保護した猫がごはんをがっつく。病気や環境など考えられる理由
保護した猫がごはんをものすごい勢いでがっつく。
私は保護猫活動を10年やっていますが時々そんな猫に出会います。
どちらかというと怯えて食べない猫のほうが多いですが、、、
なぜがっついてしまうのか、考えられる理由をあげていきます。
病気の可能性は?
猫がご飯をたくさん食べるのは病気が原因だから?
あまりそのケースはないようで、むしろ病気だとご飯を食べなくなって痩せてしまいます。
食べすぎて肥満になる猫が病気になる可能性は高まりますが、がっつく原因が病気ではなく多分食欲が旺盛なのでしょう。
食べない猫が食べるようにする対策はなかなか難しいのですが、よく食べる猫が太らないように対策するのは比較的簡単です。
各ペットフードメーカーから肥満対策用の専用フードが売られています。
こちらはたくさん食べてもカロリーが低いので満腹になるまで食べても太りにくくなります。
高齢猫が肥満になることもあります。
どちらかというと痩せていくケースのほうが多いのですが、年令を重ねると代謝が落ちます。
代謝が落ちているのに今までのフードを食べ、運動量も減っていくと肥満になることがあるのでその傾向が見られたらフードの変更と運動不足解消の対策をしましょう。
甲状腺機能低下症やクッシング症候群といった病気で太ることもあります。
徐々に太っている場合は食生活や環境が原因だと思われますが、急に太った場合、逆に急に痩せた場合も獣医師に相談することを強くおすすめします。
また、去勢不妊手術を行ったあとは食欲が増しやすい傾向にあります。
肥満になると、心臓病や関節炎、糖尿病など、病気の原因に繋がります。
人間も猫も肥満や痩せすぎの極端な体型ではなくちょうどよい健康的な体型を目指しましょう。
ちなみに、うちのメイくん。
元々飼っていた人から引き取った時は8,5キロありました笑
今は6,5キロでかなりスリムになりましたが体がゴツいです笑
元々肥満だった猫が痩せると、まぶたの皮が余ってしまい目の内側に入ってしまう眼瞼内反症になることがあります。
メイくんもその手術を受けましたが、受ける前は常に目やにがついていて、目を瞑っていたので手術後のパッチリお目々を見ていると、手術してよかったと思っています。
ちなみに、その時の血液検査では10歳にも関わらず何も問題は見当たりませんと言われました。
ダイエット成功で健康な生活を今も続けています。
特にダイエットで気をつけたことがあるわけでなく、自然と痩せていったのですがおそらく前の飼い主がカロリーの高いものを食べさせていたのかもしれません。
デブ猫はデブ猫でかわいいんですけどね。
健康が一番の優先です。
フードの相性
ということで、フードに関して。
人間もそうですが、おいしいものはたくさん食べてしまいます。
私の場合、冬の鍋は一体自分のお腹の中にどれだけの量が入るのだろうと怖くなるくらい食べてしまいます。
そして、美味しいと感じるものほど高カロリーなものが多いです。
結果的に私の冬の体型は夏に比べて4キロほど体重が増えるため、顔がパンパンです。
猫に関してもおいしいものはたくさん食べてしまい、うちではあまりウェットフードをあげないのですが、時々あげると一瞬で食べ尽くします。
それを見ていると気持ちよくなるものですが、毎日これが続いたら多分肥満になってしまうなというくらいあっという間になくなります。
そのうち飽きるかもしれませんが、猫によっては飽きずにそのままがっついてしまう子もいます。
ウェットフードでなくても、美味しいドライフードであればたくさん食べます。
個人的な意見ですが、モンプチ系のフードは匂いが強くて食欲のない猫にあげたらめちゃくちゃ食べてくれるので重宝するのですが、おデブな猫に食べさせたら止まらないので気をつけています。
ちなみに、今年保護したこちらの白黒猫ちゃん。
大人の猫部屋に連れて行ってそこで過ごしていたらどんどん痩せてきてお腹がぺちゃんこに。
元気は元気だったのですが、フードが気に入らなかったみたいであまり食べてくれず痩せてしまいました。
モンプチを食べさせて3日位でお腹がパンパンに膨れて健康的な体型になったので安心しましたが、猫って嫌いなフードはお腹が減っていても全然食べないこともあるのだなと改めてフードとの相性を気をつけないといけないことに気が付きました。
元々の環境
保護した直後の猫ががっついてご飯を食べることがあります。
3年前に保護した白猫がいました。
外では何も食べてなかったようで、うんちと嘔吐物からビニールと木屑が出てきました。
かなり弱っていて、食べる体力もなかったのでがっつくまではいかなかったのですが体力が回復してお腹の寄生虫が駆除できてからよく食べふっくらした体型になりました。
外で暮らす猫はとても過酷な環境にいます。
時々ふっくらした外猫を見ますが、誰かがごはんをあげて管理している証拠です。
耳カットをしていて地域猫として面倒を見ている人がいることが多いです。
外で暮らす猫はそうやって定期的にごはんにありつける環境であれば比較的長生きしますが、誰からも餌を貰えない場合、食べるものがなにもないのでゴミを漁ったりして飢えをしのぎます。
餌に困った生活をしていた猫は、定期的に食べる習慣がないので一度の食事で可能な限りお腹をパンパンにして次いつ食べられるかわからない状況です。
なので、そういう猫を保護したらものすごくがっついて、決まった食事量をあげていてもすぐに食べ終わり催促してくることがあります。
そういう猫に置き餌をしてずっと与えていたら肥満になる確率が高いので、時間を決めてあげたいのものですが、すぐに食べ終わって催促してきても多くの場合はこの環境にいたら飢えることはないと認識して、そのうち催促してこなくなります。
ただただ食いしん坊な猫で催促が続くこともありますが笑
さて、地域猫という言葉を使いましたが、私達動物愛護団体はすべての猫を保護できるわけではありません。
そのあたりにいる猫を全部保護していたらあっという間にキャパオーバーになって自分の生活もままならない状況になります。
なので、ある程度優先順位をつけて動いています。
外で暮らす期間が長い猫は全然人に馴れないことも多く、無理に保護しても家の中で怯えていたり触ろうとしても攻撃してきて触れない状態になります。
そういう猫が100%懐かないわけではないですが、時間がかかります。
私の場合、外で生きていける(といえば語弊があるかもしれませんが)猫よりも人馴れしやすい時期の猫を保護して里親さんを見つけています。
本当は全部の猫を人馴れさせて里親さんを見つけたいのですがなかなかそういうわけにもいかず。
人馴れしていない猫を外で放っておくと、オスとメスのペアがいたら当然繁殖します。
2匹から100匹になるのはそんなに時間を必要としないくらい猫の繁殖力は高いです。
動物愛護団体も子猫を保護するにしてもたくさんの資金と労力が必要ですし、収容できる数にも限界があります。
殺処分を減らすために対策として環境省が推奨しているのが地域猫活動。
外で暮らす猫の不妊去勢手術をして、その地域で一代限りの命を見守っていきましょうという活動です。
手術した印に耳をV字にカットします。
自治体によってはその手術費用の補助金が出ます。
この活動は確実に効果があり、私の住む宝塚市では何十年も前からこの活動をしていた方のおかげで外で暮らす猫は激減しました。
時々、手術をせずに餌をやる人がいて、その家の周りに猫がたくさん住み着いて出産をしているという現場に立ち会いますが、地域猫がきちんと管理している地域ではそういうことはほぼ起こりません。
こういう活動があるのだなということを知っている人が増えて、理解されるようになったり、参加する人が増えれば保護件数も減り殺処分数も減ります。
そして、過酷な環境で暮らす猫も減ります。
正直、私はこういう活動を地域の理解が得られずに自腹で手術した猫が何匹もいます。
自分の資金だけではできないですし、そもそも全く知らない地域の猫の手術を自腹でやっていたら生活ができなくなります。
こういう理不尽な思いをしている活動者がたくさんいます。
どうか、近くの活動者と知り合ったらなにかしらの協力をお願いします。
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参加しやすいものにぜひ協力してください!
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