猫スペースきぶん屋 猫スペースきぶん屋

保護猫が隠れてしまって姿を見せてくれない時の対処法

保護猫が隠れてしまった時の対処

 

ウキウキで保護猫を譲り受けた。

今日から甘えん坊との猫との生活。

と思い描いていたら、部屋の棚の隙間に隠れてしまって全く姿を見せてくれない。

そんな経験をした方、これからするであろう方に読んでいただきたい猫が馴れるまでの道のり。

順序をきちんと踏めば大体の猫は本来の性格に戻ります。

 

 

トライアル期間中に全く姿を見せてくれない場合

 

私は10年間、外で暮らす猫を保護しては里親さんを見つけてお家に連れていくということをしています。

猫によって性格は様々で、新しい環境に変わった時に今までと全然違う行動を見せることも多々あります。

基本的に子猫はすぐにその環境に馴染んだり、先住猫と仲良くなります。

生後2ヶ月位の子猫をトライアル先に連れて行った場合は、基本的に隅っこに隠れるような期間は1日あるかないかで大抵は部屋を一周して自分のお気に入りの場所を見つけてそこで一眠りしてご飯を食べたらいつもどおりの動きになります。

兄弟など2匹でトライアルした時はもっと早く馴染んであっという間に運動会が始まります。

 

 

大きくなるに連れて怖いものが増えてきます。

例えば家の猫でも子猫の時はインターホンに全くビビらなかったのにおとなになってピンポーンと音がすると一目散に何処かに逃げてしまったり。

同じように成長すると環境に馴染むのも少し時間がかかります。

生後3ヶ月位からビビり始めます。(それも個体差があります)

元々人にベッタリでないタイプは環境になれるのに時間がかかる傾向があります。

できればケージを用意して、落ち着くまではその中で過ごさせるのがベターです。

 

 

トライアルを始める前に、その猫がどんな性格なのかを保護主さんから聞いておきましょう。

べったりなタイプの猫であれば本来の性格を発揮するまでにそこまで時間はかかりません。

触ろうとするとビビってしまうタイプの猫はトライアル期間中はケージで慣らしながらちゅーるやおもちゃなどで遊ぶようになり始めたらケージの外に出して引き続きちゅーるやおもちゃで段々と距離を縮めていきましょう。

 

 

動物愛護団体から引き取る場合、大体は人馴れしている猫が譲渡対象になります。

なのでそこまで隠れてしまう期間が長いというケースは稀です。

ただし、最初の印象が悪ければなかなか心を開いてくれなくなります。

ビビっている間はあまり構わずにお腹を満たしてぐっすり寝ても安心な環境なのだと認識していけばそのうち段々と触らせてくれて甘えてくるようになります。

大きな猫ほどケージがあると心強いです。

普段大人しい猫も、新しい環境でビビってしまってインターホンの音でパニックになって暴れてしまい、脱走してしまったりする可能性もあるので落ち着くまでは一室で面倒を見るなどとにかく狭い範囲で飼うことをおすすめします。

 

 

ちなみに、今年保護した黒猫のはじめくん。

 

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Chika_T.0516(@tomo_chika516)がシェアした投稿

 

元々外ではごはんをあげていた人にべったり足元を絡みつくような甘えん坊でした。

なので、大人の猫を考えている人がちょうど現れたので保護しましょうと私が提案して、保護してもらいました。

私の家に連れて帰ると、やっぱり、、、

夜は一晩中鳴き続けるし、ケージの外に出すと隅っこに隠れてしまうし。

こんなものです。

けれど、現在は新しい飼い主さんの家で膝乗り猫になっています。

トライアル期間は1ヶ月設けました。

最初の2週間はベッドの下に隠れたりで全然猫を飼っているような感覚ではなかったかもしれませんが、そういうのを前もって伝えていたので我慢強く向き合ってくれたおかげです。

時間がかかるかもしれませんが、元々甘えん坊の猫が性格が変わってしまうことはあまりないので気長に本来の性格を発揮してくれるまで待ちましょう。

 

 

外にいた猫を保護した場合

 

動物愛護団体が人馴れ訓練をした猫を引き取るのと、外にいた猫保護した場合とでは難易度が変わってきます。

生後2ヶ月位までの猫ならば、最初はシャーシャー威嚇してきてもあっという間に人馴れします。

生後3ヶ月が人馴れするかどうかの分かれ道と言われますが、大きくなるに連れて威嚇した時のパンチの威力が強くて怪我をしてしまうかもしれませんので要注意。

 

 

私の判断としては、子猫でも大きな猫でも素手で捕まえられてそのままキャリーや箱などに素直に入ってくれるような猫は部屋に連れて帰っても一瞬ビビるかもしれませんが、早々に馴れます。

素手で捕まえられるなんてそんなケース、めったにないと思いますけどね。

と思ったら、私は今年9匹の猫を素手で捕まえています。

多頭飼育崩壊で家の中と外を行き来しているある程度人馴れしている猫だったので素手で捕まえられたのでしょうが人馴れするのも早かったです。

 

 

問題は人馴れしていない猫を捕獲器で捕まえた場合。

私の判断基準は生後3ヶ月以上の猫は手術してリリースします。

しかし、捕獲器に手を近づけても攻撃してこない場合は保護できる余裕があれば保護します。

ビビリなだけで攻撃性のない猫ならば、それなりに人馴れする確率は高いです。(ただし時間はかかるのを覚悟しておいたほうがいいです)

 

 

今、いつもの散歩コースで私が通るとニャンニャン鳴いてくる猫がいます。

塀越しであればベタベタの甘えん坊なのですが、道路では逃げていってしまいます。

キャリーに入れようとしましたが暴れて失敗。

多分、家に連れて帰ったら甘えん坊の性格でなくなり、ビビってしまう期間が長いでしょうが痩せてきてもいて外は寒いのでなんとか今年こそは保護したいなと思っています。

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

猫スペースきぶん屋 阪本一郎(@nekocafekibunya)がシェアした投稿

 

捕獲器で暴れ回っていて、パンチで威嚇してきたりする猫を家で飼おうということは正直あまりおすすめしません。

猫は100%馴れるという人もいますが、私の場合は無理してその猫保護するよりもほかに優先して保護すべき猫がいるので懐いていない猫を保護してくださいと言われてもお断ります。

どうしてもその猫を保護して自分で面倒を見るという覚悟があるのであれば、基本的に威嚇がなくなるまではケージで人馴れトレーニングをしたほうがいいです。

ケージの中にいる猫に孫の手でよしよししてみたり、ちゅーるをあげたりしていると時間はかかりますが威嚇してこなくなって触らせてくれるようになるかもしれません。

触るときも場所や手の角度によってパンチしてきたりすんなり触らせてくれたりとコツがその子その子にあるのですが、とにかくじっくりと向き合って何が好きなのか、何が嫌いなのかを把握していきましょう。

 

 

おもちゃで遊ぶタイミングは?

 

猫初心者の方は、隠れている猫に対しておもちゃで遊んだら出てくるのではと考えます。

時々おもちゃにつられて出てくる猫もいるのですが、基本的にビビっている間は遊びません。

猫との信頼関係ができて(触らせてくれなくてもおもちゃで遊ぶ猫もいます)ようやくおもちゃで遊べるようになります。

 

 

まずはとにかくビビらないように緊張を解くこと。

ネコの立場になったらいきなり知らない部屋に連れてこられて知らない人間がベタベタ触ってきたら恐怖でしかないですよね。

どうやって緊張を解くかは基本的に時間が解決してくれます。

お腹が空いてごはんを食べて、眠たくなって寝て、誰にも襲われずにこの場所は安心しても大丈夫なんだと理解されるとそこから人間に触られても怖がらない余裕が出てきます。

 

 

ビビっている猫に対しておもちゃやまたたびやごはんなどいろいろしてやりたくなりますが、一旦は放置プレイが一番のおすすめかもしれません。

ビビリと人馴れしていないとはまたちょっとニュアンスが違うのですが、人馴れしていない猫に対してはちゅーるがものすごく有効です。

怖さよりも美味しさが勝つと段々とちゅーる欲しさに人を怖がらなくなります。

ということで、一旦は放置してその場所の安心感を与えること。

距離を縮めていくならばちゅーるやおもちゃで遊んでいきましょう。

 

 

他の猫がいることで心を開くこともある

 

どうしても懐いてくれない猫がいる場合。

私は私の店の猫に任せます。

猫同士が会話をしているのか、他の猫を見て人間は安心できるのだと覚えるのかは分からないのですが、元々人が近づくと逃げていた猫が、店の猫たちに合流することでいつの間にかそれなりに触らせてくれることも結構あります。

この話、インスタグラムで相互フォローしている作家のTAMTAMさんの漫画に出てくる猫にも同じような現象の猫がいてやっぱりなと思いました。

 

 

もし、今飼っている猫が心を開いてくれない場合、相性を見ながら二匹目の猫を迎え入れるのも人にとっても猫にとっても幸せな一手になる場合があります。

よかったら検討してみて、それを理解してくれる動物愛護団体に声をかけて、長めにトライアル期間を設けて関係性が良ければ引き取るということも考えてみてください。

 

 

スマホでポチポチポイ活、古着買取、ヴィーガン食品やペットフードの買い物で支援など皆様にしてもらいたいことをまとめています。
参加しやすいものにぜひ協力してください!

 

猫スペースきぶん屋が皆様に協力していただきたいこと一覧

この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

SNS LINK

この著者の記事一覧

関連情報

コメントは受け付けていません。

特集