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生体販売を禁止する国と日本の方向性。ペットショップで買えなくなる?

生体販売を禁止する国と日本の方向性。ペットショップで買えなくなる?

フランスがペットショップでの生体販売を禁止する方針に!

 


フランスでペットショップの犬猫販売禁止

そんなニュースがちらほらと各国から出ていますが、日本はというと当たり前のようにペットショップがまた新しく店舗ができたりで衰えるどころか子供を持たずにペットを飼うという人が増えたからかどんどん増えてます。
挙げ句の果てにはショッピングモールやホームセンターまでに。

 

生体販売は日本で禁止になるのか。
いろんな観点から考えてみましょう。

 

動物愛護管理法の弱点

 

生体販売のルールをつくっているのは主に動物愛護管理法という法律です。
このブログでも何度も取り上げてきましたが、年々厳しくなっているもののまだまだ甘い部分がたくさんあります。
前回の改正では販売する年齢は8週齢と決まりました。
生後56日以上でないと店に展示できないというルールです。
その前は49日でした。
小さければ小さいほど早く売れんるです。
本来は56日でも短いし、親や兄弟と触れ合いながら社会性を覚える大事な時期です。

 

この8週齢も一悶着ありました。
柴犬、秋田犬、紀州犬、甲斐犬、四国犬、北海道犬の6種は7週齢のままだという謎ルール。

動物愛護管理法は議員立法という法律の作り方です。
よくテレビで見る反対よりも賛成が多いから可決というやり方ではなく、全員が賛成しないと通過しません。
この7週齢の話を持ち込んだのが日本維新の会の遠藤敬議員。

 

 

 

よく調べてみると、秋田犬保存会という団体の会長。

公益社団法人秋田県保存会の理事が7週齢の話を持ち込んだ遠藤敬

個人的な見解ですが完全に利権か政治とカネですね。
ペットショップ業界からもかなりのお金が流れていると思います。知らんけど。

 

とはいえ、年々まだマシになりつつあり、ケージの広さの数値規定や繁殖回数や年齢の制限、そして1人に対しての頭数制限は普通にやっていたら今までのやり方では法律違反になってしまい、ブリーダーからは儲からないから廃業するとの声も。
でも、抜け道もあります。

 

刑罰の弱さ

 

動物愛護管理法を破るとどうなるか。
例えば繁殖業者が
・無登録で動物の販売業などを営んだ場合
・不正の手段により、動物の販売業などの登録を受けた場合
・都道府県知事の業務停止命令に違反した場合
・第一種動物取扱業者・第二種動物取扱業者・特定動物飼養者が、都道府県知事の措置命令に違反した場合

 

なんとたったの100万円以下の罰金。

 

動物取扱業の登録は抹消されるでしょうが刑が軽すぎ。
そして、悪徳な繁殖業の人は裏の世界の人。
なんぼでも代わり玉はいますし、真っ当なやり方よりも動物取扱業の登録を取らずに勝手に汚い狭いケージで無理やり妊娠させて繁殖させます。

 

真面目なブリーダーさんのことを批判したくありません。
けれど、ありえないやり方で逮捕されるのを覚悟で金儲けをしている繁殖業者はたくさんいますし、大手ペットショップの仕入れ先にもなってます。
本当に闇の深い業界です。
だけれども、消費者は知らずにペットショップのケージにいる犬猫をかわいいかわいいと言って買っていく。

 

消費者の問題

 

販売店の飼育環境はかなり改善されています。
スタッフさんも一生懸命に面倒見てる店もあります。
反面、病気になっても病院に連れて行かずに明らかに体調の悪い子を展示していたり。
店によって雲泥の差があります。
悪名高いのは〇〇&〇〇です。

関西でも路面店をよく見かけるようになりましたが何度も告発されています。

 

確かに子犬子猫はかわいい。
けれど、あの環境にいることを何の疑問も持たずに買っていく人の多いこと。
ペットショップで生体販売を禁止してくださいとSNSに書くと必ず「買えなくなるのは困ります」という声が。
いや、ブリーダーから直接買ってよね。
知ってる人からするとそう思うわけです。

 

昔、いきなり黄金伝説という番組でよいこ濱口さんが全体が透明の部屋で過ごすという企画があり、四六時中誰かに見られたり、どんどんと壁を叩かれたりしてペットショップの動物の気持ちがわかったとコメントされてましたが、マジでストレスです。
1人であんなところにいると人間でも気が狂います。
そういうことも想像せずにかわいいという感情で買うその行動、本当に見直していきませんか?

 

生体販売を禁止にしなくても策がある

 

海外のことを色々調べました。
フランスのようにペットショップでの展示販売を禁止する国はイギリスをはじめじわじわと増えています。

ドイツに行った時に衝撃を受けたのですが、ドイツは実は生体販売は禁止されていません。
しかし、ベルリンで犬猫を売っているペットショップを探しても見つかりませんでした。
唯一売っていたのはウサギやインコなどの小動物や爬虫類、熱帯魚など。
なぜかと聞くとみんな保護施設から引き取るのが当たり前だと思っているから売れないんですって。

 

そしてもう一つの理由が、ケージの広さの規定がとにかく広い。
猫1.2匹展示するのに四畳半くらいの部屋が必要になります。
家賃が高くなるから儲からないという理由で誰も販売しないとも現地の人が言っていました。
なるほど、実際にケージの広さや繁殖回数の数値規定を取り入れた日本は販売業がかなり経営が難しくなっています。
もっと厳しくなるでしょうし闇業者さえなくなればまだクリーンな世界になります。

 

結局は人の意識次第

 

では、法律改正を待つのか。
それとも人々の意識の変化が先か。
鶏が先か卵が先かという話になりそうですが、法律を変えようと思ったらやはり世論が必要です。
ジャニーズの問題で浮き彫りになったように、メディアは情報を忖度します。
ペット業界がスポンサーである限り不都合な事実は放送しませんし、人々が知る術も限られます。

 

そんな中でこの記事に辿り着いた方、もし可能でしたら保護猫保護犬も選択肢に入れてください。
純血種が欲しい時はブリーダーから直接購入してください。
ブリーダー販売と検索すれば色々出てきます。
流通の過程で生まれてからペットショップに辿り着くまでに年間3万匹以上の犬猫が死んでいるようです。
殺処分数よりも遥かに多いです。
誰かを悪者にしたくはありませんが、法律を守らない人は完全に排除していかないと負の連鎖が終わりません。
皆で変えていきましょう。

 

 

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参加しやすいものにぜひ協力してください!

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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