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ゴメと腎臓病と看取り方

腎臓病の看取り

 
2022年の春に突然前歯が抜けて、食べる時に痛そうにすることが多くなったゴメくん。
歯が落ちてすぐに検査に行きました。
口内炎で歯が痛くて食べられない状態。
猫の口内炎は致命的で、食欲よりも痛みが勝ってしまい食べなくなります。
食べなくなると当然死にます。

 

 
口内炎の治療は抜歯手術をすることで治ることが多いです。
抜歯しても猫は歯茎でごはんを食べられますし、パウチを食べさせるという手もあります。
口内炎を放っておく方が確実に死に近づきます。

口内炎と診断されて抜歯手術を受けようと検査したら、腎臓に関する数値が悪く、このまま麻酔をしたら高リスクのため一旦腎臓の治療を優先することに。
まだ当時8歳で体も痩せていなかったので全く気付きませんでした。
歴代の猫がアポロくん、コウくん、ミケ子と腎臓が悪くなって死んでしまったのでこの数値を知った時はとてもショックでした。

 

 
腎臓は悪くなるとそこから良くなることは一時的にあったとしても確実にどんどん進行していきます。
口内炎と腎臓の悪化は連動していて、腎臓で取れなかった毒が口に回ってしまい口内炎を発症します。
抗生物質で口の中の菌を駆除することと、痛み止めのステロイドを使って口内炎にアプローチしつつ、ラクトリンゲルという点滴を2日に一回と毎日セミントラという液体の薬を投薬。

 

 
その時は発見が早かったので2週間で腎臓のクレアチニンの数値が正常値まで戻ることができ、抜歯手術しました。
その後も病院で血液検査を定期的にしながら点滴とセミントラで腎不全の進行が遅くなるようにしていました。

しかしながら、確実に腎臓は悪くなってきて、2023年10月に再び口内炎が悪化。
食べなくなりパウチとちゅーるでなんとか凌ぐ日々。
そして、2023年11月3日。
ついに朝にちゅーるを一本食べた後、全く食べなくなり私の顔を見るとトイレに逃げてしまうようになりました。

経験上、食べなくなって3.4日後に動けなくなり、そこから1週間以内に亡くなることが多いです。
11月中に看取らないといけない可能性が高いです。

 

 

ここからが私の考え。
治療して治るようなものであれば、多少無理なこともする選択肢もありますが、腎臓に関しては今は改善する方法がありません。
もしかしたら、宮崎徹さんが開発している薬が間に合うかもと2022年の時点で希望を抱いてたのですがどうやらゴメには間に合いそうではありません。
この薬、効果が認められて早く市場に出回るのを願っている人がたくさんいるでしょう。

 

 
根本の治療が無理であれば、無理をさせるわけにはいきません。
1秒でも長く生きてほしいというのが本音ですが、そのために苦しむ時間が長くなってしまうとゴメにとって負担です。
食べないということは死の準備をしているということ。
食べなくなって飲まなくなって痩せて逝くというのは自然界では当たり前のことです。

 

 
寿命を伸ばすために人間の治療として人工呼吸器をつけたり胃瘻をしたりいろんな方法があり、たとえ脳死状態でも心臓が止まるまでの期間は生きることができます。
はたしてそれは本人が望んでいることなのか。
私は祖父が脳死で3年ほど植物人間状態で寝たきりで呼吸器に繋がれ点滴をして生きているのを見てきました。
その時から自分の中で自分は延命を望まないし、おそらく猫も望んでいないだろうなと考えるようになりました。

 

 
ゴメに関しては強制給餌も歯が痛くて嫌がるのでしないと決めています。
あとは、いつどのタイミングまで点滴するかどうか、信頼できる医師と相談して決めます。
寝たきりで動けなくなった状態で点滴をして少しでも長く生きることがゴメの望みだとは思えないので、動けなくなったらこれ以上嫌がることはしないと心の中で決めています。

 

 
ありがたいことに、ある程度寿命が予測できるので今はできるだけ多くの時間を共に過ごしています。
11月はほぼ予定を入れていないので看取れるだろうと思っています。
引越ししてよかったなと思うことは、住居と猫の部屋が同じ場所にあるので、最期は一緒に過ごした猫たちと同じ部屋で看取ろうと思います。

 

 
ペットを飼うというとは高確率で看取ることにもなります。
私もたくさん看取ってきましたし、ゴメのようにそれなりの期間生きられた猫だけではなく、乳飲み子で生きられなかった子猫、野良猫生活で最後に限界に達して助け手を求めてきた猫などいろいろいました。
そして、私自身必ずいつか死にます。
医療が進んで寿命で死なない未来が来たとしても多分いつか自分で死を選ぶでしょう。
看取りを経験して、死ぬことってこういうことなんだなと毎回思うのですが、死=恐怖ではないということを教えてもらってます。

 

 
死に対して苦しいとか怖いとかネガティブなイメージを持ってしまっていますが自然界では当たり前のこと。
どこでどうやって死にたいか、それまでにどう生きていたいか。
私は向こうの世界でまたこの子達に再会した時に胸張って会えるように全力で猫の幸せをこれからも繋いでいきたいです。
今は残された時間を大切に共に過ごしていきます。
落ち込んで立ち直るのに時間がかかるかもしれませんが、今年も来年もバリバリやっていきます。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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