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豚の妊娠ストール、今後は日本で廃止の動き?日本ハムが大きな変化

豚

豚肉を食べる人も食べない人にも知ってほしいことがあります。
豚肉を食べるということはもちろん豚を食べるということです。
その豚はどうやって産まれているのか。

広々とした牧場でオスとメスが自然な交尾をして妊娠して出産する。
昔の何も知らない私はそう思っていました。
現実を知ると苦しくなるかもしれませんが日本が大きく変わろうとしています。

 

豚の出産の仕方

妊娠した豚は妊娠ストールに入れられます。

 

豚が妊娠ストールに入っている様子

写真を見てもらったらわかりますが後ろを振り向くこともできない、足をたたんで横に寝転ぶのが精一杯のスペースで管理されます。
妊娠期間中の約114日はこの中で過ごします。
妊娠する前の期間も分娩ストールで管理されます。
つまり一生自由はないわけです。

 

妊娠ストールのメリットは、糞尿が処理しやすいように身動きが取れない狭さにすることで糞尿の定位置をつくり掃除の効率化を図ること、狭いスペースでたくさん生産できるので生産性の向上、餌の量など個体管理しやすいということ。
完全に人間都合のメリットですね。豚は本来綺麗好きな生き物ですが身動きが取れない状況で自分の糞尿に触れることになってしまいます。
ただでさえ動けないのにストレスしかありません。

 

話は少し変わりますが、生後2〜3日の時に豚の尻尾は無麻酔で切られます。
豚同士が他の豚の尾を齧ることを防ぐためです。
尾を齧り膿瘍ができると売り物にならないからです。
そもそもその行動自体が劣悪な飼育環境による豚の異常行動だと言われていますが食べる豚には食べられる命だからと配慮されずにただ育てて肉になるということは本当にあるべき姿なのでしょうか?

検索してみたらここに載せられるような画像や動画ではありませんでした、、、

 

話を聞くと豚の飼育は残酷にしか聞こえませんがこの現実はおかしいということで妊娠ストールが禁止された国がEU、オーストラリア、ニュージーランド、スイス、カナダなどがあります。

 

日本の現状

 

2020年ごろの情報ですが、日本では9割以上の畜産農家が妊娠ストールを使用。
それどころか多くの畜産業で飲水施設がないという呆れた現状。
鶏のバタリーケージの件もそうですが、国民が知らない人がほとんどでこの件について考えることすらなかったでしょう。

 

残酷さを知ると肉が食べたくなくなるから知りたくないという意見もあります。
実際に私の友人がある日突然お肉を食べなくなって家族も合わせるのが大変だったと言ってましたが、私個人的には食べる食べないに関わらず選択肢を増やすために知ってほしいです。

 

動物の命はモノなのか。
そのレベルで続いてきた近年の畜産業。
その昔は自分たちで鶏や豚を飼育していた時代もありましたが、生産性を求められるようになって畜産業も工業化が進められました。
その結果、とにかく産ませ、役目が終わったら殺処分してまた次の子に産ませるというサイクル。
そこまでして肉を安く食べるべきなのか、問われる時代になりました。

 

動きが変わる10年

この話はもう少ししたら過去の話になると思います。
なぜなら、日本食肉界最大手の日本ハムが2030年までに妊娠ストールを廃止すると公表。

 

https://www.nipponham.co.jp/csr/human/animal_welfare/

 

日本ハム 妊娠ストール廃止

プリマハム、伊藤ハム、スターゼンなど他の大手企業も新たに妊娠ストールの養豚舎はつくらないなど各社様々な対応をしています。

大手企業が動き出すと一気に変わります。
大手企業が運営する養豚場が変わった時に小規模の個人養豚場経営者はどう動くのか。
設備投資に資金が足りずそのままの形でするのか。
廃業していくのか。
まだその辺りは先が読めませんが一番影響力のあるのは消費者次第でしょうね。
妊娠ストールを使っているのか厳しくチェックする目と買い物をするときの選択がこれからの流れを決めます。

 

畜産業にも数値規定を

ペットショップで犬猫を展示するときはこんな大きさのケージにしてくださいという具体的な数値規定が盛り込まれました。
フクロウに対してはどうなのか、一日中つながれているペットショップがあったのですがまだまだ犬猫以外は対象外の決まりも多いです。

おかしいと声をあげることで徐々に変わっていくでしょう。

 

同じように畜産業にも具体的な数値規定を設けてほしいと個人的に思っています。
ただし、犬猫と違うのは飼う飼わないではなく食べるという生活に直結する問題。
数値規定を設けることで肉の値段が高くなることも予想されます。
ただでさえ物価が上がり給料が上がらない状況で肉の値段が上がれば手が出なくなりますよね。
なのでいろんな立場があってなかなか前には進まない話かもしれません。

 

例えば肉を食べる頻度を減らすという消費者が増えたら実現可能性が見えてきます。
肉の代わりに大豆ミートを使ってみたり。(その大豆ミートと値上がりしたら大変な話ですが)
食べる食べない、飼育環境という問題以外にも地球上で人口が増え、牛、豚、鶏の消費量も増え、飼料の確保のために森林を伐採して畑に変えているという環境問題にもつながっています。

 

畜産業の在り方だけではなく私たちの未来のために、お肉の量を減らすということもこれから先求められます。
週一日お肉を食べない日を作ろう。
そんな人が増えてほしいのでレトルトで手軽なヴィーガン対応食品を開発しました。
ぜひ食べてください!

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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