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沖縄県のノネコ駆除について沖縄県に行って話を聞きました。厳しい現実を見ました。

沖縄県のノネコ問題について

 

沖縄県北部、ヤンバル地域でノネコが希少種であるヤンバルクイナやオキナワトゲネズミを狩りしてしまうため、絶滅しないように「沖縄島北部における生態系保全等のためのネコ管理・共生行動計画(案) ずっとやんばるずっとうちネコアクションプラン」という計画を立てました。

ノネコを行政が合法的に駆除するということに対し、全国の動物愛護団体が反対しました。

 

ずっとやんばるずっとうちネコアクションプランの概要

 

 

この件について猫が好きだという観点からしか見ないとノネコ駆除反対にしかならないのですが、実際に2023年に沖縄県に行き確かめてきました。

 

 

まず、ノネコと野良猫の違い

 

この問題を語る前におさえておきたいポイントがノネコとは?

野良猫とどう違うのということ。

野良猫は皆様御存知のように街中で人の家の庭など移動しながら生きている猫です。

街中でも生きていけるのは、誰かが餌やりをして管理しているから(管理されずに置き餌して問題になったりゴミを荒らして問題になることも)です。

基本的にそういう猫は野良猫と言われ、動物愛護法の対象動物として守られており虐待や殺害をすると罪になります。

 

 

ではノネコは?

こちらは山などに住み着き自分で狩りをして生きていく猫のことをいいます。

野良猫とノネコ、住んでいる場所や習性の違いはあるでしょうが元々は人が飼っていた猫が外で住んだり外猫が妊娠して出産した猫だったり。

基本的に同じ猫で、市街地に住んでいる猫を駆除することはできないけれど、山に住んでいる野生の猫は駆除してもいいとのこと。

何が腹が立つかというと、沖縄県の人の動物に対する意識の低さといまだに家と外を自由に行き来させ、避妊去勢手術もしないのでどんどん増えるしなんならハブから畑を守るために猫を外で飼っている人もいます。

 

 

人間が作り出した問題ですが、それを人間が勝手な都合で駆除して殺処分するのはいかがなものか。

誰が悪いという悪者探しをしたら解決する問題ではありませんが、今回の計画の背景はこんなところにあります。

 

 

それぞれの立場

 

沖縄県のノネコ捕獲に関して色々な意見があります。

大きく分けると

 

1、ノネコは邪魔なので駆除してほしい、野良猫も糞尿が臭いので駆除してほしい

ただの猫が嫌いな人の意見ですね。

 

2、希少種を守るために本来存在しなかったノネコは捕獲していなくなるべきだし、その捕獲したノネコを殺処分するのも問題ない

こちらも猫が嫌いで税金を猫のために使うなという意見。

少数派か多数派かは分からないのですが、正直沖縄県の動物に対する意識の低さで見ると多数派な気がしてなりません。

いくら他県の人が口を出そうとその地域の政治はその地域に住む人の意見が重くなります。

 

3、猫は好きだが希少種を守るためにノネコは捕獲しなければならないし、行政が責任を取って里親を探す予算を組む

 

4、ノネコと希少種は共存できるはずだから自然のままこのままにしておけばいい。

 

 

 

猫好きな方でも3と4とで意見が分かれます。

私自身、4が最善だと思っていることも、予算があるのであれば3で進めてほしいという考えもあります。

4が最善だというのは本当に共存できるというデータが出揃ってからですね。

私が沖縄県に訪ねた時に共存はできるのか動物愛護管理センター譲渡推進棟の職員さんに聞いたのですが、事実としてノネコの糞からヤンバルクイナやオキナワトゲネズミの羽や毛がでてきているそうです。

野生なのでリスクが0であるというわけでもありませんが、1件そういう事例が見つかるとしっかりとした調査データがないと判断できません。

今の時点で希少種の数がどうなっているのか、数年前と比べて増えているのか減っているのか。

広い森林の中で調査をするのはとても難しいことで、もしかしたらヤンバルクイナの死亡原因はノネコの狩りではなく人間が運転した車での交通事故死のほうが多いかもしれません。

断言できるデータがないので議論が難しくなっているのが現状です。

 

 

ヤンバルクイナの調査はこの件に関して署名を集めているどうぶつ基金さんが先頭に立って色々なデータを発信されていますのでそちらもご覧ください。

https://www.doubutukikin.or.jp/activitynews/%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%A2%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%80%80%E7%8C%AB%E3%81%AF%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%92%E7%B5%B6%E6%BB%85%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%8B%E8%84%85/

環境省はヤンバルクイナの推定数を昭和61年で1800、平成17年720、マングース除去事業の進展で回復傾向で平成26年現在1500としています。

もしかしたらノネコではなくマングースが原因だったのでは?とも考えられます。

離島である奄美大島のアマミノクロウサギが絶滅の危機にありましたが、こちらはマングースの駆除で明確に数が増えていると証明されています。

平成26年が私の知る限りの最新のデータなのですが、この計画を進めるにあたってなぜ最新の推定数を出さないのか?

ここが疑問ではあります。

 

ノネコによって減っていると言われている希少種はヤンバルクイナだけでなくオキナワトゲネズミ・ケナガネズミ・ノグチゲラ・カラスバト・オキナワキノボリトカゲなどがいるということで、ヤンバルクイナの数だけを把握していればいいものでもなく、小動物の数を把握するのはとても難しいことです。

そんな中でも駆除して殺処分は何がなんでも阻止しなければならないなと思ってます。
現状は行政が責任を持ってノネコの命を守りますよという表面的な姿勢で蓋を開けてみると動物愛護団体に丸投げしていて動物愛護団体のケルビムさんは私が訪ねた時、多頭飼育崩壊寸前で経営難に陥っていました。

 

 

まとめ

 

考えれば考えるほど結論を出すことが難しい問題です。

その種が絶滅することによって生態系のピラミッドが大きく崩れる可能性があり、一度崩れてしまったものを修復できません。
希少種の絶滅によって起こる生態系のバランスの崩れは予想できないことがあります。

本来であれば、人間が自然に深入りすること自体が間違いで、先人がニホンオオカミを絶滅させたことによって鹿や猪による農作物の被害が起こり、人間が狩りをしないといけないという状況になってしまったような過ちが繰り返されることのないようにしなければ。

今すぐ外で猫を飼うという文化を変えていかねば。

 

 

立場が違うと意見も違うので対立が生まれます。

沖縄県のノネコを巡る問題もいろんな立場の人がいて混乱が起きています。

とにかく対話を。
論破よりも感情論よりも具体的な案を。

ベストはどんな方法であっても猫の命を守りながら希少種も守ること。

できる限りノネコの保護をして人間に慣れさせて里親さんを見つけてやりたいものですが、沖縄県だけではなり手がないし保護するキャパもオーバーしています。

県外譲渡するしかないでしょうが、私もいつか自分の地域で活動する必要がなくなれば沖縄県のお手伝いをできればと考えています。

 

 

この問題に対してできることは

 

①ノネコの捕獲、駆除を反対するならばどうぶつ基金さんへ

 

②現地ボランティアさんの手伝いをしたいのであれば寄付や県外譲渡の輸送の手伝いを

 

③沖縄県の人は各市町村に地域猫助成金の予算を組んでもらい、これ以上猫が増えないようにすること。

 

各自できることをやっていくしかありません。

久しぶりに目を背けたくなるような辛い現実を見ましたが、おかしいのは行政なのか、自分の考え方なのか分からなくなりました。

少なくとも言えることは、沖縄県の動物に対しての意識の低さを変えないとノネコの問題が繰り返されます。

どうかこの地で当たり前のように室内で飼うこと、避妊去勢手術の徹底の啓発が広がることを願います。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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