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保護猫を飼うのは難しい?しつけや人懐こさはペットショップの猫と比べてどうなのか。

保護猫を飼うのは難しい?

 
保護猫という言葉が浸透してきたここ最近ではありますが、私が活動を始めた10年前は血統書がないと嫌だとか、雑種は汚いとか色々言う人もいた時代でした。
実際に保護猫を飼うことは難しいのか、今まで譲渡してきた体験を書いていきます。

 

 
保護猫を飼うことが難しいと思われる人懐こさの点

 

「野良猫なんだから、人に懐いていないでしょ。そんな状態の猫を飼うよりもペットショップで人馴れしている甘えん坊の猫を育てたい。」
保護猫のことを全く知らない人はこういうイメージを持たれているかもしれません。
野生の環境で育っているのですから野良猫が人に懐くわけはないと。

 

 
しかし、実際はというと子猫の時期に人間の手で育てた猫はほぼ人馴れしていますし、譲渡会などに参加されてみたら実際にその愛らしい姿を体験できます。
保護したての猫はまだ人馴れしていないことも多いですし、そのまま懐かない場合も時々あります。

(動物愛護団体の大きな悩みでもあり、人馴れしないと里親さんに譲渡しにくいので懐かない子が増えていくと行き止まりになってしまいます。)

 

 
動物愛護団体から譲り受ける予定の場合は、しっかりとその猫の性格を伝えてもらったり触れたりして感じ取ってください。
猫によって性格はバラバラで、甘えたい子もいればビビリであまり甘えてこない子もいます。
柄よりも性格を重視して猫とどのような生活を送りたいのかを考えて選びましょう。
ちなみに私はべったり甘えてくるよりも時々甘えてくる猫らしい性格の猫が好きです。

 

 
ペットショップの猫に比べたら人馴れしていないかと言われると全くそうでもなく各個体差があります。
血統書付きの猫は種類によっては気が難しかったり、育ててきたブリーダーがあまり愛情をかけていないとそこまで人懐こくもなかったりします。
ペットショップで買った猫が懐かないから引き取りしてくれという電話をいただいたことがありますが、ペットショップはトライアル期間がないのでこういうことが起こった場合お店に返品できず猫が破棄されてしまうこともあります。

 

 
人懐こさ以外にも、トイレを覚えられるかどうかも保護猫とペットショップの猫の差はあまりありません。
粗相する猫はどうしてもいますし、粗相しないために色々工夫する必要があります。

 

 
保護猫は先住猫との相性が難しい?

 
2匹目の猫を検討しているけれど、保護猫は先住猫との相性がどうなのか?とよく聞かれます。
それもペットショップの猫とほぼ変わりません。
相性なんてそれぞれなので対面しないと分からないし、先住猫が元々他の猫と触れ合ったことがない場合は結構難しいです。

 

 
保護猫の場合、複数で育てられた過去があることがほとんどです。
赤ちゃん時代に他の兄弟とお母さんの乳を飲んでいたり、保護された後も兄弟や別の保護猫と一緒に過ごしたり。
私のところは大人猫とも触れ合わせています。
というのも、猫社会を大人猫が教えてくれてこういうことをしたら怒られるということを理解するのでトライアル先で先住猫との喧嘩などのトラブルが少ないです。

 

 
ペットショップのことを悪く言うつもりはありませんが、ケージで1匹で購入されるまでの一定期間を過ごすことが多いです。
同じような状況で人間の小さな子供が四畳半くらいの広さの部屋にずっといてると気が狂うし社会性を身につけられませんよね。
個人的にペットショップで社会性を覚える大切な幼少期を1匹でケージの中で育てるのはあまり良いことではないと思っています。

 

 
保護猫は病気があるかもしれないから難しい?

 
保護したての猫は基本的に何かしら不健康な状態のことが多いです。
猫風邪をひいていたり、お腹の中に寄生虫がいたり。
動物愛護団体はそういう猫を治療して譲渡できる状態になるまでは里親募集しないところがほとんどです。
そして、基本的にエイズや白血病といった発症すると厄介で他の猫にも感染するような病気のキャリアであるかどうかは調べています。

 

 
自分が外にいた猫を保護した場合は動物愛護団体と同じように動物病院に連れて行き、病気が治るまで頑張ってください。
健康が確認されるまでは他に猫がいる場合は接触させないことをおすすめします。
病気だけでなくノミダニがついているだけでそれらも先住猫についてしまうので。

 

 
失明していたり治らない病気を持っている猫もいます。
動物愛護団体から譲り受ける場合は必ず確認してください。
外にいる猫の95%くらいは病気をしていても風邪くらいで、治ると健康体な猫がほとんどですが時々難しい病気や怪我を抱えている猫がいます。

 

 
保護猫は動物愛護団体の審査が難しい?

 

保護猫を飼おうとしたけれど断られたことがある。
一人暮らしの人や高齢者などはそういう経験をした人がいると思います。
これに関しては法律で定められているわけではなく考え方は各団体それぞれなので、一つの団体に断られたからといって他の団体に断られるわけではありません。

私の場合、一人暮らしは留守の時間や何かあった時に一時的に預かってくれる人が近くにいるかなど確認します。
基本的に条件よりも信頼できる人かどうかを見ています。

 

 
時々年収を聞いてくる団体があるそうですが、逆の立場からしたら聞かれたくない笑
ちなみにマンションを借りるときも大体聞かれます。
その人が家賃を払えるかどうか会社名まで伝えないと借りれませんからね。
そのくらい厳しくする気持ちも分かりますが、私の場合は年収までは聞きません。
家に行ったらある程度分かることなので、この家はちょっとなぁと思ったり応募者が学生の一人暮らしで経済的に自立していない場合は断っています。

 

 
二重扉は必ず設置してください。
ケージは必ず設置してください。
などなど各団体それぞれ条件があります。
一人暮らしや高齢者は断られることも多いですが色々問い合わせてみてください。
ちなみに私は保護活動していますが、一人暮らしのおっさんなので譲渡条件に当てはまらないことがあるという皮肉(;_;)

 

 
譲渡時に医療費をいただきますと言ったら断ってきた人がいました。
理由はお金がないから。
え??
猫を飼うことって結構なお金がいりますよ?
医療費は大体1〜2万円の間です。
そのお金が払えないような経済状況や考え方ならば飼うことをやめておくのをお勧めします。

 

 
まとめ

 
しつけに関しては保護猫だから難しいというわけではなく、ペットショップで買った子も各それぞれ育ってきた環境や親の性格によります。

里親希望の場合やペットショップで買う場合は相性の良い猫を選ぶようにしましょう。

 

 
怪我や病気に関しては自分が保護した猫であれば運次第。
治る病気がほとんどですが難しい病気のこともあります。
動物愛護団体から引き取る場合はそういうリスクがないのですが目の前に子猫がいて思わず保護してしまったという場合もありますよね。
まずは病院へ行くことをおすすめします。

 

 
動物愛護団体の譲渡条件が厳しくて保護猫を飼うのが難しいからペットショップで買うしかないという話もよく聞きます。
断られると心が折れそうになりますよね。
知り合いの紹介からだと比較的安心しやすかったりもします。
色々動いてみてください。

 

 
保護猫もかわいいです。
雑種猫だからかわいくないというのはもう時代遅れ。
めちゃくちゃかわいいので見に行くだけでも譲渡会に行ってみるとイメージが変わる人も多いです。
たくさんの猫が殺処分されていた時代がありましたが、保護猫を飼うという選択をする人が増えたことも殺処分が減った一因です。
すべての猫の幸せを願って私もこれから活動を続けていきます。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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