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成猫の保護猫が慣れるまでにどのくらいの期間が必要か。私が体験した今までの事例

成猫の保護猫が慣れるまでにどのくらいの期間が必要か。

 

子猫は生後3ヶ月くらいまでならそんなに時間がかからず1ヶ月以内に人が触れるようになる子がほとんどです。

では、大人猫は?

全然懐かない猫もいれば、あっという間に部屋に馴染む猫もいます。

大体は外にいる時に人間に対してどのように接してくるかで分かります。

保護するべきかどうかも私の事例を基準にしてください。

 

 

成猫を保護する時

 

私が成猫の保護をする時は、基本的に外で自分から寄ってくる猫に限ります。

本当は全ての猫を保護して寒い外で苦しむことのないようにしたいのですが、その猫にとっては家の中で怯えて一生暮らす方がストレスになるかもしれません。

なので全部が全部というわけにはいかないのですが、人に寄ってくるレベルの猫は虐待される可能性も考えられるので優先して保護しています。

ということで過去の事例を紹介します

 

 

2021年の真冬に保護したクロちゃんとハニーくん

 

保護初日からベッドでくつろぐクロちゃんとハニーくん 

 

この2匹はあるマンションの駐車場に住み着いていて、住人がご飯をあげていたそうで人慣れしているので保護してほしいという依頼が入ってきました。

行ってみると、私にはあまり近づいてこない茶白のハニーくんと、初見からベタベタな甘えん坊のキジトラクロちゃんがいました。

ハニーくんはごはんをあげると2回目からは顔を覚えたのか近寄ってくるように。

どちらも触ると軽く猫パンチされましたが基本的に甘えん坊です。

 

 

家に連れて帰って部屋に出してみると2匹とも全然怯えず、むしろよくぞ入れてくれたというような喜びようですぐにベッドでくつろぎ真冬に外で暮らしていた辛さから解放されて嬉しそうでした。

粗相もなくすぐに家に慣れてベッドでくつろいでいる姿を見るとおそらくこの子達は飼い猫だったのだろうという気がしています。

結局新しいお家でも外で生きるのはもう嫌だと言わんばかりにくつろいで幸せに暮らしています。

 

 

親子2ペアの保護

 

 

近くの家で子猫がいるという話を聞き、捕獲器を持って出動。

一晩待ってキジトラの男の子が入り、親猫も近くにいるはずなのでもう一晩設置していたらキジトラのお母さん猫が入りました。

子猫を探しにきたのでしょう。

お母さんは避妊手術してリリースする予定だったのですが、捕獲器でもほとんど怯えずシャーもしてこないのでもしかしたら子猫と一緒にいたいのかもと思い、再会させました。

多分、お母さん猫は怖いなりに子猫と一緒にいたいから人間に触られても逃げなかったのでしょう。

 

 

同じ家から再び子猫が来たということで2台捕獲器を設置したらまたキジトラの子猫とお母さんが入りました。

繰り返し同じ夢を見ることがあるのですがもしかしたら夢の中にいるのかと錯覚するような出来事。

おそらくお母さん同士は姉妹で顔を合わせても寄り添ってケンカしませんでした。

 

 

結局この子達は親子でもらってもらい、今も親子仲良く暮らしています。

お母さん猫はどちらもうちにいる時は微妙な人馴れ具合で触っても起こらないけれど自分から近づこうともせず、お気に入りのポジションにいる時は逃げないけれどそれ以外のところでは近づいたら逃げてしまうような性格でした。

けれど、新しいお家では時間がかかりましたが甘えん坊とまでは言えないのですがそれなりに触れるようになりました。

母の力は強し。

 

 

全く懐かなかったお母さん

 

保護したけれど全く懐かなかったお母さん猫

 

乳飲み子が4匹いると通報があり、行ってみると黒猫のお母さんと赤ちゃん4匹が。

子猫たちはよちよち歩きで素手ですぐに捕まえられましたがお母さん猫は行った時に一目散に逃げて行ったので後日捕獲して手術することに。

 

 

依頼者がこのままではかわいそうだからと私に母猫の保護を頼んできて、もしかしたら子猫が人間と遊んでいる姿を見たら人間に懐いてくれるかもという淡い期待を寄せていましたが、全く懐かず。

結局この子猫達の里親さんの1人が手をあげてくださって、母猫も一緒にその家に暮らすことになったのですが今も全然触らせてくれず。

 

 

保護してよかったのか、外で暮らしていたほうがこの子にとって幸せだったのではないのかとモヤモヤする結果になってしまい、それからは基本的に大人猫の保護は捕獲器に入った時の攻撃性を見極めて保護するかリリースするかを決めています。

ほぼ8割がたリリースします。

懐く可能性もあるかもしれないのですが、今はそこに時間を使う余裕はありません。

 

 

懐くトレーニング方法

 

大人猫を懐かせるプロが大阪にいるのですが、その人の話によると

 

1.育てるのは譲渡会で使用しているような狭いケージでしばらく育てる

 

これは動物愛護法的によろしくないのですが、動物愛護センターでも手を出してくるような猫は一旦一段の狭いケージで処置してます。

広いケージだと中を逃げ回られると薬をあげたり病院に連れていく時に大変なので。

 

 

2.ひたすらヨシヨシと高い声で声掛け

 

猫が好きな声は女性の高めの声だそうで、私のようなおっさんはトレーニングに適さないかも😢

猫パンチが飛んできても怪我しないように分厚い革の手袋を装備して首元や尻尾の付け根などその猫が好きそうな箇所をひたすらよしよしと、ちゅーるを口に近づけてペロペロをひたすら繰り返します。

 

個体によって懐く時間は変わりますが、これをし続けて半年もすれば多くの猫が触られても嫌がられなくなるそうです。

半年って、、、

気の長くなる時間ではあります。

猫が触られると喜ぶ場所はその猫によって違いますが、多いのは顎から首周り。

ここは同時に触った時に噛まれやすい場所でもあるので注意してください。

そして尻尾の付け根。

こちらは触った時に猫パンチしやすい場所でもあります。

そこが触られるのが好きというポイントを見つけると全集中。

見分け方は仕草でわかります。

嬉しそうな顔をしたり目を細めたりお尻をあげたりします。

 

 

保護するかどうかの見極め

 

外で甘えん坊の猫がいればできれば保護してやってほしいです。

最初は新しい環境に驚きますが慣れるまでにそこまで時間はかかりません。

 

 

車に轢かれたりなど怪我して病院に連れて行かないといけない猫の場合。

こちらは費用の面でも誰が出すのか、そして回復しても全然人に懐かない可能性もありますが良心にお任せします。

 

 

全く懐いていない猫の場合、よっぽどの理由がない限りは避妊去勢手術をして元の場所に戻すことをおすすめします。

その猫を無理に保護したら人間もまあまあのストレスになりますし猫にとってはたして保護される方が幸せなのかは分かりません。

それよりも幸せを待って家を探している猫を保護した方が人間も幸せな猫ライフを送れます。

見極め方はとにかく攻撃性のあるなし。

パンチしてくる猫を懐かせようとしたらまあまあの時間がかかりますしたくさんの引っ掻き傷ができますしとにかく痛いです。

 

 

保護猫の成猫がなれるかどうかはそれまで過ごした環境や人慣れ具合によります。

子猫に比べて大人猫はいくら外で甘えん坊だったとしても環境の変化に驚いて最初はビビってしまうものです。

1ヶ月くらいは時間がかかるものだと思って受け入れてください。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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