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ウミガメがストローで死んでいるのは本当か?もっと多い死因は漁業だった

ウミガメはストローで死んでいるのか

 
一時期ウミガメの鼻にストローが刺さっていてそれを抜き取る動画をSNSで頻繁に見ましたが、それによってストローで死んでいるウミガメが多いというイメージがありました。

 

 
確かにストローによって死んだ命もありますし、こんな事が起きてほしくないです。
冷静に情報を見ることで問題の本質が分かります。
ストローよりも根深い問題について。

 

 
ストローのゴミの割合

 
感情的になってしまう動画を見た時こそ気をつけてください。
ホッキョクグマが餓死しそうであるような動画をしょっちゅうFacebookで見かけましたが今はというと全く見なくなりました。
その動画の投稿主はタイムラインというメディアですね。

 

 
確かにこのホッキョクグマはアザラシなど獲物を獲ることができずに死んだのかもしれませんが、それが全てのホッキョクグマに起こっている現実なのかというと僕たちはそれを確かめる術が少ないので分かりません。
研究によるとホッキョクグマは逆に増えていて地球温暖化は関係ないという声も。
これに関しては自分で見に行ったり研究しないといつまで経ってもメディアの情報に振り回されるだけですよね。
百聞は一見にしかずと言いますが、真実は自分で確かめないと分からないし、こういう動画は感情に残りやすいので話のネタになりやすいですがはたして本当のところはどうなのか。

 

 
ウミガメのストローに関してはデマだという噂もありますが、海中に彷徨っているストローは間違いなく存在します。
問題なのはその割合と死因はストローが一番多いのかという数字。
木を見て森を見ずのような情報の取り方をしていると偏ってしまって、プラスチックストローが禁止になり紙ストローが普及するなど本当に効果のあるかどうか分からないことに振り回されて、本当はもっとやるべきことがあるのに見えてこないです。

 

 
ネットフリックスで放映されているSeaspiracy: 偽りのサステイナブル漁業という映画。

 

Seaspiracy: 偽りのサステイナブル漁業

 
よくここまで取材できたなというくらいの情報収集力と真実を曲げない発信力に脱帽します。
その映画の情報によると、ストローで死んでいるカメは年間1000匹。
その250倍の数字の被害が別のものであります。

 

 
大量にウミガメが死んでいる原因

 
25万匹のウミガメが死んでいる原因は、漁船の被害によるもの。
網により傷を負ったり死んだり。
現在6種類のウミガメが絶滅の危機にあり、その原因は漁業であり捕獲したいと思っていないけれどトロール漁業により網にかかってしまうカメが大量にいます。

 

中層トロール網漁イメージ図
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/2140.html より引用

 

 
また、海に捨てられた網に絡まって死ぬ生き物もたくさんいます。
ストローは海のゴミの全体の0.03%。
紙ストローにしたところで多少はウミガメが死ぬ数は減るでしょうがもっと手をつけないといけないのは漁業による25万匹の死亡数であり、日本だけではなく世界中のメディアがこれをほとんど報道していないそうです。

 

 
漁業から出るゴミは海のゴミの46%を占めています。
海をゴミ箱代わりにして持ち帰って処理する網や不要なものをどんどん海に捨てている現実。
日本の漁船がそれをしているのかどうかは不明ですが、Instagramに投稿したところ漁業経験者の方から日本の漁船も山ほどゴミを捨てているとコメントがありました。

 

 
では、紙ストローもビニール袋の有料化は無駄なのかというと、私自身は意識を植え付けることでゴミを減らすという意味ではありかなと思いますが現場が対応に追いつかずに国民を混乱させていたことと海のゴミの本当の正体を伝えずにその政策を実行したことは疑問ではあります。

 

 
知って何ができるというのか

 
Seaspiracy: 偽りのサステイナブル漁業の映画の締めくくりでこうしていこうというような具体的なやり方を示していたら私も気が楽だったのですが問題が大きすぎて手のつけどころが分からないのがこの問題の難点です。
世界中でトロール漁業を禁止して一本釣りの漁業にすれば長い年月をかけて海のゴミの量を減らし、命を育てることは可能かもしれません。
けれど、魚が手に入りにくくなることで多くの人が経済的に追い込まれる可能性があるかもしれないことを考えると簡単に実行できることでもないし、日本だけがやれば解決する問題でもなく世界中が足並みを揃えないといけないという難しさ。

 

 
消費者としてトロール漁業や底引き網を使った漁業など大量に海洋資源をかっさらう漁業をしている業者から買わないというやり方は日本ではものすごく難しいのが現状で、産地は見えても多くの場合漁法までは見えてきません。
自分が魚を食べることをやめたら解決する問題でもありません。
本当に難しいです。

 

 
けれど、最終的には世界中が危機感を持ちこのままではいけないと行動に移すしかありません。
行動に移す頃にはもうすでに手遅れかもしれません。
昔は海に魚が泳いでいて人間は天然の魚を食べていたという昔話になっているかもしれません。
それでも行動をしないと変わりません。
ストローからこんな話に広がってしまうと混乱しますが本当に禁止しないといけないことは何なのか、自分で答えを出す人が増えると世の中が変わってきます。

 

 
犬猫の殺処分がおかしいと言う人が増えて、ちょっと前の10年前は30万頭が当たり前だったのに今は1万頭台まで減りました。
そして多くが私たちがイメージするキャパオーバーで毎日殺処分されているような数字ではなく収容中に病死や自然死です。

これは問題意識が行政を変えた例です。

同じように海の生き物も守るためにまずはこのままではいけないという人を増やすことからですね。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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