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保護猫カフェの運営費はどのくらい?何が一番費用がかかる?

保護猫カフェに限らずビジネスをする時に必ず事前に計算しておかないといけないのが、1ヶ月にどれだけ経費がかかるかとそれに対してどれだけの売上だと継続していけるか。

勢いだけでやってしまったら後悔しますし、簡単なたし算やかけ算ができれば大体把握できます。

保護猫カフェの運営費として固定費と変動費。

どれだけかかるか、それに対して売上見込がどれだけあればいいかを解説していきます。

 

 

一番費用のかかること

 

私が9年間保護猫カフェをやってきて、お金がかかったのが人件費。

そして家賃。

 

正社員を雇っていた時は月20万円の額面の給料に、社会保険が2万円ほど加算されて22万円。

アルバイトを5人雇っていた時も月22日営業×10時間営業×当時の時給900円で198000円

2023年現在、兵庫県は最低賃金が1000円を越えたので上の計算で考えると22万円になりますね。

 

 

次に家賃。

私の選んだ駅から徒歩30秒の物件は17万円です。

消費税10%になった後は値上げされて17万3140円。

3000円でも年間にしたら36000円。

儲かってなかった当時を考えるとなかなかの痛手でした。

 

 

これだけで40万円の利益が必要になります。

そして、フード代が1匹につき2000~3000円。

ロイヤルカナンをあげていて、金額が変動しやすいのですが13匹で約3万円くらいかかります。

トイレ10台でシーツが1枚15円くらいなので一日150円×30日で4500円。

 

 

そして変動費として医療費と電気代。

テナントの広さと猫の健康状態にもよりますが5万円前後見込んでおいたほうがいいと思います。

プラスαで高額医療やお店の機器の故障などなにかあったときのために月5万円は貯めておけるくらいの利益がいります。

 

 

なんやかんやで私の場合、売上ベースではなく、利益ベースで月50万円が損益分岐点で、それを越えた月は1、2年目で半分くらい、それ以降はほぼありません。

 

 

儲かるお店の運営方法

 

基本的に儲かりません。

普通のカフェでも個人店であれば一日40人、コーヒー500円で2万円を売り上げようと思ったら相当な人気店レベルです。

2万円のうち、おそらくコーヒーなど食材の原価の経費は6000円と考えると14000円。

20日稼働で280000円の粗利益でそこから家賃を引いて電気代を引いていくら残るのやら。

その辺の個人の喫茶店に行ってみてください。

1日8時間営業として40人が目標ならば1時間で5人出入りしているか。

モーニングサービスしてたらさらに利益が少なくなります。

皆、カフェをしたいとかぼんやりした夢を持っているのですが、基本的に地獄を見るビジネスモデルです。

 

 

猫カフェの話に戻して、月50万円利益を出そうと思ったら、1人単価1000円として月500人の入店が必要です。

月22日営業として一日20人以上。

土日にガッと来てくれても平日に猫カフェに来るのは学生くらいで、学生も1回きりのお客さんが多いです。

入場料とドリンクだけではほぼ無理です。

台風が来た日にはお店は休みになりますし、震災や今回のような新型コロナみたいな感染症が流行してまた人の流れが止まると終わりです。

基本的にリスクしかないし、やめても猫どうすんねんという責任が伴うので本当にしんどいです。

 

 

入場料以外で勝負する方法が一つの手。

猫のかわいいデザインのグッズを販売したり。

お酒を提供するのも猫にとっては迷惑ですが客単価アップとしてはありですね。

 

 

いかに客数を増やすかよりも

 

広告を出して宣伝しても、今の時代猫カフェに来てくれる人は少数で、しかも1回だけがほとんど。

5万円の広告費を掛けたら50人来てくれてやっとトントン。

普通の飲食店のように常連さんになって貰える確率は猫カフェの場合、かなり低いです。

どうやってお客様に来てもらおうということよりも、どうやって固定費を下げるかが大事です。

 

 

家賃はほぼ0に近い数字に。

人件費も払わない。

今の私のやり方がそうなのですが、古民家をリフォームして猫部屋をつくりました。

完全予約制にしているので人件費も必要なく、別の仕事をしながら予約の時間になったら対応しています。

事情がありまだ大々的に宣伝できませんが、月10万円売上があれば赤字にはなりません。

月100人、一日3~4人くらいだとちゃんと宣伝したら難しくもない数字です。

 

 

都心部の常に観光客や海外旅行客がいるようなところに高い家賃を払って一か八かでやるか、中古物件を購入して改装するか、保護猫カフェとして利益が出るのはこのどちらかかなと。

基本的に寄付を募って継続しているか、赤字でも貯金を切り崩してやっているかどちらかです。

悔しいのですが、純血種の多い猫カフェがインスタ映えするからか人気の猫を目当てに来店する人が多いのが事実。

挑戦するにしても、失敗した時にどうするかを前もって考えてやらないと自分だけの問題ではなく猫も含めた問題なので、覚悟とか熱意とかだけではなく失敗したときの準備まで考えてチャレンジしましょう。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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