アニマルウェルフェアと卵。どんな卵を選んだらいい?
日本ハムが豚の妊娠ストールの廃止を決めたり、スーパーに当たり前のように平飼い卵が売られるようになったり、畜産動物の福祉という概念がほとんどなかった日本で新しい考え方が根付こうとしている途中です。
卵はアニマルウェルフェアの視点からどんなモノを選んだらいいのか。
調べてみました。
ケージフリーが大事
個人的な意見です。
バタリーケージの畜産農家さんでも鶏が快適に生活するためにとか、餌にこだわって美味しい卵をつくりたいと頑張っている方はたくさんいらっしゃいます。けれど、どんなに鶏に対して思いやりを持っていても私はバタリーケージで飼育している時点でアニマルウェルフェアとという考え方からは逸脱していると思っています。
私自身、閉所恐怖症で飛行機の長時間移動も途中どこかでパニックになります。
動けないということが精神的にもとてもしんどくて、終わりが分かっているから我慢できるものの鶏は2年くらいの期間が終わり殺処分されるまでずっと。
考えられない恐怖と絶望の中で生きています。
まずは身動きが取れないようなケージで飼育していないという選択を。
動物福祉の考え方の中で5つの自由があります。
①飢えと渇きからの解放
②不快からの解放
③痛み,怪我,病気からの解放
④正常行動発現の自由
⑤恐怖・苦悩からの解放
どれも我慢できませんが、身動きの取れないケージは1以外の全てに該当するのではないでしょうか。
平飼いでも様々
ケージフリーと同様に重きを置きたいのが鶏の密集率。
いくら地面が土でケージがない小屋で飼育されてても、満員電車のような身動きが取れない場所だと鶏にとって地獄でしかありません。
しかし、今のところ日本では面積あたりの鶏の頭数は数値として規定されていません。
なのでどれだけ密集させたとしても平飼い卵と表示して販売することができます。
パッケージだけでは全くわかりません。
おすすめは情報がわかるところから買うことです。
街中の個人でされているような自然食品の店なんかは養鶏場を見に行って直接仕入れているところもあります。
自分で情報を集めて見学しにいくのもありでしょう。
とはいえ毎回そこまで卵だけ買いに行くのも時間もかかるし大変で長続きしませんよね。
どこにでもあるおすすめはイオンです。
ホームページに書かれているのは一平方メートルあたりの頭数や餌のこだわり。
イオンは鶏肉も抗生物質を使わないなど結構アニマルウェルフェアを意識されているので大手企業がここまでやるのは本当にすごいなと感心しています。
どこまでこだわるか
以前、山を買い鶏を放し飼いにして世話をしている養鶏農家さんに会いました。
餌はこだわっていますがそれ以外は基本的に鶏任せ。
確かに美味しい卵だったのですが、一つ200円。
10玉で2000円プラスゆうパック送料。
単発ならいけるけど日常的に買うのはちょっと手が出ないなぁ、、、
こだわればこだわるほど手が出にくい値段になってしまいます。
その分、卵の消費量を減らして良いものだけを買うという考え方や、こだわりすぎずにスーパーで売っている平飼い卵を買うという考え方、毎回平飼い卵は値段的に手が出ないから3回に1回買ってみるという考え方。
色々付き合い方があると思いますし、各自のお財布事情は様々です。
何事も無理したら続きません。
続けられる範囲でコツコツと。
買う買わないよりもこの記事に辿り着いて最後まで読んで知ろうとする姿勢の方が大切です。
どんな卵を買えばいいかは人それぞれ。
けれど、皆で足並みを揃えていきたいのは日本が動物福祉の意識をもっと持つことと養鶏農家の飼育方法が平飼いに変わっていくために上手に税金を運用していくこと。
いきなり一年後に変わる話でもなく長い年月が必要です。
けれど、知る人が増えたら確実にその日が近づいてきます。
ともに新しい時代をつくりましょう。
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