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保護猫活動はしんどい。資金繰りとメンタル面がやられたら読んでください。

保護猫活動はしんどい

 

動物愛護の活動者は基本的に自分の無理のない範囲を越えていて皆疲弊しています。

私自身もパンクして現実逃避をして保護猫の活動から逃げたいと何度も思ったことがあります。

資金繰りに困るし、里親さんが見つからないのに保護依頼がたくさん来るし。

疲弊してしまった時に読んでください。

継続することが大事です。

 

 

保護猫活動に疲れたら

 

まず、保護猫の活動でしんどいのが休めない。

企業だったらブラック企業でも給料は出ますよ。

けれど、保護猫の活動は休みもないし実費でやっている人も多いし。

猫の具合が悪ければ仕事を休まないといけないし。

ブラック企業も真っ青のどブラックな労働であり、しかも給料は発生しない。

皆、猫のために文字通り命を削ってやっています。

 

 

人間、誰しもしんどいことは長続きしません。

私も保護した猫を譲渡する活動を10年続けていますが、その間にやめていった人もたくさん見ましたし、頑張りすぎて過労で倒れて亡くなった人も2人知っています。

部活動のようにしんどさを乗り越えたその先になにかがあって、高校の3年間というような期限が分かっているのであればなんとか頑張れるかもしれませんが、保護猫活動のしんどさは終わりが見えないことで短期的に無理はできても長期的な無理をしてしまうと必ず体を壊します。

大事なことは一生の間に何匹の猫を幸せにできるかを私は指標として優先しています。

 

 

体が資本です。

お金のことはなんとでもなるかもしれませんが、体は一度壊れてしまうと元に戻らないかもしれません。

優先順位を猫が第一にしてしまうと必ずいつか体調をくずすので、自分の体を第一にできる範囲で。

でもそんなこと言ったって無理をしないと猫が死んでしまうと言われそうですね。

 

 

完璧主義をやめる

 

一匹の猫も殺処分させない。

私が保護猫活動を始めた当初はそんな高い志を持っていました。

しかし、志だけでは現実は変わらず自分がどれだけ頑張ってもやれることは限られているし、そういう考え方をしているとメンタルがやられてきました。

なので、今は自分が楽しめる範囲で猫と向き合うと決めています。

多すぎる頭数を抱えてしまうとやらないといけないタスクだけで一日が終わってしまいますし、下手したら睡眠時間も削らないといけない状況になりますし、保護猫活動をしている人にも頭数制限が設けられたので法律違反にならないようにそもそも無茶をできません。

 

 

では、猫を保護してくださいと言われてキャパオーバーの時はどうしているのか。

私は断っています。

断る勇気も大事です。

断ったら、猫が殺処分されてしまうとか思って自分の責任だと思わなくていいです。

私達だけが頑張る活動から抜け出さないといつまで経ってもしんどいままです。

 

 

保護してほしいと連絡をしてきた人に丸投げされるのではなく、その人が何をできるのかをまず聞いてみましょう。

数日間預かれる人を知り合いで探せないか。

初期医療費を出せるか。

里親希望の人を探せないか。

そもそも自分の家で少しの間面倒を見られないか。

 

 

保護猫活動者は便利屋でもありませんし、電話してすぐに対応できるものでもありません。

そして、状況は日々変わります。

私自身、受け入れられる余裕がある時に断ったりしません。

明日突然里親希望の人が現れるかもしれませんし、保護している頭数は日々変わります。

同じように他の動物愛護団体も状況は日々変わります。

なので、私が断ったからと言って諦めずに他の団体を探してほしいし、そこに関しては私の課題ではなく保護依頼してきた人の課題ですので本当に猫を助けたいと思っているのであればできることをするのは当然だと思っています。

なので、私は自分でできる範囲以上のことはしません。

猫が死んでも構わないのかという言葉はそのまま依頼者に返してます。

そこまで言うのであればあなたができることをしてくださいと。

 

 

自腹の活動はやめよう

 

保護している猫がたくさんいてこれ以上無理という時に保護依頼があって断るのもしんどいですが、資金面もしんどいのが保護猫活動。

私が保護猫を飼うようになった10年前は、なぜかこの活動は自腹でやるものだという空気感があり、私が保護猫カフェで商売として成り立たせながら里親さんを見つけるということをし始めた時、保護猫の活動者からかなり嫌がらせされました。

自分だけが良い思いをしていると思われたのでしょう。

私達は自腹で頑張っているのに動物で金儲けをしてけしからん、と。

 

 

話は変わりますが、生活保護を受けたがらないけど生活が厳しい人ほど他の人にも厳しくて、「私は生活保護を受けていないで一生懸命働いているのにあいつは生活保護をもらっていてけしからん」というような思考に陥ります。

生活保護を受けるのは権利なのだから不正受給をしない限りは何も間違ってはいません。

なんかこういう根性論を押し付けてくる人って法律も国の仕組みも理解できていない頭の悪い人だなとしか思わなくなったので何を言われようが私はスルーするスキルを身に着けました。

 

 

自腹でする活動に未来は見えますか?

皆疲弊してしまいますよ。

外にいる猫がいなくなっても多頭飼育崩壊は人間が猫を飼っている限り必ず起こる問題であり、保護猫の活動がなくなることは20年30年先でもないでしょう。

まだまだまだまだ続きます。

世代を超えて次の世代が継続できるような土台を作らないと、昔のような悲惨な状況に逆戻りします。

寄付を集めてはいけないという法律はありません。

お金を出せる人は出す、数日預かれる人は預かる、譲渡会を主催できる人は主催する。

それぞれの役割分担をしながら誰か人任せの活動ではなくみんなでできることを少しずつ出し合う活動へ。

 

 

まとめ

 

長くなりましたが、しんどいなと思ったら

 

・自分だけが頑張る活動をやめる

・頭数に上限を設けて限界を超えた活動をしない

・体を第一に、よく寝て体力を蓄える

・自腹でする活動に終止符を、寄付を頼ってもいいんです

 

 

すべての猫を救うことはできないけれど、目の前の猫を幸せにすることはできます。

けれど、心も体も壊れてしまうと目の前の一匹を幸せにできなくなります。

まずはあなたの幸せが第一。

猫のためにと120%の力を一日出すことはできますが、一生は絶対に無理です。

7割の力で30年続けるくらいの気持ちで。

がんばりすぎずがんばりましょう。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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