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保護猫が病気だった。よくある事例と対処法、譲渡される時に押さえておくポイントと。

保護した猫が病気だった場合 

 
保護した猫が病気だった。
自分で見つけた猫が病気をしていた場合と、譲渡された猫が病気をしていた場合と、対処法は変わりませんが後者の場合トラブルの元です。

よくある病気、治らない病気など過去の事例を書いていきます。

 

 
保護した猫に多い病気

 
猫を保護したら健康そうでもまずは病院に連れていくことをおすすめします。
ノミダニ、お腹の虫下しはノミが目に見えてなくても念のためすることをお勧めします。
1匹いただけでも部屋に侵入して人間が噛まれてしまうと蚊とは比べ物にならないしつこい痒みです。

ノミがいると高確率でお腹に寄生虫がいます。
なぜなら、ノミの死骸を毛繕いした時に飲み込んでしまってノミに寄生していた虫がお腹の中で孵化することが多いからです。
瓜実条虫などが代表的で、うんちから白い胡麻のようなものや長い白い紐が出てきたら他の猫にも拡がる可能性があるのでまずは隔離しましょう。

 

猫に寄生してうんちから出てくる白いものは瓜実条虫など
https://www.oceans-animal-clinic.com/cat-parasite/ より引用

 

 

ノミ、ダニ、お腹の虫を同時に下せるブロードラインという薬がありますが、こちらは耳ダニには効果がなく、新しく出たネクスガードがおすすめです。
病院によって値段が違いますが3000円前後。
背中に垂らすだけで簡単に駆除できます。

 

 
目に見える病気としては、目やにと鼻水。
どちらも風邪である可能性が高いです。
涙目でそこまでひどくなくてもその状態で治療すればすぐに治るので早めの病院をお勧めします。
出される薬は抗生剤とロメワンという目薬の場合が多いです。
ロメワンは鼻に挿しても効果があるので目と鼻に挿しましょう。
2000円前後の高級な目薬ですが効果は高いです。

 

 
黄色くてねちょねちょした目やには結構長引きます。
子猫であれば2週間から1ヶ月くらい続くことも。
重症化して肺炎になったりもするのでその前に早めに病院に連れていくことが大事です。

 

 
検査して分かる病気

 
外で過ごした猫を保護して、先住猫がいるお家に連れて帰る時は必ず隔離期間を設けてください。
基本的に猫は症状を隠して元気なふりをするので病気を見つけにくいのですが、まず保護してからやるべき検査はエイズ、白血病の検査です。
子猫の場合、正確な判定は生後半年といわれますが基本的に生後2ヶ月くらいの大きさで一度検査しておいた方がいいです。
その時に陽性でも陰転する可能性はあります。
母親から受け継いだ抗体によって反応する場合があるのですが、陽性の反応が出たら一度遺伝子検査で調べた方が良いです。

エイズも白血病も、他の猫に感染する可能性があるので厄介です。
猫エイズは感染しづらいとは言いますが、白血病はケージで隔離していても他の猫に感染したと知り合いの猫ボランティアさんが言っていて、非常に厄介です。

 

 
大人猫、特にシニアっぽい見た目の猫を保護した時は血液検査をするのもおすすめです。
特に腎臓の数値に異常がないかなど調べておくと治療を進めることで長生きする可能性が高まります。

 

 
譲渡された猫が病気になった場合

 
猫を飼うということはどのタイミングで病気になるか分からないというリスクはつきものです。
基本的に子猫の保護、譲渡が多いですが子猫の時にわからなかった症状が成長すると出てくることも。

 

 
病気の責任は誰が持つのか。
決めておくのはすごく大事なことです。
私の場合、トライアル期間中に何かあれば病院代はこちらで負担しますが、正式譲渡後はもちろん飼い主が負担することが当たり前です。
トライアル期間中は猫は環境が変わってストレスを感じ、下痢や風邪を引きやすいです。
事前に何か健康に変化があった時はどうするかという取り決めは大事ですね。

 

 
あと、時々動物愛護団体でもエイズ白血病の検査をしてないところもあります。
確かに子猫の検査結果は100%正しいわけではないですが、私は検査することをおすすめします。
先住猫に白血病がうつったら責任を取れと言われても命に関わる問題なのでお金だけで解決できませんよね。
確率は低いですが一番気をつけたい感染症です。

 

 
正式譲渡が決まってから、FIPや何かしらの高額治療が必要になった。
そんな時は誰が負担するのか。
基本的に飼い主です。
動物を飼っているということはそういう問題が起きるリスクがあるということを前提にある程度余裕のある資金がないと対応できません。
動物愛護団体の育て方が悪かったわけでもなく、飼い主の育て方が悪かったわけでもなく、たまたまその猫が病気になってしまったのは仕方のないことです。
よっぽど状態の悪い猫を引き取ったというような特殊な事情でない限りは飼い主の責任として対処してほしいことです。

 

 
まとめ

 
外で暮らしていた猫には病気はつきものです。
それだけ過酷な環境で過ごしてきたということでもありますが、保護をするということはそういうリスクを抱えてまでやらないといけない行為でもあり、なかなか大変なことです。

 

 
外で過ごしている猫が急に懐いてきた場合は病気を持っていて助けを求めている可能性があります。
もし可能でしたら病院に連れて行って面倒を見てもらいたいですが、みんながみんな突然現れた猫を保護して飼うことはできません。
見殺しにするのかと言われると難しい問題ですが、病気の猫が里親さんが見つかる確率も低く、そういう猫ばかり保護していたら医療費も頭数もどんどん増えていき動物愛護団体が力尽きてしまいます。

 

 
手を差し伸べるならばそれなりの覚悟を持って対処してください。
できないことしない、人任せにしない、やれる範囲でやれることを。

 

 

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この記事を書いた人

阪本 一郎

1985年兵庫県宝塚市生まれ。
新卒で広告代理店に入社し、文章で魅せるということの大事さを学ぶ。
その後、学習塾を運営しながらアフィリエイトなどインターネットビジネスで生計を立て、SNSの発信力を磨く。
ある日公園で捨てられていた猫を拾ってから、自分の能力を動物のために使いたいと思うようになり、猫カフェを開業。
ヴィーガン食品、平飼い卵を使った商品を開発。
今よりもっと動物が自由に生きられる世の中にしたいと思い、行動しています。

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