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動物愛護センターを炎上させてしまった私の行動

 

SNSというのは使い方によっては大きな力ともなり、使い方を間違えれば相手を傷つける諸刃の剣です。

私が過去に正義を振りかざして動物愛護センターを炎上させてしまった事件と、ここ最近の動物愛護業界でうんざりしていることを書いていきます。

 

 

シェアしたら炎上してしまった

 

「〇〇動物愛護センターで保管されている子猫3匹が週明けに殺処分される予定です、動物愛護センターに中止するように抗議してください」という旨の投稿をシェアしてくださいとFacebookでメッセージがあったので、当時5万人のフォロワーさんのいる私の猫カフェのページでシェア。

エグいくらいそこから拡散されて、動物愛護センターは大炎上。

後日お詫びをしに行ったのですが、数日は電話が鳴り止まず業務に支障が出たそうで。

そもそもその子猫3匹の殺処分の予定もなく勝手な憶測の投稿をされた方、そしてその投稿を鵜呑みにしてシェアした私。

事実確認もせずにその時の感情だけでシェアしてしまったことをものすごく後悔しました。

 

 

本当に申し訳ないことをしたなと思ったのですが、当時の私は「殺処分=悪であり、殺処分をする動物愛護センターこそ悪の根源」だと思いこんでいたので攻撃的な投稿が多かったです。

何が問題かと言うと、仮説を事実のように伝えてシェアしてしまったこと。

ほぼデマですよね。

そして、私自身デマを広げられたことがあるのでどちらの立場の気持ちもものすごく理解できます。

伝言ゲームで噂に尾ひれがついていつの間にか私が父親と二人暮らしの父子家庭だとかよくわからない話になっていました。

仮説がどんどん膨らんで変な話になるんですよね。

この動物愛護センターは全く意図していないところから炎上してしまい、その炎上の原因は私。

事実と仮説を分けて伝えないととんでもないことになります。

 

 

ちなみに、この件で動物愛護センターの職員さんと話してみてこの人たちがどれだけ日頃しんどい思いをしているかを知れて、私自身が全国各地の動物愛護センターを訪問してそこで働いている人の話を聞いたりこれからどういうことを目指していくのかなどを直接足を運んで確認しに行くようになりました。

やはりネットで書かれていることと現場とはズレがあり、ネットで書かれていることを鵜呑みにしないで冷静に判断すること、そして相手の立場になって物事を考える癖をつけることを心がけています。

 

 

いま覚えている違和感

 

さて、2023年11月22日あたりからよくSNSで見かけるようになった沖縄県の餌やり禁止?条例について。

 

沖縄県の餌やり禁止?条例

 

原文を見てみると、

 

第13条

何人も、飼い主のいない猫に対し、県または市町村が定める方法によらず、給餌または給水を行ってはならない。

 

 

この文章を読んでどう思うか。

法の解釈は人それぞれで、色々な解釈の仕方があるから裁判所があるわけで。

自衛隊が憲法第9条に違反しているのかどうかいまだに答えが出ないのは短い文章の中でいろんな捉え方があるからでしょう。

 

 

私自身、この文章を読んで餌をばらまいたり地域の環境が悪化するような給餌の仕方を禁止するわけであって、地域猫の餌やりを禁止しているわけではないと捉えました。

なので、この文章には賛成。

 

 

ですが、多くの猫の活動者はこの文章を見て、事実確認もせずに「沖縄全土の野良猫が餓死します」とか、「目の前で餓死しそうな猫がいても餌を上げたら犯罪になります」とか、「この条例が通ってしまったら日本中の野良猫の餌やりが禁止されます」とコメントして反対意見を伝えるように促しているんですよね。

実際に沖縄県に問い合わせたところ、保護やTNRを目的とした餌やりや地域猫の餌やりを禁止しているわけではないとのこと。

 

 

もう一度書きますが、条文を読んでどう捉えたかは人それぞれ。

もしこれを読んで地域猫の餌やりも禁止されるように思えたならば、文章をもうちょっとこうしてくださいと伝えればいい話。

沖縄県に猫が多い理由の一つとして無責任に餌やりをしてどんどん増えている現状があるのだから、ここを解決しないといけなくてそのためにどんな文章で条例を作ったらいいのかと建設的な話をするほうが効果的ではないですか?

「この条例が通ってしまったら日本中の野良猫の餌やりが禁止されます」とか仮説がまた尾ひれがついて変な方向でシェアされてるんですよね。

どう捉えたかが問題でもなく、賛成か反対かが問題でもなく、私が一番疑問に思うことは自治体の趣旨や意図を聞こうともせずに勝手な憶測でキツイ言葉とともに投稿している人たち。

デニー頭湧いてんのか、◯ねとか書いている人、一線超えてますしおかしいですよ。

 

 

自分の正義を振りかざす危うさを再び感じています。

棉しのインスタグラムにもこの投稿主のシェアがメッセージでたくさん届いています。

そのメッセージを送った人全員に確認しましたが、沖縄県に問い合わせせずにシェアしたそうです。

なぜ事実も確認せずにシェアするのか。

 

 

公然と事実を適示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁固、または50万円以下の罰金に処する

 

ということで名誉毀損罪になる可能性もありますよ。

ツイッターでデマをリツイートしただけで罪になった例もあります。(元大阪府知事の裁判)

 

 

ということで、私はしょっちゅう拡散してくださいのメッセージを頂きますが基本的にしません。

反対側の立場の人から事実を確認して、明らかにこれはおかしいと思ったら動きますが沖縄県のこの件に関しては炎上させて行政を悪みたいな見せ方をする人とは関わりたくありません。

普通にこういう文章にしてくださいと提案すればいいだけなのでは?

行政には行政の立場があり、猫が好きな人にも猫が嫌いな人にとってもベターな策を取らないといけないわけであって私達の立場の意見が通らなかったらキレて文句を言うのもどうかと思うし、行政相手だからと汚い言葉を浴びせるのは論外。

対立ではなく対話を。

ノネコ駆除の件とこの条例は全く違う話で、沖縄県だから駆除目的で禁止しかねないというのも勝手な妄想であり事実ではないですのでそういうコメントはスルーします。

 

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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