保護猫の活動を継続するための秘訣。医療費を抑えるために。
保護猫の活動をやめる原因で多いのが体力の限界と資金が尽きること。
体力は歳を取るとどうしてもなくなっていくものでいつか引退する時が来ますが、資金の壁はいつどのタイミングでぶつかるか分かりません。
寄付をたくさん募れるようにすることも大事ですが、支出を減らすことも大事。
今回は医療費を減らしつつ資金繰りを改善する方法を。
理解のある獣医さんを見つける
動物病院の料金は各院でそれぞれ違います。
人間のように法律で何点と定められているわけでもないので自由に設定できます。
私自身、色々な動物病院を利用させてもらいましたが、得意不得意や料金設定は様々です。
言い方は悪いですが上手に使い分けることがものすごく大事になります。
初期医療のノミ取り、お腹の駆虫、エイズ白血病の検査、三種混合ワクチン接種でどのくらいの費用がかかるか。
正直このレベルの作業ならどの病院も大差ないので保護猫活動に理解があり良心的な値段設定をしてくれるところを探すことをおすすめします。
ちなみに私の場合、上の初期医療で大体1万円以内に収まります。
エイズ白血病の簡易キットは色々な意見がありますが、兄弟で保護した場合その中の全頭検査する必要は基本的になく、3匹に1匹くらいの割合で十分です。
先日、母猫が猫エイズ陽性の反応が出たので、その子が産んだ子猫5匹の遺伝子検査をしました。
1匹1万円しましたが、無事皆が陰性。
猫エイズの場合、母子感染する可能性があるとしたら母猫が子猫を血が出るくらい噛んでしまうような時だそうで、滅多に感染しないようです。
簡易キットの場合、母猫がエイズ白血病どちらかに感染していると、その抗体に反応して子猫も陽性の反応が出る場合がありますが、半年後に陰転することもよくあるそうです。
私が結果を早く知りたくて遺伝子検査をした理由は、どうだろうかと不安な期間を少なくしたかったのと次の猫を迎えるために半年も結果を待ってられないこと。
例外として遺伝子検査をしましたが、普段の猫は簡易キットで検査しています。
ワクチンの値段は、普通の病院でやったら5000円前後かかりますが、ワクチンの原価は安いので保護猫に理解のある先生を探すと全然違う値段でしてくれます。
私の場合、その先生が引退したらどうしようかという悩みがありますが、しばらくはそこでお世話になります。
不妊去勢の手術料金も、近年は手術専門病院が増えてきて格安でできます。
安いから雑で安心できないかと言われると実はそうでもなく、一日10件20件と手術をこなす先生の技術は一般の動物病院に比べるととても高度で手術後の回復期間がとても早く、次の日にはいつもどおり動いている猫が多いです。
関西の相場は地域猫活動の場合はオス4000円、メス8000円前後で設定している病院が多く、家で飼う猫の場合はその料金に3000円くらいプラスと考えていたらいいかなと。
一般の病院だとオス15000円、メス25000円前後するところが多く、東京都心部ではもっと高いそうですので地域差はあるでしょうが保護猫活動者にとって手術専門病院の存在はとてもありがたいです。
安さよりも命を優先すべき時
初期医療に関しては病院によってそこまで大差ないと思います。
時々採血が苦手な先生が子猫の採血をする時に失敗したりもするので見ていて怖くなりますが…
初期医療以外は先生によって得意不得意が分かれます。
特に乳飲み子を見たことがある先生はあまりおらず、基本的に飼い猫で成猫ばかり相手にしているところがほとんどなので、乳飲み子に対しての知識のある先生を見つけておくかおかないかで、乳飲み子の生存率が左右されます。
私の場合、ありがたいことに乳飲み子を入院してつきっきりで診てもらえる先生を見つけてから乳飲み子や子猫が命を落とすことがなくなりました。
正直いつ急変するかわからないレベルの生後2ヶ月までの子猫の面倒を見るのはヒヤヒヤします。
健康な子ならばそこまで問題ないのですが、秋ごろにかけて多くなる下痢や風邪の症状がある子猫を保護した時は、2,3時間目を離すのも恐いですし生きているかなと生存確認から始まる一日。
寝ているのか体調が悪いのか見極めるために毎日3回体重チェックして変な減り方をしていないか確かめたりとものすごく注意深く見ています。
体に力が入っていないなとか何か違和感を覚えたらすぐに病院に連れていきますし、下痢が止まらない場合は入院させます。
ぶっちゃけて言うと入院費用もものすごく安くしてくれているのと、私のメンタルも先生に預けることによって安定するので手遅れになる前にかなり早めの段階で2日くらい入院させています。
子猫の急変は本当に要注意。
私の家から30分圏内に箕面市にある夜間救急動物病院があるので過去に一度だけ使ったことがありますが、この病院のような深夜でも対応してくれる病院があるかないかでも生存率が変わってきます。
ただし、目ん玉飛び出るくらいの料金だったので、私はもう様子を見るというようなことはせずになにか怪しいと感じ取ったらすぐに入院させます。
子猫の急変で過去3回あったのが高アンモニア血症。
これはまた別記事にしますが、急に子猫が這いつくばったようなカエルのような寝方をしていて、触ると悲鳴を上げてブチギレて、ゾンビのような動きをするんです。
知識がある人ならば見たらすぐに分かりますが、案外この症状について知っている先生が少なく、初めて高アンモニア血症になった子猫を深夜対応の救急病院(先程の箕面市とは別)に連れて行ったら原因が分かりませんと高いお金だけ取られて返されたことがありました。
もう二度とその病院は使いませんが、その後箕面市の病院に駆け込んで血液検査から原因が分かり、投薬して一命を取りとめました。
同じ症状の子猫が2022年にいたのですが、その時はすぐに高アンモニア血症だと分かったので、近くの病院で血液検査をしてもらい、やはり異常なアンモニアの数値が出たので点滴と投薬をしてもらいその日のうちに家に連れて帰ることができました。
もう死ぬんじゃないかというような状況からすぐにピンピン元通りの状態になるのでこちらとしては絶望と希望のメーターが振り切れそうなくらいいろんな感情が出てきます。
資金繰りと高額医療のバランスを
保護猫に理解のある先生を見つけても、どうしても高額医療が必要になってくる場合があります。
私の場合、100万円を超える治療費が必要ですと言われたら申し訳ないけれど、他の猫の命を保護するためにそのお金を使います。(飼い猫なら別です)
感情だけでは続けられないし、私の場合は生涯にどれだけの数の猫を幸せにできたかに重きをおいているので継続するために命を選別するという決断は必要だと思っています。
歯の治療が得意な先生、腎臓の治療が得意な先生、乳飲み子を入院させてくれる先生、いろんな先生のおかげで悲しい思いをすることも少なくなり資金の面でも苦しくない程度に運営できています。
保護猫活動者にとって動物病院に関する情報の収集は必須です。
いろんな病院やいろんな保護活動者さんと繋がって共有していきたいものです。
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