えられています。

 

鶏はモノじゃない

 

現状、日本の鶏は卵を産んでくれるモノのような扱いです。
生きる権利など考えられていないような環境で、2年経てば卵の生産力が落ちるので廃棄処分。
処分場は、肉になる鶏は鮮度の関係もあり連れてこられたその日に屠殺されることがほとんどですが、卵を産まなくなった廃鶏の場合は急ぐ必要もないので忙しい日は即日屠殺されずに後日になることも。
その環境はバタリーケージよりも憎く、ただ詰め込まれた鶏が死を待つのみ。

 

テンションの下がる話ですがスーパーで当たり前に置いている卵はそんな鶏たちが日々産んでくれた卵です。
人間だけが恩恵を受けていればそれでいいのか。
世界は変わろうとしています。
日本も変わろうとする流れが少しずつできつつあります。

 

あなたの出した答えがどんな答えでも否定しません。
ここまで読んでくださって本当のことを知る姿勢が大事です。
社会は小さな選択の積み重ねでできています。
私は現実を変えたい。
よければその輪に加わってください。

 

 

平飼いたまごを広めたいので、平飼いたまごを使ったプリンを開発しました!

好評でプレゼントにも喜ばれますのでぜひお試しください(^^)

 

ハッピープリン 平飼い卵使用のきぶん屋オリジナル商品

 

スマホでポチポチポイ活、古着買取、ヴィーガン食品やペットフードの買い物で支援など皆様にしてもらいたいことをまとめています。
参加しやすいものにぜひ協力してください!

 

猫スペースきぶん屋が皆様に協力していただきたいこと一覧

この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

SNS LINK

この著者の記事一覧

関連情報

コメントは受け付けていません。

特集